Cryptic Memories stats talk - 01
Cryptic Memiries は 2024年Q1に行われたXMアノマリーでした。
何回かにわけてそのCryptic Memoriesでの戦いがどういう展開だったのかということについて振り返っていきたいと思います。
話の前提として使うため、2023年まとめて振り返りの方もご一読いただくと少しだけ話が面白く読めるようになるかもしれませんので、未読の方は合わせてお読み頂ければと思います。
さて結果を振り返るからにはスコアの類を見る必要があるわけで、公式の結果は公式ルールの英語版に掲載されています。で、そこにもうちょっとだけ細かい & 分析用にいくつかの数字を計算した表をGoogle Spreadsheetに用意しましたのでそちらもご覧ください。
今のところ予定は3回で、以下のような内容を予定しています:
01 - スコア全体傾向、各フェーズでの推移
02 - シャードナイト
03 - 各アノマリー都市スコア分析
ただし書いていくうちになにか気付きを得てしまった場合、突然1回ぐらいは増えることもあるかもしれません。そんな感じで大雑把なプランはあるけど半分ぐらいは成り行き任せの記事となりますが、どうぞお付き合いください。
結果
まずは全体の結果の話から入りましょう。
Cryptic Memoriesは ENL 1016.5 - 823.9 RES というスコア、192.6点の差を付けてENLが勝利を飾りました。
要約してしまえば話は以上ですが、結果だけを知りたい方が私の記事を読みに来るとはまったく思っていませんので、その内訳についてあれやこれやと話していく本題部分に入っていきましょう。
構成と内訳
Cryptic Memories は、以下の各イベントで構成されていました:
グローバルオペレーション(Global Live Op) - 200点 (約10%)
レゾネーターの破壊及び構築で得られるメダルの獲得人数セル戦(Cell Battle) 01 - 03 - 195点 x 3回 = 585点 (約30%)
世界各地の指定されたセルでのサイクルスコア勝負シャードナイト(Shard Night) 01 - 03 - 130点 x 3回 = 390点 (約20%)
発生15分後に1回だけジャンプするシャードを250m以上飛ばす競技アノマリー(Anomaly) 01 - 04 - 200点 x 4回 = 800点 (約40%)
BB戦 + シャード戦による現地開催アノマリー
配点の後ろの割合(%)は全体に占める構成比です。アノマリーが4割、セル戦が3割、新形式イベントであるシャードナイトが2割、グローバルオペレーションが1割、というような比率になります。
ただしアノマリーについては特にシャードゲームがほぼ満点を取れないような仕組みになっており、現実的には両陣営合わせて150-160点程度を争奪するような中身だということにはご留意いただいた方がよいでしょう。
では各イベントを通じてどうスコアが積み上げられていったかを見てみましょう。
1/13 - 2/6 にかけて行われたグローバルオペレーションではRESが僅差の勝利。これはグローバルオペレーションではいつも出てくる傾向で、わずかにRESが上回ることがほとんどとなる部分です。
2/7-14、2/22-29、3/7-14の3回に渡り、各13セルを巡って争われたセル戦は各回でENL優位が続きました。各回で30〜45点程度の差をENLが稼いでいます。
2/16欧州、3/1アジア、3/15米州の3回実施されたシャードナイトは、欧州開催だった01こそRESが僅差で勝利しましたが、02 / 03では共に大きくENLが勝ち越し。配点が少ない割には「稼げる」イベントだったことが大きくENLを後押ししているように思います。
2/17にアデレードとサンティアゴ、3/16にマカオとポルトという全4都市で開催されたアノマリーは、緒戦アデレードこそENLの大勝でしたが以後の3都市ではいずれもRESが勝利を収め、アノマリー都市での結果だけを見ればRESが10.1点を稼いだ結果となりました。
ではアノマリー都市 + グローバルオペレーションでは負けていたENLがどこで点差を稼いでシリーズ勝利を掴み取ったかというと、セル戦とシャードナイトの2イベントになってきます。
セル戦
Cryptic Memoriesのセル戦は各回13箇所のセルが選ばれ、約1週間の「セプティサイクル」期間のうちに、各陣営が構築・維持したコントロールフィールド(CF)スコアの累積値の割合に応じて15点を分配するという形式で行われました。
各セルでそれぞれの戦いが繰り広げられたと思いますが、最終的に出てきた結果だけを見ると大勝(大敗)となったところがとても多い印象です。これには、元々どちらかの陣営に偏って支配されているところがそのまま維持されてなにも変わらず終わったパターンと、どちらかの陣営が一方的に巨大CFや多重CF作戦を成功させてそのまま反撃なく押し切ったようなパターンが含まれると思います。
パラグアイのアスンシオン〜アルゼンチンのフォルモーサあたりのAM14-PAPA-14や、アノマリースコア上は同点(セルスコアではわずかにENLが勝利)だったPA01-ALPHA-14 長野セルのような接戦に終わったセルもいくつかはありましたが、大半は10点差以上の大差での決着となるところばかりでした。ただ勝利数では各回ともENL 8 - 5 RESという比率で収まり、勝利数の差でENLが各回でスコアを重ね点差を稼いでいきました。
シャードナイト
シャードナイトは 01欧州こそまじめにシャード動かしてる都市が半分ぐらいしかなくて、これはぜんぜん盛り上がらないやつか?という危惧も感じた立ち上がりでしたが、続く02アジアや03米州ではだいぶ多くの都市で真面目なゲームが展開されました。
セル戦に比べると競ったスコアになった開催地はぐっと増えてくるのですが、一方で半数以上の開催地が完封や大差での勝敗となりました。勝敗数で見ると(アジア・北米でのENL優位を色濃く反映して)ENL勝利が多く、各回の配点が130点と少ない割に、ENLは02で+36.3点、03では+55.9点のゲインを稼ぎ出し、配点に比して多くを得る「効率的な」優位の重ね方でリードを築いたと思います。
決着
ENLが大きくリードして迎えた最終日、理論上はRESに勝利の可能性は残ってはいる状況でしたが、各最大200点配点のアノマリー2つで292点を挽回するのは極めて困難、というシチュエーションでした。逆にENLは自分たちが点を取るどころかRESの得点可能性を削れさえすればシリーズ勝利は得られる状況。
果たしてマカオのwave1のBB戦でほぼ引き分けと言っていいE311-314Rという素点が出た時点でシリーズとしては概ね決着が見え、両都市はほぼ純粋にその都市での勝利を目指す戦いへと目標が切り替わっていきました。
結果は両都市ともRESが倍程度のスコアを取る勝利を収め、最終日だけならRESの勝利となりましたが、シリーズとしてはENLの勝利となりました。
ENLはアデレードでのアノマリー一発の巨大なゲインもありましたが、それよりはセル戦・シャードナイトでの着実な積み上げがシリーズ勝利の要因だったのかな、と改めて思います。
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