#16 📷X10 その2 FUJIFILM X20 X30

2024年7月24日 00:13

このカメラについて、どこまで需要があるかわからないけれどまだまだ愛している人は多いカメラだと思うし、このカメラが気になっている人も居ると思っている。
なので、私なりに参考になるような記事が書ければと今夜もダラダラ書いていこうと思う。

以前の記事でFUJIFILMのコンパクトデジタルカメラX10について紹介したが今回は何故X10にしたかについて焦点を当てられればと思う。
と言うものの実はこのカメラには兄弟機とも呼べるカメラとして、X20、X30というものがあるである。

FUJIFILMのコンパクトデジタルカメラについて

FUJIFILMのコンパクトデジタルカメラというと、X100シリーズというハイブリッドビューファインダーと23mmF2の単焦点レンズでAPS-Cセンサーを搭載した物を思い浮かべるだろう。
他には現行だとXPシリーズという防水コンパクトデジタルカメラという物もある。

しかし、少し前にはもう少し種類があったのをご存じだろうか？
FinePix（ファインピクス）というコンデジまで遡ると記事が長くなるので、あくまでXシリーズの過去のコンデジについてまずは触れていきたいと思う。

X10(2011年発売)は以前紹介した通りのカメラだが、後継機としてX20(2013年発売)、X30(2014年発売)というものがある。詳しくは後述する。

X10シリーズからファインダーを取り除きレンズを変更したXF1(2012年発売)
XF1の手動ズームから電動ズームになったXQ1(2013年発売)とXQ2(2015年発売)
さらには、簡単に説明するとX100のファインダーレスチルト液晶モデルのX70(2016年発売)というコンデジもあった。
その後に、X70からセンサーをX-Aシリーズと同じようなベイヤー配列の物に変えて、一般的なモードダイヤルに変更したXF10(2018年発売)というコンデジが発売されている。

この中で私が使ったことのあるカメラは、X10,X20,X30,XF1,XQ1の5台である。

ちなみに、今私がおすすめするとしたらX70になると思う。ただ、私はファインダーが無いカメラは性に合わないので使った事がないからX100を使用していた時の感覚でのおすすめとなる。
その次で言うとX30がいいかもしれない。

X10、X20、X30について

まず、今回のこの記事を書くに当たって私は転売ヤーでは無いという事を明言しておく。
古いカメラなので店舗で確認する事も出来ない為、理想のカメラに出会うまで売り買いはしていたのだが、利益を出す為にしていた訳ではないので、せどりや転売ヤーなる者たちと同じではないと言うところはご理解頂けたらと思う。
~~中古カメラ、中古レンズ沼の人達なら理解して頂けると思っている。~~

話を戻すとX10を購入した後に続けてX20,X30を購入して、最後に手元に残ったのがX10となる。

今回の記事はこの3台の比較がメインとなる。
まずはX10のおさらいをしてみて、それに対して、X20,X30の変更点についてまとめてみようと思う。

X10について

簡単なスペックは以前の記事を参考にしてもらおうと思う。今回おさらいするのは他のコンデジと違うレンズ周りの操作やファインダーについて書いてみようと思う。

電源のオンオフについては、このカメラにはオンオフボタンは無い。ズームレンズを繰り出す事で電源が入る仕組みになっている。
よくあるカバンの中に入れていて勝手に電源が入っていた、みたいな事はない為かなり良いと個人的には思っている。さらに電源をオンしたらそのままズームレンズを回して即座に撮影に入れるのも良かった。
ちなみにズームレンズも手動である。XFレンズのような操作感で撮影出来るので撮影も楽しかったのである。反面、このズームレンズの繰り出し部分で故障が起きると電源が入らなくなることもあるようだ。
カメラ以外でも言える事だが、機能やギミックは増えれば増えるだけ故障する箇所も増える。
魅力と故障のリスク関係は複雑である。

そしてファインダーは、光学式の素通しとなっていて特に表示も何もない。
レンズの焦点距離は28〜112mm(フルサイズ換算)となっているがそれに連動してズームレンズを回すとファインダーもズームしてくれる。
光学ファインダーのコンデジで、ファインダーのズーム機能があるものはなかなか無いのでは無いだろうか？

フィルムシミュレーションは今よりもかなり少なくて、プロビア、ベルビア、アスティア、モノクロの4種類くらいだった気がする。
ハイライトやシャドウ、シャープネスなどのパラメータを変更する事や、カメラ内でのRAW現像も可能となっている。

X20の変更点

X10のカメラボディをそのまま流用している為、見た目や操作感はほぼそのままである。X10とレンズは同じで画素数も同じだがイメージセンサーが変わっている。Xシリーズによく使われている、XTranscmosセンサーとやらに変わっており、詳しくはないのでいろいろ省くが、出てくる絵が綺麗になっている。
これは使っていた当時はあまり感じなかったのだが、手放した後に3機種の写真を見比べていて明らかにX10よりはシャープに写っている事に気が付いた。
個人的な感覚もあるが、はっきり進化だといってもいいと思う。
X20とX30の画質については、個人的にはそこまで大差は無さそうな感じがする。

そして、ファインダーも進化点があり、ファインダー内にシャッタースピードやF値、露出設定などが表示されるようになった。これはかなり嬉しい。
その為、アイセンサーも追加となっている。反面、ファインダー焼けという、持病を持っており、ファインダー内の表示する部分が焼けて見えなくなる個体もあるようだ。
頻繁に起きている不具合かと言われるとそうでは無いと思うけれど、一応記載しておく。
中古で買う際には注意してほしいという意味で。
新しい試みには新しい不具合が出たりするのは仕方ない事なのかもしれない。

28mmの時のファインダー
見え方は同じだがX10にはなかった数値の表示がある
（見にくくてすみません）

112mmのファインダー
今は手元に無いのだが、確かAFが合致すると
ファインダー内に緑色を、点灯して
知らせてくれていたような気がする。

フィルムシミュレーションとしては、プロネガハイ、プロネガスタンダードが追加となっている。

細かいところだが、X20のロゴが天面から正面に変更となっている。
あとは、この機種からシルバーモデルがカラー展開として追加になっている。

X30の変更点

この機種はX10とX20と打って変わり、ボディのデザインが新しくなっていて、国産から中国産へとなっている。
光学のファインダーは廃止されEVFになり、レンズの根元にコントロールリングが追加されている。
ファインダーは、X10やX20と比べて中央に寄った形となっている。フラッシュとの兼ね合い的に仕方なかったのだろう。

112mmのファインダー
普通にEVFとなっており、
ミラーレス一眼感覚で不満なく使える。

ちょうど良い写真がなかったが、X10との比較
レンズ根本が厚くなっているのがわかるだろうか？
コントロールリングが追加となっている。

コントロールリングによりマニュアルフォーカスもやりやすくなっている。
（X10,X20のマニュアルフォーカスはボタンで行うもので、正直使う気がしなかった）
X100Fのような、デジタルテレコン機能はないが、いろんな機能をコントロールリングに割り当てる事も可能である。

加えてチルト液晶も追加されていて、完成度は高いカメラとなっている。
個人的に、デザインがそのままであれば文句はなかったかもしれない。

フィルムシミュレーションは、今でも人気のクラシッククロームが追加された。ちなみに、クラシッククロームは他のXシリーズを含めても、X30で初めて追加されたフィルムシミュレーションとなる。

あとは、USBでの充電も可能となっている。さらに、スマホのアプリと連動する事で写真の転送も可能となっている。

あとは、画像処理エンジンの処理性能が良いのか、写真撮影後の待ち時間がかなり早くなっている。
FUJIFILM機をお使いの方ならわかると思うけれど、画像パラメータのシャープネス等を上げたりするとJPEGの書き出し時間が増えたりするあの時間である。X20より早かった記憶がある。

決定打となったのは？

さて、ここまできてみなさんはどのカメラが気になっただろうか？
私はX10を選んだのだが、それは光学ファインダーが使いたかった事とデザインの2点から選んだ。
EVFは、他のカメラでも体験できるので光学ファインダーが良い、つまりX30は除外。
X-E4がある事も大きい。
正面から見た時にロゴが無い方がいい、つまりX20は除外。コレは完全に個人的な好みである。
私は、カメラの正面にロゴが無い方がカッコよく感じる。

結局は、デザインというカメラへの持ち出したくなる、自分の気持ちを高めてくれる部分で選んだのである。
まあ、そもそもこの年代のカメラはもう今更スペックで選ぶものではないのかもしれない。

X30の写真はスマホにはそんなに入ってなかったので、見つけ次第追加しておこうと思う。
（現在熱が出て床に伏しているため）

まとめ

X10,X20は光学ファインダー、X30はEVF。
X30は完成度が高いが、デザインがX10,X20と違い角ばっている。カメラとしての完成度は確実にX30がワンランク上。
光学ファインダーとしては、X20が実用性も高くX10と比べても画質がいい。
X30はチルト液晶があり、クラシッククロームが使える。

上記より光学ファインダーやデザインにこだわらなければ、X30をお勧めする。
価格と要相談にはなると思うけれど。

最後に

X10,X20,X30はコンパクトデジタルカメラながら、一眼カメラとあまり変わらない操作感が楽しめるカメラだった。
センサーサイズは小さいが、それでも充分綺麗な写真は撮れるカメラだ。ただし古いカメラなので、暗所には弱い。

願わくば、クラシックネガを搭載してシリーズ復活して欲しいと思う。

今回はこんなところとする。
読んで頂きありがとうございました。