交差点で会いましょう
わたしの気配を感じているのに
わたしの声も聞こえているのに
なぜあなたはそれに
こたえてくれないの
どうして…?
わたしは暗い側溝をすり抜けているだけのよう
マネキンの腕に抱かれたネコじゃないのよ
なめらかで艶のある毛並を知ってほしいの
いじわるしないで
本当は知られているのでしょう
すべてを
わたしは知ってしまったのよ
すべてを
距離という瞬間が
わたしたちを
わたしたちだとわからなくさせる
わたしはただ
無くしてしまいたいだけのよ
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