無感情な自分に 1年 加藤緒大
平素よりお世話になっております。
横浜国立大学理工学部1年加藤緒大です。
初めての部員ブログを書く番がついに回ってきました。今まで数々の先輩の作品を隈なく読んできましたが、いざ自分が書くとなると、改めて書き進めていくことの難しさを実感しました。1年生のテーマが「入部への思い」ということで、自分なりに書いてみましたので、ぜひ最後まで一読よろしくお願いします。
私には一つ、大きすぎる欠点がある。
それは、感情が無いということである。
何に対しても何も感じない。人の心が無い。正直、試合に勝っても負けても、何とも思わない。みんな頑張っているから自分も頑張らないと。普通ならそう思うはずだが、自分はそうではない。練習前に早く来てストレッチをしたり、練習後に残って自主練をしたりする先輩たち。家に帰るスピードだけは意識が高い自分。やる気のないように見られてしまっても仕方がない。なぜ、チームのために喉を枯らしてまで頑張れるのか。なぜ、そこまでの熱量を部活に当てられるのか、不思議でしかなかった。
私はチームに負のオーラを出してしまっているのだと思う。
シーズン終盤、4年生がまもなく引退で、1日1日を大切にしている中、力の入ってない自分。それは分かっているのに、その状況を変えようとしない自分。これを書いたところで、まだ何も変わらない自分さえ容易に想像できる。
最後に頑張ったのはいつ? 最後に悔しいと思ったのはいつ?
自分に問う。
しかし何も出てこない。胸を張ってこれだけは頑張ったと言えるものが自分にはない。何にも本気になれずに、ただ時間だけが過ぎていく。気持ちの持ちようでどうにでもなりそうだが、やっぱり何も変わらない自分がいる。
そんな自分ではあるが、ではなぜ、わざわざ体育会サッカー部に入ったのか?
それは大学サッカーでの様々な経験を通して。何か自分で感じるものを得たい、そう思ったからである。昇格したときの嬉しさ。自分の思い通りにならないプレーへの悔しさ。リーグ戦に出ることの責任感。韓国ドラマを見ているだけでは得られない何か。何でもいい。自分の心で感じるものならば。
何に対しても無感情でいる自分に終止符を打ちたかった。
白黒の人生に色を付けたい、そう思ったからである。
ありがたいことに、私の両親はサッカー部での活動を常に気にかけ応援してくれている。試合から帰ってくれば、今日はどうだったか聞いてくれる。リーグ戦デビュー(出場時間1分、ボールタッチ回数0)も祝福してくれた。だからこそ、応援する側の身になって考えたときに、気持ちの入ってないプレイヤーをだれが応援してくれるだろうか。
何にも頑張れない自分への脱却。
応援される選手になる。
大学サッカー、全力でやり切った。
引退する時の自分がそう思えるように。