憧れを追いかけて 2年 島田健央
平素よりお世話になっております。経営学部2年の島田健央です。
今年もブログを書く季節がやってきました。次期広報課長の朝日君がストレスで体調を崩すと困るのでなるべく早く提出しようと思っていたものの、気づけば掲載予定日前日になってしまいました。朝日君ごめんなさい。まとまりのない文章となりますが、自分なりの思いを書き出したので最後まで読んでいただけると幸いです。
「お前は上手いから、もっとやれる」
大好きな先輩がくれた言葉。痛いほどに心に響いた言葉。何気なく放ったであろう一言が、自分にとってはとてもうれしいものだった。
今シーズンを振り返ってみると、対外試合で通算17ゴール4アシスト。通算0ゴールだった去年よりは、大きく成長をしたなと感じる。しかし、この得点のほとんどがBチームの試合で決めたもの。今季掲げていたリーグ戦出場の目標は叶わず、ベンチに入ることすらできなかった。ついこの間まで一緒に練習していたはずの同期が、ユニフォームを着てチームの代表として戦っている。そんな光景に焦りや羨ましさを何度感じただろうか。自分がその中にいたらと何度想像しただろうか。それでも、そんな気持ちを抱えながらも、どこか全力になりきれない自分がいた。今思えば、理由は明らか。ビビっていたから。Aチームの練習でミスをするたび、周りの選手のため息がやけに大きく聞こえる。試合に出てもミスをしないようにという思考ばかりが常に先行する。自分は下手だとわかっているはずなのに、それを改めて実感する瞬間が恐ろしいほど嫌だった。気が付けば、「Aチームの雰囲気が好きじゃない」とか「Bチームの方が楽しいサッカーができる」とかそんなことを言って、がむしゃらになることをためらい、ビビっている内心をなんとかごまかそうとするダサい人間になっていた。
「お前は上手いから、もっとやれる」。そんなときに先輩がくれた言葉。嘘でもいいから、慰めでもいいから、自分はその言葉が欲しかったのかもしれない。言葉自体は誰でも言えるありふれたものだけれど、ずっと自分を見てくれていた先輩だったからこそ、その一言が輝かしく思えた。今ならどんな相手にも勝てるんじゃないかとすら思った。あれほどまでに先輩がかっこよく見えた瞬間は他にないだろう。こんな先輩に自分もなれたらいいなと強く思った。
時が過ぎるのは早く、来季は首脳学年になる。模範となる行動をするなんてことは当たり前として、自分はどんな形でチームに貢献できるだろうか。首脳という役職に就くわけでもなければ、チームをプレーで牽引できるほど抜群に上手いわけでもない。そんななかでただひとつ、誰よりも選手とコミュニケーションを取れる存在になりたいと思っている。自分が憧れた2人の先輩は誰よりもコミュニケーションを取ろうとする人たちだった。バーベキューの席で2個下の学年の輪に一人で入ってくるような人や、1on1で何度でも相談に乗ってくれる人。その存在に何度も助けられ、前を向く勇気をもらった。ピッチ内外に関わらずいろんな選手をよく見れる人、より近い距離で心の支えになれる人。コミュニケーションを重ねることでそのような存在になることが、今の自分にできることだと思っている。そして自分が一つの言葉に救われたように、誰かのサッカー人生を支える手助けができたら、それほどかっこいいことはないだろう。
最後に、来季の目標を掲げようと思う。来季の目標は、「東京都1部リーグでの得点」。まだまだ足りないことばかりだし、不安もある。でも、全力でサッカーができる時間はあと何年もないのにもうビビってなんていられない。どんなに自信を失っても、憧れの先輩の背中を追いかけて、あの言葉を思い出して自分を奮い立たせたい。
「俺は上手いから、もっとやれる」