【日本離れ】から、色々読み取ってみる

こんばんは、プランアシスト株式会社の高荒です。

今回は、BIMとは関係ありませんが、
【クローズアップ現代】で日本離れが起きているとの話題があったので
日本離れから何が読み取れるかを考えてみたいと思いました。


★★★賃金が高い!?★★★

現在、日本人の若者が、海外で働く方が多くなっているという事らしいです。
日本では月給20万円そこそこだった方が、
例えばオーストラリアでは月給80万円という事例もあるそうで、びっくりです。
物価自体は2倍程の価格の様ですが、
生活をシェアすることによって、生活費を少なくし、上手に生活している様です。


★★★自由な時間★★★

賃金のベースが高いという事は、
残業を一生懸命しなくとも生活していく給与が得られる
イコール自分の時間が増えるという事で、
趣味や、自分のやりたい事に時間を使う事が出来るという事です。

時代も変わり、一つの会社に操をたてて会社に尽くす、という事がデフォルトではない今、給与と時間の両方を求める方が多くなってきているのだな、と実感しています。


★★★給与が少ない原因を考える★★★

何故、日本全体で給与のベースアップが見込めないのかな、と考えてみました。
これは私の偏見的な意見ですが、
まず、作業にしろ、工事にしろ、【値段をたたく】事が当たり前になっている実情にあると思います。

見積書を提出すれば必ずといって良いほど、
「いくら値段を下げれるの?」
という言葉が聞かれます。
本来、見積書は、作成する企業が適正な企業運営を確保するための利益を鑑みた上で作成しているのですから、そもそも【値段を下げる】事は【イレギュラー】であると認識しなければいけないと思っています。

【値段を下げる】事で、【会社の利益】が減るので、
当然ながら、社員に還元する事はもちろん、むしろ給与を下げなければいけない場面も多々出てくると思います。

実際のところでいうと、相手側も利益を少なくしてでも仕事を取らなければいけない(競合がいるでしょうから)状況もあるでしょうから、一概に悪い事と言えないとは思いますが、
給与が少ない原因の本質は、そこにありそうだと感じました。

★★★良いものは高い・時間がかかる、を考える★★★

日本は、(外国の情勢に詳しいわけでは無いので勝手なイメージですが、)
【良いもの】を【安く】【早く、工期内に】という事が
何故か【当たり前】になっていると感じます。

一生懸命【良いもの】を作ったとしても、
【安く】なければ評価の対象にもならない、
【早く、工期内に】終わらなければ、
【賠償金】を請求される、という事もあり得ます。

何故、建設業(だけではないかもしれませんが)は
この様な異様な状況なのでしょうか。

たとえ話として、
ロレックスの腕時計の値段を店頭で値切っている方はあまり居られないと思いますし、
予約したアップルウォッチがなかなか入荷しないことに関して【賠償金】を請求している方も私は見た事はありません。(実際のところは発注者サイドで工期が遅延した場合に金銭的な被害があるという事もあるとは思いますが)

ロレックスはロレックスの為のコストがかかっているのでそれ相応の価格体系になるのでしょうし、
アップルウォッチも半導体不足や製作している工場等の状況があるので入荷時期が遅れたりするのです。

これは工事に対しても当然言える事なのですが、
工事はというと・・・
鉄骨の価格が上がろうが、鉄骨がなかなか入荷して来なくても
【金額変更は認めない】、【納期は守らなければならない】
(※公共工事では【インフレスライド】等があると思うので一概にそうとは言い切れないですが)
が当り前ですし、

職方さんが不足していても
【工程は守らなければならない】
が当たり前になっています。

良いものを作ろうとすれば思えばコストはかかりますし、(ロレックスが100円ショップで売っていない様に)
きれいな仕事をしようと思えば当然時間もかかるのです。(職人技と言われるものが一朝一夕で出来ない様に)

価格を安くたたかれた上に、物価高でもお金がもらえず、
少ない人数で無理な工程をこなさなければいけないという状況では、
誰も日本で頑張りたいとは思わないという事も頷けます。
(外国では予算がなくなった時点で業者が現場を去っていくという噂があるとかないとか)

良いものは高いし、きれいなものは時間がかかるのです。


★★★仕事をして【頂いている】感覚が必要では?★★★

とかく、仕事を依頼する方は、
【仕事を与えてあげているんだ】という変な感覚が当たり前になっているように感じます。
(それ故に値段をたたく事が当たり前になっている気がします)

それは逆だと思っていて、
【仕事をして頂いている】
という感覚がなければ、双方が心の底から満足できる結果は得られないと思います。


建設業で言えば、
一人で建築物を作ることは不可能ですし(DIYで家を作る、等は別として)
現場管理の方が何人いても建物は出来ませんし、
逆に職方さんだけが何人いても建物は出来ません。

弊社は二人の会社なので、
現実にこの事を実感する事の方が多いです。
協力業者様がいなければ、弊社の様な会社は仕事も出来ません。

なので、協力業者様がいる事に感謝し、
仕事をして頂いているという気持ちが大きいのは
二人での会社運営で大変なところを助けて頂いている実感があるからで、
その感覚が養えただけでもとても良かったと思っています。

【頂いている】気持ちがあれば、
お互いが適正な利益の元、良い仕事が出来るのではと思っています。
(とはいえ、建設業は競争社会なので、それこそ一朝一夕にはいかないでしょうが)

これから、労働者の人数も少なくなり、
【仕事を辞退する】
企業がいつか出てくるかもしれません。そうならない為に、この気持ちはしっかり持っておきたいと思っています。

適正な利益があれば、当然ベースアップにもつながるでしょうし、
社員の増員も期待できます。
社員増員により、作業量が分割できて、残量時間の緩和にも寄与できると考えています。

★★★まとめ★★★

色々書きましたが、
結局のところ、みんながみんなを尊重しあって仕事をして、
少しづつ会社も、個人も豊かになり、
【日本って良いよね】
という意見が出てきて、日本人が日本で仕事をしたいと思える環境になれば良いなと思う今日この頃でした。

ありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?