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わからない



ライブハウスに行くことが億劫になってしまった。


何に対してもやる気が起きないという訳ではない。
ただ、音楽から遠ざかっていたくなった。
あれほど人生を支えてくれているバンドすら。
日常の移動時間、イヤホンは耳に突っ込んでいるけれど何も流せなくなってしまった。
音楽を聴きたく無くなってしまった。



少しライブから距離を置いていた間に、何ヶ月も先のチケットをいくつか取っておいた。
一本目は、家から出られず無駄にした。
明日その二本目があるのに、どうしても行く気分になれなくて涙が出そうになる。



自分でもなぜだかわからない。
あれほど大好きで必要不可欠な存在のバンドを久しぶりにライブハウスで目の当たりにできるのに、わからないから泣きそうになる。
自分の日常から音楽が抜き取られたら生きてる意味がわからなくなると本気で思っていたのに、そうではないことを突きつけられているようで、それもなんだか虚しくなる。



w.o.d.対ハルカミライというたまらなく私徳のライブチケットも気づいたら譲っていた。
山田亮一が実在していることをこの目で確かめられる機会も平気で逃した。
そして、自分の栄養素だと認識している彼のドラムを聴きに行くことすら億劫になっているこの深夜。


変わらず彼らの音楽は大好きだし、別に生きているのがしんどい訳でもないのにどうしたんだろうね。
このままライブハウスが遠い昔の思い出と化していくことになるのだろうか。
生き甲斐だったものがそうでは無くなってしまってきた事実が胸を刺す。



私はどうしたら良いのだろう。
自分で自分がわからなくなってしまった。

明日ライブハウスへ向かうことができるだろうか。
行きたくないなら行く必要のない場所へ、私はどんな感情で赴くのだろう。





---------翌日追記

やっぱり1番の存在のラウンジには行かないわけにいかなかった、というか気がついたら鼓動が高鳴りライブハウスに向かっていた。

自分はちょろかった。
黒いバックドロップを見た瞬間、ライブハウスに惹かれ彼らに惹かれていた自分をちゃんと思い出した。
よかった。安心した。忘れてなかった。
気づいたら涙が出ていた。




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