#31 📷 FUJIFILM X-M5の噂があるので、Xシリーズの区分についておさらいしてみる　富士フイルム

X-M5という機種がFUJIFILMのミラーレス一眼カメラであるXシリーズに新たに加わるのでは無いかという情報があったので、そもそもXシリーズについておさらいしてみたいと思う。
Xシリーズはけっこう多岐に渡り、X-PRO、X-E、X-T等どのようなコンセプトなのかを簡単に紹介してみようと思う。他社ユーザーの方は特によくわからないと思うので参考にしてもらえたら嬉しいです。

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FUJIFILM、Xシリーズとは

コンパクトデジタルカメラでFinePixシリーズを展開していた富士フイルムが、ミラーレスカメラの業界に入る際に、他社との区別としてAPS-Cセンサーサイズの機動力とフィルムシミュレーションという色再現を武器に展開しているデジタルカメラのラインナップである。先駆けとして2011年発売で、唯一無二のハイブリッドビューファインダーを搭載しているコンパクトデジタルカメラのX100を始まりとしている。
今回は一眼カメラに焦点を当てているが、高級コンパクトデジタルカメラのX10やXQ1等のAPS-Cより小さいセンサーサイズのコンデジもかつてはXシリーズを冠してラインナップとして存在していた。
現在はX100シリーズと防水カメラのXPシリーズのみとなっている。

参考記事を置いておくので良かったら読んでもらえたらと思う。

ミラーレス一眼カメラとしてのXシリーズの区分け

X-AシリーズやX-T3桁を覗き、違うシリーズでもセンサーを共通化する事で、同じ写りを実現している。
つまり、写りに妥協せずに好きなデザイン、コンセプトのカメラを選ぶ事のできるのが特徴となっている。他社のように写りに妥協してエントリークラスを選ぶような事はなく、操作感や値段でエントリークラスを選んでも出てくる写真はフラッグシップと同等という訳で有る。
（ただし、同じセンサーや画像処理エンジンを使っている、いわゆる同世代の機種に限る）
また、センサーを共通化する事で、コストを下げたりという企業努力もみられる。

ただし、近年では様々な事情により値上がりした上にエントリー機が見当たらない為、モヤモヤした人が続出しているように私には思える。

以下にそれぞれのシリーズコンセプトと私の所感、発売日を書いておこうと思う。
場合によっては、色違いで多少発売日がズレている物もあるので参考程度にして頂ければと思う。
（例えば、最初にブラックモデルが発売されてシルバーモデルが少し遅れて発売されたりするという意味である）

X-PROについて

こちらは、X-PRO3

X100のレンズ交換式版としてX-PRO1が発売されて、Xシリーズのレンズ交換式カメラは始まった。
X-PROシリーズは、撮影体験の楽しさを主軸としていて、X100と同じようなハイブリッドビューファインダーを搭載している上にライカを思わせる箱型のカメラとなっている。また、防塵防滴性能も備えていて耐久力にも優れている。(追記X-PRO1のみ防塵防滴は無い)
2013年にX-PRO1、2016年にX-PRO2、2019年にX-PRO3が発売されている。
外装にこだわったり、X-PRO1、X-PRO2のような光学ファインダーの倍率変更機構やX-PRO3の”背面液晶隠し”のようなギミックにも拘っている。

X-Eについて

こちらは、X-E4

X-PRO1とは違いコンパクトさを重視したラインナップとなっている。
2012年発売のX-E1、2013年発売のX-E2、2017年発売のX-E3、2021年発売のX-E4のラインナップとなっている。国内非販売モデルとしてX-E2Sというモデルもあるようだ。
値段的にはエントリー機のような立ち位置だったと思うが、操作感はフラッグシップと変わらない。
ファインダーや外装は並みと言ったところだろうか。
X-E3までは実用コンパクトさが目立つが、X-E4においてはデザインが優先されていて、予約しても入荷待ちの状態が発売1年程続きそのまま廃盤となったある種、特異なカメラとも言える。
この辺りから、富士フイルムのカメラは手に入りにくいというのが顕著になったように思う。

X-Tについて

こちらは、X-T1

富士フイルム創立80周年を記念してX-T1が発表されて始まった。真ん中にファインダーがある一眼レフスタイルのカメラである。防塵防滴も備えており堅牢で、それでいて動画撮影等もやり易く扱いやすいモデルのシリーズである。
Tは伝統を意味する”tradition”の頭文字である。フィルムカメラの様な風貌でダイヤルオペレーションが特にやりやすいシリーズだと思う。
2014年発売のX-T1、2016年発売のX-T2、2018年発売のX-T3、2020年発売のX-T4、2024年発売のX-T5のラインナップとなっている。
X-Hシリーズが出るまではフラッグシップという扱いだったと思うが、今はどんな立ち位置なのか微妙なところである。

X-T2桁、3桁について

X-Tシリーズの廉価版となっており、防塵防滴を廃止して操作ダイヤルを初心者に向けたエントリークラスとなっている。ファインダーやセンサー等にコストダウンが見られる。
2桁シリーズはセンサー等の写りは同じだが、その他でコストダウン。3桁シリーズは、さらにセンサーもX-Aシリーズと同じ物を使用してさらなるコストダウンを図っている感じになる。
その反面、X-Tシリーズより小型化していたり、フラッシュが内蔵されていたりする。
2015年発売のX-T10、2018年発売のX-T100、2017年発売のX-T20、2020年発売のX-T200、2019年発売のX-T30、2021年発売のX-T30ii、2024年発売のX-T50のラインナップとなっている。

X-Hについて

X-PRO、X-Tシリーズがフラッグシップとして展開されていたが、X-H1が出た後はこちらがフラッグシップとして扱われているように思う。
（つまり現在は、X-PRO、X-Hシリーズの２大フラッグシップのイメージだが、これはあくまで私の所感である）
大きなボディに初の手ぶれ補正機能を搭載している。2018年発売のX-H1、2022年発売のX-H2、X-H2sがラインナップされている。
X-H1は大きなグリップと天面に液晶表示、そして堅牢で防塵防滴を備えたフラッグシップとして扱われていたと思うが、X-H2からは操作系統が他社ミラーレスを意識した物となり、静止画よりは動画撮影に特化したように思う。X-H2は高画素、X-H2sはAFなどの追従処理速度、読み書きの速度に特化させてそれぞれ役割分担させている。

X-Sについて

2020年発売のX-S10と2023年発売のX-S20のラインナップとなっている。
X-S10登場時は同時期発売のX-E4が、デザイン重視で初心者より玄人に向けた機種に仕上がった為、代わりに初心者に向けたエントリー機として登場している。
握りやすいグリップに手ぶれ補正とモードダイヤルを搭載しており、フラッグシップの画質を持ちつつ操作面が他社のカメラから移行して来た人達にも使いやすく出来ている。その上で、エントリー機として価格も安くコストパフォーマンスに優れたカメラとして人気だった。
X-S20は後継の為エントリー機の立ち位置と思われたが、値段が高かった為賛否両論あった機種である。
操作系はモードダイヤルを採用していた為カメラとしてはエントリー層に向けて作られているんだと思う。

ちなみに古い機種に、X-S1というコンパクトデジタルカメラが富士フイルムから発売されているが、X-S10シリーズとは関係ないので、一応記載しておく。

X-Aについて

こちらは、X-A7

ファインダーが無く、初心者にも使いやすいようなモードダイヤルを備えたエントリー機である。
センサーも富士フイルム独自のXトランスCMOSセンサーではなく、一般的なベイヤー配列のCMOSセンサーが使用されていたりとコストダウンがされている。
写りに関しては、ベイヤー配列のセンサーだからと、劣っている訳では無いので好みの問題かもしれない。
気になる人は調べると、比較しているブログを見つける事が出来ると思うので調べてみて欲しい。
2013年発売のX-A1、2015年発売のX-A2、2016年発売のX-A3、2018年発売のX-A5、2019年発売のX-A7、国内非販売としてX-A10、X-A20がラインナップされている。

X-Mについて

こちらは、X-M1

X-M1は2013年に発売された、X-Eシリーズからファインダーを省いたようなモデルとなっている。
また、モードダイヤルを採用しているので、X-Aシリーズから、センサーをXトランスCMOSセンサーにしているものといっても良いかもしれない。

2024年9月現在発売しているカメラは？

上記のラインナップから、現在発売しているモデルは下記の通りである。
ブラックモデルのみを貼り付けているので参考程度にしていただければと思う。

富士フイルム(FUJIFILM) ミラーレス一眼カメラ X-T5ボディ ブラック F X-T5-B

富士フイルム(FUJIFILM) ミラーレス一眼カメラ X-T50ボディ ブラック F X-T50-B

富士フイルム(FUJIFILM) X ミラーレス一眼デジタルカメラ X-H2 ボディ ボディ内手ブレ補正 動画 映像制作 約4020万画素 防塵防滴耐低温 X-H2 ブラック

富士フイルム(FUJIFILM) X ミラーレス一眼デジタルカメラ X-H2S ボディ ボディ内手ブレ補正 動画 映像制作 連写40コマ/秒 防塵防滴耐低温 X-H2S ブラック

富士フイルム(FUJIFILM) ミラーレスデジタルカメラ X-S20 ボディ ボディ内手ブレ補正 Vlog モード搭載 従来機の2倍以上の撮影可能枚数(800枚) AUTO被写体検出 大型グリップ F X-S20 ブラック

公式サイトも貼っておくが、こちらは開いた時のラインナップになると思うので、この記事が書かれた時と変わってる可能性があるのでご了承頂きたい。

Xシステム | 富士フイルム [日本]

ラインナップを見て頂ければわかるけれど、どれも２０万円以上する為、新品で今から富士フィルムを始めようとするとなかなか初心者には辛い物があるだろう。
私ならX100VIをお勧めしてしまうかもしれない。レンズ交換の必要がないし、高価だからこそ何年と長く使っていくという運用なら良いだろう。
富士フイルムに拘らないのであれば、他社に行くのも良いとは思う。

富士フイルム(FUJIFILM) デジタルカメラ X100Ⅵ ブラック X100Ⅵ-B

本当はX-E4をおすすめしたいんだけどね。たぶん、安くはならないと思うけれど、X-E5に期待したいところである。

まとめ

走りで書いたのだがそれぞれシリーズの特徴は掴めただろうか？
富士フイルムのカメラはこのような形で区分されている。
ただ、写りはセンサー世代が同じであればほぼ変わらない為、レンジファインダースタイルや一眼レフスタイル、グリップがしっかりしたモデル、コンパクトなモデルと好きに選んでも写りに妥協が無いのが良いところだと思う。ただし、X-A等一部のモデルは除く。

X-M5の価格が気になるところだが、エントリー機としてなるべく安く有ればいいと思う。
とは言っても、私はファインダーが無いモデルにはあまり興味がそそられないので買うことは無いだろう。
富士フイルムの動向がどうなるか気にはなるのでこれからに期待したい。

今回はこんなところとする。
読んで頂きありがとうございました。

一応、今回紹介したXシリーズ関係の記事も書いているので、参考に貼り付けておきます。