(ショートショート)Chat GPTで架空の人物になってしまった話
Chat GPTに身元がバレているかどうか気になったので、実名を"Send a message"に入力して、この日本人は誰?と聞いてみた。すると、
「(私の実名)は、日本の元プロ野球選手であり、現在は野球解説者としても活躍しています。1966年に西鉄ライオンズに入団し、その後も日本ハムファイターズや広島東洋カープなどでプレーしました。主に遊撃手として活躍し、オールスターゲームにも7回出場するなど、長年にわたってプロ野球界で活躍しました。」だって。もちろん、これは私の事実ではなく、私と同姓同名のプロ野球選手も存在しない。
そこで今度は、「1966年に西鉄ライオンズに入団し、その後も日本ハムファイターズや広島東洋カープなどでプレーした遊撃手は誰?」とChat GPTに聞いたら、私の実名を答えてきた(苦笑)。
不思議なことには、同じ野球選手の条件でググってみても、そんな選手は見つからないのだ。プロ野球については私は、ほとんど知らないけれど、もしかしたらChat GPTが架空の野球選手をでっち上げて、その人物に私の名前を付けたのかもしれない。
つまり、Chat GPTは、いろいろな質問に答えているうちに、現実には存在しないものを次々と作り上げてしまっているのではないか。AIに導かれて出現する世界は、いったいどこまでが現実なのだろうか。ものすごく久しぶりに、プロ野球のナイター中継、カープ対巨人でも観てみるかあ。自分がその試合でプレーしているかもしれないから。