"まぁまぁ勝てそうな"エントリーポイントを捨てろ!機会損失上等!
1.せっかく勝てそうな所を、なぜ捨てるのか
タイトルの“まぁまぁ勝てそうな”エントリーポイントとは、以下のような印象を受けるポイントを指す。
・悪くないポイントだと思える
・60%くらい勝てそうな感じがする
・おそらく大丈夫だろうと感じる
これに類似した印象を抱くポイントでのエントリーを繰り返すと、トレードではトータル負けに傾く可能性がある。
トータルで勝つためには、上記のような印象を抱くポイントは、思い切って捨てた方が良い。
これをネット通販で例えるなら
・悪くなさそうな商品
・60%の顧客が満足していそうな商品
・おそらく大丈夫だろうと感じる商品
これらを買わない、という感じだ。
そして、もっといい商品を探す。
まぁネット通販なら、基準が緩くてもいい。
しかし、トレードではその基準を厳しくした方がいい。
トレードでは、
悪くないポイントだと思える
⇒ 限りなく悪い
60%くらい勝てそうな感じがする
⇒ 40%くらいしか勝てない
おそらく大丈夫だろうと感じる
⇒ 大丈夫じゃない
多くの場合こうなる。
2.エントリーの時、どのように意識した方が良いか
要は、エントリーポイントを厳選しましょうという話なのだが
どのような意識づけをした方が良いか。
次のような感じがいいかもしれない。
(基本的な知識は既に身についているという前提)
①仮にトレードしないと決めていたとしても入りたくなる程のポイント
②90%くらいは勝てそうと感じられるポイント
③ここはイケそうだという場面を1~2回程スルーした次に訪れたポイント
④よほどの事がない限り負けなさそうだと思えるポイント
それぞれ説明していく。
①仮にトレードしないと決めていたとしても入りたくなる程のポイント
客観的に相場をみるためには「今日はトレードしない」というくらいのつもりで相場に臨むほうが良い。
本来、チャートを見ている時は勝てるチャンスを探しているハズで、トレードに対して意欲的なハズだ。
その結果、チャートを見ればみるほどに距離感が近くなり、勝てそうなポイントを無理矢理探してしまう。
そして微妙なエントリーをしがちになる。
そのため、トレードをしないというくらいの意識で臨むことで、ようやく相場との距離感がちょうどよくなる(フリではなく、本当にやらないくらいの気持ちで)。
トレードしないと決めた状態ですら売買したくなるようなポイントは、勝てる確率が高くなりやすい。
②90%くらいは勝てそうと感じられるポイント
これは、90%の勝率を目指すという事ではない。
トレーダーが導く優位性や勝てそうな印象は、どれだけ冷静なつもりであっても自分都合のバイアスがかかっている。
そのバイアスを考慮すると、90%勝てそうと思える場面でも、実際の勝率はおそらくその0.6~0.9掛け程度になる。
54%~81%くらいということだ。
加えてこれに、決済が必ずしもうまくいくと限らないという問題が加わると、実際の勝率は更に下がる。
つまり、90%勝てそうなトレードに絞って行うことで、ようやくそこそこの勝率を手にすることができるということになる。
(勝率を語る際にはリスクリワードも考慮するべきだが、ここでは考えない)
③ここはイケそうだという感じを1~2回程スルーした次に訪れたポイント
例えばネット上に溢れている、一般的なテクニカル分析・プライスアクション・チャートパターンなどを参考にトレードしている場合、必然的にエントリーしたくなるポイントが、その他大勢と重なることが多くなる。
ここで考えてほしいのは、少し勉強して身につく程度の知識は、自分以外も知っているだろうということだ。
つまり、自分が勝てそうと感じている場面は、おそらく他の多くの人も勝てそうと思っている、ということになる。
トレードは、大多数が負けるという特性があるため、多数が何となくイケそうだと感じているポイントは、負けやすいポイントともいえる。
なのでそこを一旦スルーし、平均的な知識や相場観を有する大多数が損を抱えていそうなポイントが、より優位性の高いエントリーポイントになりやすかったりする。
④よほどの事がない限り負けなさそうだと思えるポイント
当然だがトレードで勝つためには、負けを減らすことが重要な要素となる。
1回の負けによって積み上げた利益を飛ばすこともあるし、変な負け方をすると、それが少額負けであっても、後のトレードが崩れたりする。
大負けをしないことや、質の悪い負けを避ける意識が、結果的に勝ちに繋がることが多い。
それに勝つ意識よりも負けない意識を重視することで、勝ちに対する前のめりな気持ちを制御する助けにもなる。
負けないことを意識したからといって、当然普通に負けることも多いワケだが、それでも急激に逆行されるような事は減ると思う。
微損での逃げ場が与えられやすい等のメリットも生じやすい。
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