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ハイライフ八ヶ岳というフェス

とても久しぶりに書くここでの文章がこういうものになるとは思っていなかったけれど、一言では言い表せない想いが込み上げたので記しておきます。

これを書いているのは2021年8月27日。今日の昼間、僕自身も出演予定だった、ハイライフ八ヶ岳という音楽フェスが来年への延期を発表しました。

現状はとても緊迫した状況というのは誰もがわかっていて、「来年への延期」というのは誰もが納得の行く決断です。

僕は出演者ですが、現在山梨県在住ということから、県内のラジオでプロモーションを手伝っていたり、今回の開催可否を判断する実行委員会の皆さんのミーティングをリモートで拝見したり、また数日前にハイライフ公式サイトで募集した「参加者の皆さんの声」を拝見させて頂きました。

それを経て感じたことは一言では言い表せません。

主催のアースガーデン代表・南兵衛さんや実行委員会の皆さんが、最後の最後まで開催出来る可能性がないか議論してくれたこと。その理由は、僕たち出演予定の演奏家や、音響さん、照明さん、ステージを設営してくれる方、会場で飲食をしてくれる方、他にも様々な方の仕事を奪いたくない、という想いだったと思います。

フェス、なんていうと娯楽だと言われます。合っています娯楽です。

ただ、それを提供する側にとっては仕事であることもわかって欲しいのです。音楽関係者は昨年からずっと仕事の機会を奪われています。簡単には多くの人間の仕事を奪えないから、この大変な状況下に置いて、開催できる手立てがないか、最後まで議論してくれました。

そして、延期を決めた1番の理由。

それはハイライフを開催する地元、山梨であったり、北杜市であったり、清里であったり、地域の事を大切に想ったから。それは全員一致の考えでした。

さらに、直前に募集した「参加者の皆さんの声」。たった2日ほどですごい数のメッセージが集まりました。そのほとんどは参加予定のオーディエンスの皆さんです。そこで多くの方に見られた共通の想いが2つありました。

「とても行きたいですが、ハイライフが大好きなので、ずっと続いて欲しいフェスなので、無理に開催して、悪者にされてしまうのは1番辛い。」

「都市部から行くので、ワクチンなど自分で出来うる対策は全てしてから行きますが、地域の方の不安にはなりたくありません。」

皆さん表現は違えど、特にこの2点を伝えられていて、ハイライフというフェスがどれだけ愛されているかが伝わり、読んでいるだけで胸が熱くなりました。

昨年もやはり難しい状況の中、感染対策に知恵を絞って開催されたハイライフ。会場にいる方のマナーの良さが印象的でした。良いフェスには良いお客さんがいるものです。もはやフェスは、みんなで作り上げるものなので。

僕はその昨年に初めて出演させて頂き、今年が2回目になる予定でしたが、このフェスに出会えて、演奏させてもらって、心から良かったと思いました。

関係者の皆さん、沢山色々考えて下さって、本当にありがとうございます。

チケットを買って下さっていた皆さん、スケジュールを空けていてくれた皆さん、楽しみに待っていてくれた皆さん、ゴメンナサイ。

来年必ずいらして下さい。僕も来年思いっきり演奏させて頂けるよう準備をします。

その時は、みんなで胸を張って、ハイライフ、心から楽しみましょう。

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