NewJeans (뉴진스) 'Bubble Gum' Official MV がとても良い。ノムチョア。好き。
4Kモニタを買って良かった。Bubble Gumを4Kで見ることができたから......。
曲の印象について
NewJeansの楽曲って物凄くミニマルな構成で出来ているというのをCool With Youのコード進行を耳コピしていて気づいたのですが(Cool With Youに限らず大半の楽曲がパターン1つで出来ていて、それでセクションが分かれて聞こえるのは凄まじいアレンジ力だなと感じます)Bubble Gumについて言うとセクションごとにコード進行が異なっていて、これは日本デビューっていうことを考えてJ-POPを踏まえて楽曲構成を考えたのかなという気がしました。J-POPってセパレートされてますよね、AメロBメロサビギターソロみたいなお決まりの展開、様式美、クリシェ。アニソンになると独自進化をしていってどんどん複雑になっていますし、日本のバンドもかなり曲の展開の仕方はどんどん多様になっている気がします。Dメロは当たり前、みたいな。
Bubble Gumのサウンドについては80年代以降のAOR、シティポップのニュアンスみたいなものがベースにあって、イントロのオルガン、そこから入ってくるシンセ系のベース、クリーンギターとシンセのバッキング、乾いたスネアとバスドラムなんかから感じました、ドラムのリズムパターンもシンプル。ベースは結構ファンクのニュアンスを感じて、クールでかっこいい。
MVの印象について
MVに海が映し出されますが、ウエスト・コート的な情景、私なんかは大瀧詠一とか山下達郎なんかをベタに思い出したりしてしまいました。それにしてもVHSで4K撮れるのかよ、サムスンすげえな(笑)。
輝度高めの眩しいシーンと、うっすらとぼやけたような10代(学生)のノスタルジックな記憶のような撮り方を見ているとDittoっぽいなと思ったりしましたが、ディレクターはNew Jeansと同じ人なんですね。途中で挟まってるパソコンの画面なんかはファンクラブのコンテンツの見せ方と一緒だったりと、NewJeansの過去作などを参照しながら作られているMVだなということを感じました。
私はこういうティーンの人たちが、ティーンであるというものを背負っていることが分かる映像、それこそ制服ライクな衣装で歌って踊るような作品は、ある種の既存のイメージを補強するものであり、そこに閉じ込めるというニュアンスを感じて好きじゃないのですが(それを跳ねのけるのが今の韓国文学でありK-POPの潮流の1つだと思っています)、彼女たちには学生生活というものが存在しないわけだから、そういうMVということではなく、何か子どもの頃の思い出のような意味合いも持たせたいのかなという気もしてきました。メンバーが少し年を取ったときに思い出したくない記録にならないように作られているのだろうかという気がしました。ミン・ヒジン自体、NHKのインタビューでメンバーたちに、「私(ミン・ヒジン)と一緒に学校に通おう」みたいな言葉で声をかけたと言っていましたし、パフォーマンスを楽しんで欲しいということを常々言っているし、ミンジとハニがインタビューで、パフォーマンスをすることを楽しむというのが最初は分からなかったけれど、なんかのMVだかライブだかで理解したみたいなことを言っていた気がする。そういう楽しかった思い出を残すみたいな意味合いがあるのかもしれないですね、想像ですが。
印象に残ったシーン
印象的なシーンと言えば、ブレイクでダニエルのソロフレーズになるときに周りがシャボン玉で雰囲気を演出するわけですが、そこで画面に入っているるのがダニエルの迫真の演技に思わず吹き出してしまうハニだったり、演出されているダニエルだけではなく、メンバー全員を画面に収めたりしていることを思うと、MVのビハインドに近いような、視聴者にそう見せるような作りになっているように思いました。
歌詞について
歌詞はなんだか切ないですね。youについてのこと。また、私がyouから得る特別な気持ちについて歌い、それらを泡にたとえながら一緒にfly awayしようというわけですが、泡というものに歌われているように、それは脆く儚いもので、一緒に遠くへ行こうと歌いながら手を伸ばして獲得するものができないもの、歌っている本人自身が、youとyouに対する気持ちに触れてしまえば壊れてしまう。このまま一緒に遠くに行けたらいいね(でも、きっとそんなことをしようとしたら壊れてしまいそうで、行けない)みたいな気持ち。だから、まずは友達から始めませんかというヘインの台詞で終わるんですよ。(本当か?)
好きなシーンのキャプチャ
それにしても、年明けのbunniesのイメージ画像の変更といい、この曲といい、hot sweetのビジュアルといい、他のアーティスト、トレンドの先を行く感じは凄いですね。いろいろ引き出しあるなあってあらためて思いました。
では、ごきげんよう。