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CryptoKittiesのチームが満を持してリリースするDapperはブロックチェーンゲーム普及の起爆剤になるか?
CryptoKittiesのパブリッシャーであるDapper Labsが、かねてから噂されていたウォレットのChrome機能拡張バージョンをリリースした。
ウォレットなのに秘密鍵の概念がない、パスワードを忘れても復旧可能、ガス代がタダ、(あまりオススメできるものではないが)ETHをクレジットカードで購入可能という、ブロックチェーンゲーム利用においての障壁の多くを取り払うという野心的なプロダクトだ。
早速、CryptoKittiesでKittieを買うかたちで試してみたが、以下のような仕様、挙動となっているようだ。
・設定されるアドレスは通常のウォレットアドレスではなく、スマートコントラクトアドレスとなっている。
・Kittieを買う際、通常はユーザのウォレットアドレスから対象のスマートコントラクトアドレスへのトランザクション送信となるが、Dapperを利用した場合、特定のウォレットアドレスから、ユーザのアドレス(スマートコントラクト)へのトランザクション送信へと変更されている。
いわゆる、meta transactionと呼ばれる手法を用いて、ガス代の肩代わりを実現しているようだ。
憶測とはなるが、恐らく、対応dAppからのWeb3 APIコールを置き換えるかたちで、このような挙動を実現しているものと思われるので、dApp開発者が導入する場合、コードの変更は最小限で済む(スマートコントラクトの修正は不要)と思われる。
UXがあまりにも悪いことが普及の妨げになってきたブロックチェーンゲームであるが、Dapperはその問題点の多くを潰してきたという印象だ。
一方で、構造的に同様の実装のParity Walletに脆弱性があり、多額のETHを窃取されたことから、セキュリティ面で本当に大丈夫なのかという不安があることと、そもそも、ここまで行くと非中央集権って何?という話も出てくる。
筆者は「非中央集権でない」という言葉が大嫌いであるが、「それであれば、ブロックチェーンである必要なくね?」という方向での疑問はある。
いずれにしても、CryptoKittiesという大看板を背負ったDapper Labsの素晴らしいプロダクトにより、ブロックチェーンゲームを楽しみやすい環境になったのではないか。
幸い、世界屈指の国産タイトル My Crypto Heroesもローンチタイトルに加わっているので、この週末にでも、是非、試してみてはどうだろうか?