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「誰が為に声を枯らす」 4年 武岡凌也

平素よりお世話になっております。
長らくお待たせしました。
同期のブログ写真表紙映りこみがち横浜国立大学経済学部4年武岡凌也です。

まず初めに、日頃よりご支援いただいている、スポンサー、OB・OG含むサポーター、保護者の方々をはじめとする横浜国立大学サッカー部に関わる全ての皆様に感謝申し上げます。

この部員ブログですが、おかげさまで毎年反響が徐々に大きくなっていき多くの人に見ていただいて大変ありがたい限りです。
引退ブログもラストに差し掛かっていますが、どうか飽きずに最後まで見ていただければ幸いです。
そんな皆様の期待を裏切るわけにはいかないと張り切って一か月前から執筆を開始しましたが、テーマも決まらずここまで来てしまいました。
納得のいく文章が書けない自分自身に腹が立ちながら、あの手この手で期限を先延ばしにしてもらいました。しかしそれも限界に達してしまいました。
前広報課長兼社会人でも共に出勤することが濃厚な原(4年)からのLINEが明らかに苛立ち始めたので本気で書いていくことにします。
サッカー中のように全力を尽くすので温かい目で最後までお付き合いください。


「自分の存在価値」
昨シーズン首脳を経験してから、「自分はこの横国サッカー部になにができるか」を考えることが増えた。
パッションモンスターの71期主将や、とにかくどでかい声を出しまくる72期首脳、同期には熱量のすべてをサッカーに捧げチームの全員が彼のために頑張りたいと思わせるような73期主将がいた。

そんな自分の色全開の首脳に憧れ、それが首脳の「器」なのかなと考えている。


では自分の色は何だ。


おそらく去年は即答することができなかった。
首脳になってはじめてのことが多く、戸惑い、迷い、落ち込み、結果の出ない毎日に何もできない自分に大きく失望した。
何とか結果を出そう結果を出そう、とそればかりに悩殺された。
自分のことなんて考える余裕なんて無かった。
首脳になってからサッカーを楽しむ心を忘れてしまったのだと思う。

だから今年はもう一度原点に立ち返った。去年と同じ轍を踏まないように。
「横国サッカー部という環境の中で高い意識を保ち、沢山の発見による成長とともに、サッカーをより楽しめるようになる」
これは三年前新入生の自分が部員ブログで書き記した抱負である。
首脳になり、たくさんの失敗から多くの発見を経験できた、そんな2023シーズンだった。



2024シーズンに移る前に個人的な思いを少し話す。
入学してからひそかに悲願としていた関東レベルの相手に勝つという入学時誓った覚悟も達成しないまま終われるか、と。引退する選択肢が1ミリもなかった自分はもちろん4年でもサッカーに没頭する選択をした。
毎年、DFリーダーを務めている4年生が引退しては今年こそ、引退しては今年こそ、スタメンになりきれずにシーズンを終えてきた。
しかし、そんな挑戦も今年がラストになった。

「今年こそはスタメンで関東リーグ相手に戦って勝つ。」

今考えるとこれが自分の4年間を支えていたと思う。
そのためなら、少しくらいきついことでも乗り越えられた。
絶望的な首脳時代も、朝練も、シーズン中の楽しい飲み会や遊びの禁止、筋トレも、食事管理も。
多くのことに制限をかけること、楽しいという感情をなるべく私生活から排除し、サッカーに向けられるよう努めた。
人は低きに流されやすいというが、自分はその典型。いつか妥協してしまう。
これくらいしていないと、とてもじゃないがまっとうな大学生活に未練を残さないことなんてできなかった。

そうして迎えた2024シーズン。
ピッチ内外でとにかく声を枯らし続けた。そんなシーズンだった。
練習中から誰よりも声を出し続けた。
去年よりもチームの雰囲気に目を配ることができ、元気のない選手が多い時こそどでかい声でなるべくその人を巻き込めるように明るい自分を演じ続けた。
チーム全体が少しでもいい練習、少しでもいいパフォーマンスになるように。
どんなに自分の元気がない日でもチームの勝利の為なら自分の心くらい犠牲にできた。
そうしていつかそれが自分の存在意義だと感じるようにさえなった。
そんな毎日の積み重ねなのかわからないが、結果として多くの試合をスタメンで出ることができた。
就活期は納得のいくパフォーマンスや熱量を発揮できずにスタメンやメンバーから外される日々が続いたがそんな苦しい時でも腐らずやれることを積み重ねた。
チームの中でこれといって一番である部分がない自分が声を出すことを辞めたときはサッカー選手として死ぬ。そんな思いで。
そうしてアミノバイタルカップでは打倒としていた関東リーグ3部、つまり自分たちとは2カテゴリー違う相手に対し勝利することができた。
この日の前週にスタメンに戻った自分は最後の挑戦のチャンスを4年越しに果たすことができた。
声を出しすぎて前半で声が枯れてしまったこと、首脳4人で5バックを組んだこと、実は個人のパフォーマンスはあまりよくなかったこと、JUFAのインスタで青木の所属高校が訳の分からない間違い方をされていたこと、そのすべてが良い思い出。
沖君が示してくれた横国サッカーの追求をチーム全員で体現できた一日だった。
サッカー人生最高の日を、関東大会に進出した中学以来はじめて更新した。
大学サッカー4年間あの日のためにやったといっても過言ではない。


そこからは多少のケガはあったがチームのために声を出し戦う姿を、4年間で最も熱い自分を見せられたのではないかと感じている。

この波乱万丈な大学サッカーもあと2週間で終わる。
終わり良ければ総て良しという言葉があるが、自分はどんなサッカー人生の終わりを迎えるのか。そんなことを考える日々が増えた。
アミノバイタルカップで自分の4年間の目的を達成した自分は何のためにサッカーをするのか再び考えるようにもなった。
実際様々なことを制限しながら半ば強制的にサッカーに向き合うことに限界を感じていた。
そして3週間前の練習で全治一か月のケガをした。
パンパンに張れる足を見て引退の二文字が初めて現実として自分に襲ってきた。

しかし、今復帰に向けて最後のリハビリに挑む自分がいる。
引退を選ぶことは楽な道だったし、おそらく復帰したとしても2週間では100%のコンディションには戻らないであろう。
それでも、ブログで熱いことを語ってくれる誰よりも苦楽を共にしてきた最高の同期が、「凌也君が復帰するの待っています」とこんな自分を奮い立たせてくれる後輩が、復帰を楽しみにしてくれる高校・地元・バ先の友人たちが、自分にサッカーのイロハを教えてくれた皆さまおなじみの父親が、いつも朝早くから朝練前に朝ご飯を作ってくれた母親が、多くの人が自分を待ってくれている。
そんな自分のサッカー人生にかかわるすべての人に感謝の気持ちを込めて残り2週間全力で声を枯らして戦います。


2024/10/12(土)12:45キックオフ
vs成城大学
@横浜国立大学グランド
2024/10/20(日)12:45キックオフ
vs芝浦工業大学
@横浜国立大学グランド

勝てば昇格の最高の舞台です。
応援よろしくお願いします。


最後に、


先輩方
多くのことを教えていただきありがとうございました。特に首脳になってからは自分が先輩として良き手本となる難しさを身に染みて感じました。それでも首脳を経験して人生が本当に変わったと思います。そんなチャレンジの背中を押してくださって本当にありがとうございました。見に来てくれるときはなぜか大体メンバー外なことが多いのでピッチで活躍する姿で今度こそ恩返しします。

後輩
サッカーにカテゴリー関係なく真剣に取り組む姿の一つ一つで自分も頑張ろうと思えています。横国のそんな環境が大好きです。トレ室でよく会っていた人たち、その努力を続けていればいつかやってきてよかった、報われたと思う日々がやってくると思います。そんな姿を応援しています。先輩力の無い自分に沢山絡んでくれた人たちも実はとても嬉しく思っていたので終わったら飯でも行きましょうと誘ってくれたら、喜んで応えたいです。

同期
自分が大2で第五中側骨を骨折して半年離脱しているときや、大3の絶望首脳期、就活期など苦しい時に切磋琢磨しながら支え合えたことで今の自分がいると思っています。時には真剣に、ほとんどふざけ合いながら素の自分を出せる空間が最高です。どんなにやる気がなくなったり、どんなに筋肉痛があっても、皆ひとりひとりの存在が自分のモチベーションの源泉になっていました。これ以上は次あった時普通に泣くので止めておきます。続きは引退後の飲み会で。


以上でブログを締めさせていただきます。同期のエモーショナルなブログに引っ張られて、かなりまとまりのない文章になってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。自分のブログを楽しみに連絡をくれた友人や期待してくださっていた人たちのハードルを越えられたのか少し心配ですが、良かったら感想お待ちしています。

残るトリは我らが同期のキャプテン山口泰生が熱いブログを書いていると思うので、一読者としても楽しみに待ちたいと思います。


4年間ありがとうございました!!


横浜国立大学体育会サッカー部 #35 #26武岡凌也

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