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これはオシャレとの闘いの記録

4年くらい前、友人の紹介で婚活パーティーに参加をした。飲みの場だったので軽いノリで参加表明をしたが、よくよく聞くと何やら格式の高い婚活パーティーみたいだった。

六本木にある有名ビルでやるから、ある程度ちゃんとした格好がいいすよ

と言われて「マジかー。。。」と思ったが、行くといった手前、今更断れずに「へー」と強がってみせた。けれど、呼吸はあがり声は震えていた。

「ちゃんとした格好てなんだ?スーツ、、、かしこまりすぎか。シャツにジャケットでいいかな。。。ん?けどちゃんとしたジャケットなんかないな。安物きて、田舎もんがバレたら怖いから、タカシマヤでかってくるか!」

と、なって後日タカシマヤにむかった。よく考えたらタカシマヤなんて入ったことなく、ブランドばかりが並ぶお店のオーラにゲロを吐きそうになりながら、フロアをうろうろしていた。

店員さんの索敵をしながら一定の距離を保ちつつも目的を遂行するのが難しく、1時間くらいうろうろしてから勇気を振り絞って聞いたことのある「ポールスミス」に入った。

ここからは闘いだ。なめられちゃいけない!


そう意気込んで店員さんに「いつも同じようなやつばっかり買うから、客観的に見て似合いそうなやつ選んでください」と言って選んでもらった。すごい褒めてくれたので、上機嫌になり格好つけて「これにします!」と値段をみずに言ってしまうあたりがイキっている。

まあ、いっても4万くらいだろうと思っていたけれど、店員さんがいない間にこっそり素早く値札をみたら9万もしてビックリした。

心の中では「おおおぉぉおおぉ!!!????」だったけど、値段はそんな気にしないのでと、格好つけて言っていた手前あとにひけず「ポールさんよぉぉぉなにしてくれてんだぁぁぁぁ」と仮想の創業者に一方的に理不尽に文句をいった。

その時点で正常な思考は出来なくなっていて、「このジャケットにあうシャツも選んでください」と血迷ったことをいってしまう。見栄と開き直りほど怖いものはない。

もう結果はみえているのだけれど、出されたものは5万のシャツと3万のニット。さすがに5万はだせなかったので3万のニットを買った。服2着で12万かよぉぉおおぉ、と心の中では震えていた。


いや、実際脚は震えていたんだけど、お洒落は我慢って聞いたことあるぞと、声だけは震えないように『ありがとうございます』とニッコリ笑って見せた。


どちらもとっっっても良いものだけれども、汚れるのが怖くて4年たった今もまだ数回しか着ていない。


だってオシャレは我慢だから。オシャレってなんか辛いんだな。

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