「INSANE・エモひ・アチー」彼らの存在意義

君達の仕事は、言葉の悪性と楽しさの殺害だ。

上記の通り、こいつらは言葉の悪性と楽しさを殺害してもらう為に作られた言葉の骸兵である。

ターゲット1:悪性

言語本棚の暴走。
私は稀に、本棚が暴れ狂う時がある。
というのも、表現をするのに使う本を何十冊も棚にセットされ、止まらなくなってしまう事があるのだ。
極端な例を書けば『私の犬が死んだ』という相手の発言に対して、
「可哀想」「慰め」のようなシンプルなチョイスで良いのに、「思い入れと正の関係だから尚更」「犬種は?」「死因は?」「どれくらい悲しいか?」等のチョイスを入れてくるのです。
よって、殺害しなければいけない。

ターゲット2:楽しさ

殺されなければいけない被害者
言ってしまえば表現の楽しさである。
日本語は非常に充実してて、色んな言い回しが出来る。
それ故のカルチャーも多数存在する。
だが彼には死んでもらわねばならない。
というよりかは死んでしまう。
何故なら、ターゲットは一心同体である。からだ。

何故こんな事をしたのか。

私は自分の言語表現能力が長けている方だと思っている。
そして、言語が及ぼす影響も良く理解している。
それは「増幅」である。
楽しい事を考えればもっと楽しくなる、美味しい理由を考えるともっと美味しくなる、嬉しい事を考えればもっと嬉しい。
私とは相性の悪い効果である。
私は様々な要因で鬱が来た時、原因とこれからと現状を鮮明に語ることが出来る。
それが「悪性」と「増幅」によって最悪な結末を迎えるのだ。
永久に暴走し続ける本棚がサジェストする言葉が、増幅によって自らを更に鬱にするのだ。
私の性格がポジティブとはあまり言えない性格をしている事も相まっているだろう。
だから、私はそれらを封印するために何にでも対応できる、まるで中身のない3体の骸兵を作り、殺害命令を出したのだ。
正直まだ間に合っていない、まだ試験段階にすぎない。
それと彼らは、言葉の口運びと幅広いニュアンスに対応できるように作られている。

面接落ちた→エモひー
彼女に振られた→アチー
父親が暴れている→INSANE

私は及第点ではあるが成功した。
そして多くを失った。


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