いや… 信じられない…
■2024年(両親81歳)
1/1 父 入院4日目
元旦に危篤 続き(2)
夜勤の医師から説明を受けた後、病室の前まで行くと、看護師さんに入室を遮られる。
父のベッドにはカーテンが掛けられ、何やら処理が為されている。
看護師さんが出たり入ったり。
父の多量出血でベッド周りにかなり血が飛び散ったようで、シーツを替えたり何だりと整えているようだ。
3:10 やっと入室OKとなり、父の元へ。
父、ベッドの上で酸素マスクをつけられ、目をつむっている。顔が白い。
「お父さん… 尚子だよ。」
肩をそっと揺り動かしてみるも、反応はない。
父の顔や胸、手足など、体の至るところを撫で触る。
左足には黒いサポーターのようなものが巻かれている。
ベッド脇の吸引ボトルにはかなりの量の赤黒い血が溜まっている。
こんなにも血を吐いたのか。
この時の動画を振り返ると、
「お父さん… いや… 信じられない…」
とかすれ声で呟くわたしの声が録音されていた。