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未経験からライターになりたい人へ。フリーランス歴10年目の私が伝えたいこと
こんにちは!フリーランスライターの中田優里奈です。
今年は未経験からライターになって10年目の年。節目の年ということもあり、2025年はnoteでライターになりたい人向けの記事を書くことにしました。
未経験だけどライターになりたい
書くことを仕事にしたい
この記事は、そんな方向けに書いています。少しでも参考になれば幸いです!
未経験からライターになり10年目に突入
改めまして、フリーランスライターの中田優里奈です。
普段は書籍やWEBサイトなど様々なメディアで、主に観光やグルメジャンルの記事を執筆しています。仕事の一部を紹介すると、
神戸市公式観光サイト「Feel KOBE」
神戸市のかやぶき古民家を紹介する「神戸かやぶき古民家倶楽部」
丹波市商工会運営「にじいろタブレット」
楽天トラベル運営「楽天トラベルガイド」
JTBパブリッシング運営「るるぶ&more.」「るるぶKids」
瀬戸内の魅力を発信する「瀬戸内Finder」
海外観光客向けサイト「LIVE JAPAN」
上質な非日常体験の予約サイト「Otonami」
外国人向け本格日本文化体験予約サイト「Wabunka」
神姫バスグループ運営「Local Prime」
全国の専門家を探せる「マイベストプロ」
総合医療サイト「ドクターズ・ファイル」
舞台情報を中心としたエンタメサイト「アイデアニュース」 など
WEBメディアでは、上記のような媒体で記事を書いてきました。
いまでは、いろいろな媒体で記事を書けるライターになりましたが、10年前の私はライター未経験のうえ、社会人経験もなし。出版社や編集プロダクションとのコネもなく、おまけに4歳と2歳の、手のかかる子どもを育てるママでした。
そんな私がライターの仕事を始めたのは、少しでもいいから自分でお金を稼ぎたい。社会と繋がりを持ちたい。そんな理由でした。
小さな子どもを育てながら、外に働きに出るという選択肢は当時の私にはなく、「自宅でできる仕事はないかな」とネットで探してたどり着いたのが「ライター」という仕事でした。
初めて書いた記事は、クラウドソーシングサイトで見つけたドラマの感想を書くブログのような記事。そのとき得た報酬は500円です。
今思うと、かかった作業量に対して500円とは……!と思うものですが、当時の私はその500円がとても嬉しかったことを覚えています。
「自宅でできる」という子育て中の私にはぴったりの仕事で、そこからはのめり込むように記事を書く日々。早起きをして子どもが起きるまでの時間、子どもが寝た後など、隙間時間を見つけて、記事を書いていました。
しばらくは同じクライアントからの発注で記事を書いていましたが、書くことに慣れてくると、「ほかに記事を書けるところも探してみよう」「単価の高い記事を書きたい」という気持ちになります。
けれど、そこで立ちはだかったのが「採用がなかなか決まらない」という壁でした。
新しい仕事に応募するも落ち続ける日々
「結構いろいろと記事も書いてきたし、そろそろクラウドソーシングサイト以外で、直接契約できるクライアントを探そう」
そう思って今度は「ライター募集」のワードでネット検索して求人を出しているWEBサイトに応募をしてみるものの、不採用が続きました。
返信があるのはまだいい方で、そもそも返事が返ってこないことがザラ。
また、せっかく次のステップに進んでも「厳正なる選考の結果、誠に残念ではございますが~」と不採用通知をもらう日々でした。
いま振り返ると、先方の求める文章レベルに達していない点が不採用の要因だったのだと思いますが、当時の私は「社会人経験がないからだ…」「出版社や編集プロダクションで働いた経験がないからだ…」「小さな子どもがいるからだ…」と、自分を否定する言葉ばかり自分自身にかけていました。
ライター同士の横の繋がりなんてものもなく、「こういうときはどうすればいいの?」と、悩みを誰かに相談できなかったのも、しんどかったのだと思います。
とはいえ、「捨てる神あれば拾う神あり」です。
諦めずにせっせとライター募集の求人に応募していると、「よかったらうちで」と言っていただける会社が見つかり、ライターの仕事を始めて2~3年目に直接契約での仕事をゲット!
ここから少しずつ直接契約の仕事が少しずつ増えていくようになりました。
ライティングスキルを磨くためにやったこと
こんな感じで、出版社や編集プロダクションで働いた経験もない私が未経験でライターの仕事を始めたわけですが、数々の求人に落ちまくった私が感じたのは「やっぱりライターは文章力が大事」だということ。
一瞬で人を惹きつける文章が書けるすごい人もいますが、凡人の私にそのスキルはない……。
そこで私が文章力をつけようと取り組んだのが、「文章術の本を読む」「いいと思った表現をメモする」「ライティング講座に通う」の3つです。
文章術の本を読む
文章力をつけるために、まず取り組んだのが「文章術の本を読む」です。
本屋や図書館に行って、目についた文章術の本を片っぱしから読む。本を読むときはノートを隣に置いて、勉強になった言葉をメモしながら読み進めていき、自分が原稿を書くときの参考にしました。
本は図書館で借りれば、お金もかかりません。今は、ネット記事やYou Tubeなどでも無料で文章術に関する情報が手に入るので、ライターになりたい人は、まずはここから始めてみるのがおすすめです。
いいと思った表現をメモする
先ほど紹介した「文章術の本を読む」と似ているのですが、語彙力を増やすために「いいと思った表現をメモする」も普段から心がけていました。
例えばグルメジャンルの原稿を書くとき。私はおいしいものに出会うと「おいしい!」としか言えないのですが(笑)、それを文章で伝えるとなると、どんな風においしいのかを言葉で表現しないといけません。
そこで取り組んだのが、雑誌や書籍を読んで、いいと思った表現をメモすることでした。
文字数に制限がある紙媒体は、同じページに同じ言葉が並ばないように、さまざまな表現が並んでいて、とても勉強になります。雑誌も図書館に行けば無料で借りられるので、こちらも気軽に始めやすいと思います。
ライティング講座に通う
次にチャレンジしたのが「ライティング講座に通う」です。
独学だけで文章術を磨くことも、もちろんできますが、自分だけの力じゃもうダメだ!と思ってお金を払ってプロから学ぶことにしました。
ライティング講座に通ってみて感じたメリットは、
自分の文章レベルを知ることができる
書く仲間が見つかる
この2点です。
仕事をしている編集部や編集者に、自分の書いた原稿のフィードバックがもらえる環境ならいいのですが、納品したらそこで終わり。あとは、編集者が手直しして記事が公開される、なんてパターンもあります。
そうなると自分の文章は、どこがどうダメなのかに気付けません。
その点、添削ありのライティング講座では、課題が出され、自分が書いた原稿を講師が赤入れ(校正)してくれるので、自分の文章のクセなど書く上での注意点を知ることができます。
また、「書く人」が集まる環境に身を置くことで「自分も書いてみよう」「文章力を磨くぞ!」という気持ちにもなる。困ったことがあれば相談することもできるし、「こんな媒体で記事を書きたいんです!」と夢を語り合ったりしてモチベーションもアップします。
このように、一緒にがんばる仲間がいるのはとても心強いもの。
私もこれまで2つのライティング講座を受講しましたが、のちのち講座に投入したお金は新しい仕事で回収できたので、受けてよかったと思っています。
私が働くうえで大切にしていること
小さな子どもを育てながらライターの仕事を始めた当時のことを振り返ってみると、家事に子育てに仕事と、慌しい日々でした。
そんな当時の自分に声をかけるなら「よく頑張ってるよ!」と伝えてあげたいです。「いまはしんどくても続けていたら道は開いていくよ!」とも。
当時、私は就職をせずに結婚して子育てをしていたので、同級生がバリバリ社会人として働いていることに劣等感を抱いていました。
ようやく家でできる仕事を見つけたけれど、周りに比べると収入なんて微々たるもの……。全然ダメだと落ち込んだことも一度や二度ではありません。
けれど、子どもが小さい間は子連れ向けのおでかけスポットを紹介する記事や、家族旅行の記事を書いたりしていたので、子どもたちをあちこち連れて出かけ、いろいろな体験を一緒にして、遊びながら仕事ができたのは、とてもありがたかったです。
家族が幸せになる働き方をする。
それはいまも変わらず、私の大切にしている仕事観です。
そして、何よりライターという仕事を選んだから、ライターじゃなかったら行かなかった場所に行ったり、出会わなかった人の話を聞き、貴重な経験をすることができました。旅行も、おいしいものを食べることも、書くことも好きなので、自分にぴったりな仕事だと思います。
他人と比べたらキリがないものですが、この10年を振り返ってみて、「憧れの媒体で記事を書く」「紙媒体の仕事に携わる」「好きなミュージカル関連の仕事をする」など、私の中でライターとしてのやりたいことはほぼやりつくした感があるので、これからは「書くこと」を通して、また新たな夢を叶え続けていたいと思います!
ライターになるために大事なこと
最後に。
私がこれからライターを目指す人に「ライターになるために大事だと思うことは何ですか?」と聞かれたら、「とにかく書くこと」とアドバイスします。
「ライターになりたいから文章術を勉強するぞ~!」と意気込んで学び続け、インプットばかりしていてもライターにはなれません。
そうやって学びだけに注力して実際に原稿を書かずにいるより、質より量。下手でもいいから、まずは書いてみてください。
その方が、ずっとライターを仕事にする未来に近づけます。
「私なんて文章力、全然ないから……」と思って行動に移せないという悩みもよく聞きますが、最初から「すごい文章を書かないと!」と肩に力を入れすぎないで、もっと気楽に始めてみましょ!
私も未経験からライターになりました。その仕事が、いま10年続いています。順風満帆のライター人生ではありませんでしたが、不採用通知が続いても諦めずに書き続けてきたから、今の自分があるのだと思います。
「未経験だけどライターになりたい」「書くことを仕事にしたい」と思っているのなら、まずは「noteで記事を書いてみる」「ブログを始めてみる」など、ぜひ自分にできる一歩を踏み出してみてください。
私もその一歩を全力で応援しています!