今日が良い日と思うのは自分 021
2020-1120
先日、息子と「ハリーポッター」の映画を見た。私が夜中に、参考のために見ていたら、息子が起きてきて、たまにはいいかと、一緒に見ていた。
ダンブルドアが杖を振って街頭に明かりをつけ、子どもたちが、つぎつぎにホームの柱の中に消えていく。ハリーの母親も、ヴォルデモートの杖のひと振りで命を落とす。息子が「ママ、これ、どこの国よ?」ときくので、イギリス、と答えると、「イギリスには、こんな人らがおるん?!」と衝撃を受けていた。
今日、公園であそんでいて、お友達が、丁度手に収まる大きさのバンバン(なぜか、彼らはそう呼んでいる。ピストルなど銃器類のことである。)に見えるかぎ型の木の枝を見つけた。うらやましがる息子に、僕のもさがしておいで、と言うと、しばらくして、細長い、指揮棒のような枝を持ってきた。お友達に、そんなのバンバンじゃないぜ、と言われた息子は「俺のは、イギリスのバンバンだ!」
それ、魔法の杖ーーーー!!!
2020-1205
完全に夫があてにならない日のオンライン講義に臨む。途中から、ガンダム(初期)のビデオに子どもたちを託す。息子は何歳になったら、自分もガンダムに乗れるかと、何回も自分の年齢を数えている。何回数えても、当分5歳だ。ふたりがテーマ曲のたびに熱唱するので、どうか、私のマイクがオンのあいだは、歌わないでくれ...!
終了後、可及的速やかにお夕飯とする。メニューはリクエストによるハンバーグ。なのに、お夕飯の直前に、息子が、「ママ...」と言って、スルーアップ(吐いた)。金曜日、保育園で「嘔吐と下痢の風邪がはやっているので、気を付けてあげてください」と言われていたことを思い出して目の前が暗くなる。息子、ハンバーグ食べずに就寝。娘は「美味しいねー」と完食。しかし、2時間後にスルーアップ(吐いた)。もう、、、まじで、、、入院だけはやめて、、、(夏に、息子が胃腸炎のちに脱水症状で入院した。)
2020-1208
お昼を、大学近くの小さなてんぷらやさんへ。目当ては冬の天丼1300円だ。1000円を超えるランチは、なかなかの贅沢なのだが、半年に1、2回の来店なので、毎回、いちばんとっておきメニューを頼む。
私が、この大学で働き始めた頃は、他にも、和食のちょっといい料理屋さんが近所にあった。そんなに高級でもないが、手ごろな値段で、先生たちは、遠方からの客人をポケットマネーでもてなし、学生が先生に連れられてちょっと背伸び気分を味わい、卒業生が訪れて自分がもう社会人であることを実感するようなお店だ。そういったお店が、ひとつ消え、ふたつ消え、長らくあった書店などとともに、大手のチェーン店の店に変わっていった。百万遍にあった銀行さんが支店を閉めるという通知のはがきが届いたとき、当時の上司は怒り心頭で、到底受け入れられないだろう!と、銀行に電話をかけていた。あれは、いったい、どうしたかったのか。今でも、けっこう理解に苦しむが、上司なりにその銀行に愛着があったのだろう。
ひとりなので、カウンター最後のひと席にすべりこむ。大将は、おいくつなのだろう。次々とてんぷらを揚げていく。カウンターの上のおしながきは、季節の天ぷらが筆で書かれていて、それを眺めるのもたのしい。時々、読めない漢字もあるが、それは、あとでこっそり調べる。
蟹あし、帆立、牡蛎、公魚、が冬の天丼。あいまに、大葉や万願寺唐辛子などのちょっと苦い野菜を口にはこぶ。どうか、このお店が、いつまでも健やかにここにありますように、いつもそう思いながら、店を出る。