ブルガの調査
地震後の住空間の変化の調査と並行して、ブルガ並びにテラスの空間利用調査を行ってきた。前回訪れた1月に実施したものの継続調査である。今回は東バヤンと西バヤンとで実施した。22日23日は東バヤンにて、24日25日は西バヤンで実施する予定である。朝5時から夜10時までの時間的な変化も押さえながら、ブルガ・テラスでの多様な使い方を明らかにすることを目的としている。
空間利用調査であるが、居方調査とも呼んでいる。30cmから50cmの高さのテラス、80cm程度の高さのブルガに対して、人々はどのような居方を形成するのかを調査している。老若男女が1人2人3人以上でブルガやテラスのどこで何をどういう状況で行うのかを明らかにしたい。
これまでの予備的な調査では、おばあちゃんが一人で夕ご飯の支度をブルガの上に腰掛けて行ったり、おばちゃんが一人で昼寝したり、ブルガの柱に背をもたれた男性が、ブルガの上にあぐらをかく人と喋っていたりと様々である。椅子をどこからか持ってきて一人の子どもはその椅子に腰掛け、ブルガをテーブルのようにして肘をつき、他の子どもたち2人はブルガの上に寝転がってテレビを見るというケースもあった。テラスに座る人とブルガに腰掛ける人が向かい合わせて話をするシーンも見たことがある。
ブルガは2m×6m程度の小さな東屋であるが、この空間装置が存在することが、人々の生活環境をどのように豊かにしているのかを明らかにできるのではないかと考えている。また住居前面のテラスは、ブルガとの相互関係の中で外部空間をより豊かにする実態があるのかないのかも明らかにできると思う。
住居の発生論との関係についても書きたいが、それはまた今度。240824