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夢その先の未来へ~BCリーグに期待すること~
4月3日の熊谷を皮切りに2021年のルートインBCリーグの試合が各地で行われている。コロナ下ではあるがファンがスタンドにいる光景は昨年の開幕直後にはなかったことだ。昨年は開催できなかった地区を超えての交流戦も始まり楽しみな日々が続いている。
選手達は何を目的に戦うのか。そんな思いを胸に4月25日悠久山球場で行われる新潟アルビレックスベースボールクラブvs神奈川フューチャードリームスの試合に行ってきました。
1. 新潟アルビレックスベースボールクラブについて
新潟アルビレックスベースボールクラブの設立は2006年8月1日、今年で設立15周年とBCリーグ創設から在籍する老舗球団でNPBのドラフトでも多くの指名を受けている。2019年のドラフト会議では日本ハムファイターズから育成2位で樋口 龍之介選手、育成3位で長谷川凌汰投手が指名されたチームである。(2選手とも支配下登録されている)
2. 神奈川フューチャードリームスについて
神奈川フューチャードリームスの設立は2019年2月1日でBCリーグの中で最も歴史が浅い球団。2020年シーズンから参戦すると、前年のチャンピオンチームであった栃木ゴールデンブレーブスを破り東地区優勝。プレイオフでも富山、信濃を撃破し史上初の初年度優勝を果たしたチームである。
3.地区交流戦について
12球団を3地区4チームごとに分けて戦っている。昨年は実施できなかった地区を超えての交流戦が東地区と中地区の間でホーム・ビジター各2試合の4試合が行われることになった(西地区は移動距離を考慮して交流戦は未実施)。参戦2年目の神奈川は初年度対戦したチームは5チームのみでこの日が新潟と初めての戦いであった。
4.レジェンドの背中
新潟には稲葉大樹という選手がいる。2007年シーズン途中にチームに加入してから15年。BCリーグ通算安打は900本を超え、36歳になった今でもコーチ兼任で選手を続けている。この日も6番指名打者で出場するとセンターへのヒットを放つ。その後チームは3点を先制した。出場は1打席のみであったがこの一打席への集中力は撮影するファインダー越しからも感じることが出来た。シャッターの指は離せない。心の中で拍手だ。
(写真:ヒットを放つ稲葉選手:通算914本目)
5.若き注目選手の戦い
NPBを目指す若き選手の戦いもこの日見る事が出来た。ルートインBCリーグ公式プログラムで紹介されているピックアッププレーヤー。新潟の田村颯瀬投手と神奈川の牧田龍輝選手の対戦だ。田村投手は2年目の左腕で昨年は31試合に登板した勢いのある投手。牧田選手は悲願のNPB入りを目指すスラッガー。
7回表に訪れた対戦結果は四球。しかし田村投手が牽制で牧田選手をアウトにして両者引き分けということだろうか。一つの夢あり目標であるNPB入りに向け切磋琢磨する姿。これからも多くの人に見てもらいたい。
6.試合で見えたもの
自分はチームの勝利は気にしない。選手達が全力プレイをする姿をカメラマンとして記録に残すことが使命だと考えている。グランドには様々な夢を持った選手達がいます。
一本のヒットに手を叩いて喜ぶ選手がいる。
戦況を見守りながら出番を虎視眈々と待つ選手がいる。
真剣に試合に向き合う選手がいる。
自分がBCリーグに期待すること。
『それは全ての夢が叶う舞台であること』
その一言だ。
7.取材日
2021年4月25日(日)
新潟県長岡市 悠久山球場
■クレジット
ルートインBCリーグ Future Project (ふゅーぷろ)
会員No.2 今橋佳文
©2021 y.imahashi