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老母と私の農作ノート122

自然と生活

今日は平日だが、久しぶりに休暇を取ることができた。都会での喧騒から離れ、実家へ帰ることにした。目的は、庭に桃の木を植えることだ。私の故郷には広い庭があり、四季折々の花や木々が咲き誇る。祖父母の代から続くこの庭は、私にとっても特別な場所であり、訪れるたびに心が癒される。
実家に到着すると、老母が私を出迎えてくれた。彼女はとても嬉しそうで、私にいくつかの依頼をしてきた。まずは買い物だ。老母の足腰はあまり丈夫ではないため、重いものを持つのは難しい。そのため、私が代わりに買い出しに行くことになった。スーパーで必要なものを買い揃え、帰宅すると今度は庭木の剪定を頼まれた。老母は庭の手入れが好きで、特に季節ごとに庭木を整えるのが楽しみだ。しかし、年齢を重ねるにつれて、その作業も次第に厳しくなっているようだ。

剪定の作業を終えると、ふと先日帰ったときに外の散水用の水道の凍結防止処理をしていたことを思い出した。寒さが厳しいこの地域では、水道の凍結は大きな問題だ。しかし、前回の訪問時に処理を最後まで終わらせることができなかったため、今日こそはしっかりと仕上げることにした。

キンカン

これらの用事を片付けているうちに、気づけば夕方になっていた。朝からの忙しさで、すっかり桃の木のことを忘れてしまっていたのだ。急いで庭の土の準備を始めたが、時間が足りず、結局苗を三本購入することしかできなかった。実際に植える作業は次の土曜日に持ち越すことにした。

帰りの車の中で、今日の一日を振り返ってみた。桃を三本植えて不燃ゴミの山を片付け、庭に落ちているゴミを清掃しようと思っていた。予定していたことの半分も終わらなかったが、それでも心地よい疲れが残る。

枇杷の木とハッサクの選定。桜とサルスベリは思い切って切り倒した。伸び放題になっていたキンカンは大幅に選定した。冬のこの時期だから選定は大胆にできる。しかし、予定が一つも終わらなかったのは少し残念だ。


ただし、老母は満足のようである。私が来るのを待ち構えており、あれもこれもと考えてていたことが全て終わったからだ。実家で過ごす時間は、いつも私にとって特別なものであり、母との会話や庭の手入れは何よりも貴重な時間だ。次の土曜日、また実家に戻って桃の木を植え、その成長を見守ることが楽しみで仕方ない。自然と共に過ごす時間は、私たちの心を豊かにしてくれるのだ。

今度行くときこそは、桃を植えなければならない。これは季節も迫っているし待ったなしである。


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