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Photo by
momoro66
「これなぁに?」
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三女と訪問 11:30頃
いつものようにエントランスから宿泊室へ直行しようとすると、「こっちです!」とスタッフさんに呼び止められる。
振り向けば、食堂のテーブルにエプロン姿の母が座している。
てっきりベッドに臥せっているのかと思ったら!
この日は他の入居者さんと同じ時間帯で、母も昼食を摂っているところだった。
母の横にスタッフさんが一人付き、お昼のムース食を食事介助してくれている。
スタッフさんがスプーンを口元に持っていくと、ちゃんと口を開けて咀嚼している。
尚子「ばぁちゃん、お昼食べてるよ! 見て見て!」
母の貴重な食事風景なので、三女にもちゃんと見てもらいたい。
三女はムース食がものめずらしいのか、母の食器を指差し、中を覗き込む。
三女「これなぁに? お野菜はないの?」
スタッフさん「お野菜? (鮮やかな黄色のムース食を指差して)これだよ。これなーんだ?」
三女「かぼちゃ?」
スタッフさん「そう、かぼちゃ。淳子さん、お口開けてー。食べてね。」
尚子「尚子が来てるよ! お母さん、食べてね!」
母、頷き笑顔を見せてくれるもすぐさま無表情に戻り、もぐもぐしている。