#41 🔭 C-SUMMICRON40mmF2.0 Leica ライカ オールドレンズ Mマウント
安価なMマウントレンズを探していた時に見つけたレンズである。
私が購入した時は今よりまだ安かったのだが、最近ライカを使うyoutuberの方が増えていて、このレンズを推している人が増えた気がする。
その影響の程はわからないけれど、値段が上がってるように思う。
最近Leica Q3に、焦点距離が43mmF2.0アポズミクロンのレンズが搭載されたものが発表された。
近しい焦点距離のレンズを気にしている人がいるかもしれないので参考になればいいなぁ、という気持ちで書いてみようと思う。
①レンズの基本情報
焦点距離40mm 絞り値2.0 、最短撮影距離0.8m Mマウント 重量 128g(実測値)
本来M型ライカ用ではなく、廉価機種のライツCL(ミノルタCL用)レンズの為、summicronと名の付くレンズの中ではおそらく最軽量なのでは無いだろうか?
ライカCL、およびM-Rokkorについてはこちらの記事を読んで頂けたらと思う。
②M-Rokkor 40mm F2.0との関係
ライカが生産コストを下げる為に、日本のミノルタと提携を組み、設計はライカで生産はミノルタとしていた時期があり、その時に作られたフィルムカメラがLeitz CL 、ミノルタCLである。
今回焦点に当てているのは、そのカメラに対して作られたレンズとなり、日本国内向けはM-Rokkor 40mmF2.0(前期型)、海外向けはsummicron 40mm F2.0となっている。
違いとしては、フィルター取り付け部のネジが切っている部分のサイズが違う事と、フォーカスレバーのデザインとレンズフードが異なる。
(両方共にフィルター径39mmだが、summicronの方はネジピッチが特殊な為、汎用品は取り付けできない)
海外向けの方は(summicron)部品がミノルタ製だけど、最後にレンズを組み付けるのはドイツで行われていたようだ。
基本的には性能は同じとされている。
傾斜カムについて
Mマウントのレンズは、距離計と連動させる為にカムが付いているのだが、M型ライカではなくCL用に作られた物は、傾斜カムと呼ばれるものになっている。
Mマウントレンズは平面カムが使われるので、この傾斜カムだと個体差でM型ライカで使用すると距離計がきちんと機能しない事があるようだ。
ミノルタとライカの提携が終わってしまった後に、ミノルタCLEというフィルムカメラが出たのだが、その時に作られたM-Rokkor 40mmF2.0(後期型)については、平面カムとなっている。
フォーカスレバーの形や鏡筒のデザインが微妙に違うので、もし今から買うのであればこちらが良いと思う。
まとめると、1973年発売のM-Rokkor 40mmF2.0(前期型)とc-summicron40mmF2.0はほぼ同じで、1981年発売のM-Rokkor 40mmF2.0(後期型)のレンズのみ平面カムとなっている。
ただし、傾斜カムのレンズでも距離計精度の保証が出来ないというだけで、無限遠が合う場合は距離計が問題なく使えるという情報もある。
私の場合は、c-summicron40mmF2.0とLeica M11の組み合わせで問題なくピント合わせが出来ている。
あくまで参考にして頂きたい。
本記事を書くにあたって調べて知ったのだけれど、CL用のレンズとして、elmarit40mmF2.8というレンズもあったようだ。
C-summicron40mmF2.0の前身的なレンズとなっており、入れ替わりに廃盤になったみたい。
こちらは、生産本数的に入手が困難だと思われる。また欲しいレンズが増えてしまった。
③良いところ
軽量コンパクトである。
これは、重さ的な物もあるが、サイズ感も相まって収まりがいい。
デザインの良さ。
個人的な感想になるが、今のところM型ライカに1番似合うレンズだと思っている。
写りが良い。
オールドレンズになるけれど、なかなか写りが良い。加えてこんなに、コンパクトなのにF2.0というのもかなり嬉しい。
価格が安い。
Mマウントレンズで、しかもsummicron銘のレンズとして考えるとかなり安いと思われる。ただ、最近は中古相場的に値段が上がっているようだ。
④気になるところ
中古品しかない。
これは、オールドレンズとしては仕方のない事だとは思うが、良い個体を手に入れられるかどうかは、運と根気次第になる。
良さそうな個体を見つけたら迷わず買っておく事をお勧めする。
最短撮影距離が0.8m。
あまり気になるところが無いレンズなので、あえて言うならば、最短撮影距離が0.7mだったら良かったのになぁ、というぐらい言っておこうと思った。
レンジファインダーの距離計連動は0.7mからなので、もう少し頑張って欲しいところではある。
マウントアダプターを介して、他社ミラーレスカメラを使用する場合は、ヘリコイド付きの物を使う事でここの不満はなくなると思う。
⑤写真
Litというアプリを使用してみた。
最近マイブームである。
焦点距離は、35mm判換算(フルサイズ換算)としている。
また、私はこのレンズに関してはプロテクトフィルターも、レンズフードも付けていない。
なので、レンズフードが無い分逆光には弱くなっていると思うのでご理解頂きたい。
Leica M11
RAW(DNG)からそのままJPEG書き出しを行ない、Litにて枠だけを付けたものとなる。
Mマウントのレンズには電気通信機能は無い為、絞り値は、露出から逆算してカメラが判断したものとなる。
実際のものと異なる場合があるので、ご理解頂けたらと思う。
夜間撮影の分は3600万画素、日中撮影の分は6000万画素となっている。
X-PRO3
ヘリコイドなしのマウントアダプター使用。
こちらは、フィルムシミュレーションを使用したJPEG撮って出しとなっている。
電子接点が無いので、絞り値は不明。
R-D1s
JPEG撮って出しとなる。
こちらも絞り値は不明。
日中なので、おそらく開放ではなかったと思う。
⑥終わりに
40mmという焦点距離に関して、フルサイズセンサーの対角線なので歪みが少ないという事を意識はしていなかったけれど、使い易いというのは使っていて感じていた。
レンズのコンパクトもさながらデザインも良く写りも良いので、出来ればこれからも長く使っていきたいレンズである。
40mmという画角が気になる人で、新品レンズが使いたいという方は、Voigtlanderの40mmもあるので是非使ってみて欲しいところである。
欲しいレンズはたくさんあるけれど、なるべく同じ焦点距離は買わないようにしたいなぁ、というところで閉めさせて頂こう。
今回も読んで頂きありがとうございました。
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