不完全燃焼 1年 櫻庭郁也
お世話になっております。理工学部1年の櫻庭郁也です。
せっかく20日の締め切りまでに書き終えたのに、手直しを繰り返すうちにどんどん時間が過ぎ、気づけば27日になってしまいました。思うことを全て書けたとは言えませんが、このあたりで提出します。そろそろ怒られそうなので。
ともかく、テーマは入部への思いということで、これまでの自分のサッカー人生も振り返りつつ綴っていこうと思います。
ちょうど1年ほど前、選手権最後のホイッスルをスタンドで聞いた。順当に勝てばベスト8まで行ける「当たり」の山で2回戦敗退、唖然と眺めることしかできなかった。
走馬灯のように自分のサッカー人生が流れてくる。
全力でサッカーを楽しんだ暁星小サッカー部の3年間。
突然、情熱の火が消えサッカーを辞めた中1の1年間。
他にやることもないし、とサッカーを再開した中2。
技術もモチベーションも上がらない残りの中学生活。
フロンターレがきっかけで突如情熱を取り戻した中3の冬。
副審として圧倒的な出場時間を誇り、ほぼ出られなかった高1。
中高を通して初めてAチームを、選手権を経験した高2。
ミスをしないこと、迷惑をかけないことばかり考えていたAチームでの生活。
夏前になってBチーム行きになった高3。
そして、もう最後は楽しくやれればいいかと割り切った最後の3か月。
自分では引退までよく頑張ったなどと思っていた。
でも、完全に不完全燃焼だった。
Aチームに戻れなくても、やり切ったと思えるように過ごすラストにしなければならなかった。それなのに、サッカー部のある日常がずっと続いていくような錯覚に陥り、惰性で過ごすままに覚悟もできず引退を迎えてしまった。
試合終了と同時に、どんなに願ってもそれまでの数か月は戻ってこないと気付かされた。負けて悔しいとか、引退になって悲しいとか、それだけではない、この不完全燃焼への後悔に涙を流した。
その後、あの日を、引退までの数か月を思い出すたびにその後悔がずっと付きまとってきた。引退前の数か月間を思い出しては、あの試合でああしていれば、あの日の練習でこうしていればなどと考えてもどうしようもないことに悩まされ続ける日々。
いつしか、もう一度サッカーをすることでしかそこから脱却することは出来ないと考え始めた。それが、大学でもサッカーを続けようと考え始めたきっかけである
1年前に感じることのできなかった、やり切ったという充実感とともにスパイクを脱ぐ。ずっと先の話だが、最後にその感覚を味わうために今サッカーをしているといっても過言ではないだろう。もちろん、もっと短期的な、あるいは具体的な目標はもっている。ただ、それら積み重ねていく先にその充実感が待っていると信じることが、それぞれの目標への原動力になっている。
幸い、まだ多くの時間が残されている。でも同時に、これが最後だ。
1年前、自ら捨ててしまったチャンスをもう一度手にした今、このラストチャンスを生かすべく頑張っていきます。今後ともどうぞよろしくお願いします。