見出し画像

親に薬瓶を擦り合わせた音で威嚇された

毒親にプライバシーという概念はない。
自室にノックも断りもなく入ってくる。

17歳くらいまで自室のない生活だったので特に不満はない。自室があるなんて贅沢なことだ。

まあ、支度中に入ってきてパンイチの姿を見られたり、机の上に放置した猥褻書籍を見られたりすると流石に滅入るけど。

鬱になって掃除や片付けができなくなったので、しばしば親が空のペットボトルの回収をしに部屋へ入ってくる。

助かりはするけれど、余計なお世話だとも思う。床を腐食させたり、食べ物をこぼして腐らせたり、そういった手のつけようがない汚損はしないようにしているから。

そんな感じの家庭だし、私がオーバードーズマンであることを親は知っているのだと思っていた。

サイドテーブルに夥しい数の薬の空き瓶を積んでいるから、知っていて放っておいているのだろうと思っていた。

でも気づいていなかったようで、昨晩、気づかれて怒鳴られた。薬の空き瓶と薬の空き瓶を擦り合わせたり、薬の空き瓶と薬の空き瓶を叩き合わせたりして私を威嚇していた。お菓子売り場にある猿かな?と思った。

イメージ図

自分に酔っているだけだ、何が不満なのだ、と繰り返しながら怒っていた。

やり場のない気持ちを薬で鎮めているだけ。家業の手伝いが辛いから薬に手伝ってもらっているだけ。

最近、ODはやりたくてやっているわけではなくて、薬なしでは仕事ができないから薬を飲んでいる。

薬がないととにかく眠い。起きていられない。薬を飲めば仕事に手をつける元気も出てくるし、無心で集中できる。憂鬱な気分も無くなる。

そう説明したかったけど、2日連続1瓶分のOD後、薬が切れてしまってなんの気力も残ってなかったから逃げるようにして眠った。

翌朝、精神科に行こう、仕事は他の親戚に頼もうと言われた。親なりの和解案だ。でも、何もかも遅いんじゃないのか、と思った。

私は散々言った。うつ病が辛い。病院に行きたい。家業の手伝いは辛い。なぜ親の仕事の手伝いで私の人生を犠牲にしなくてはならないのか。仕事量を調節したり外注したりして欲しい。この仕事量を抱えたまま就職はできない。

散々そう主張したのに。それを突っぱねたのはお前らのくせに。

精神科の受診に対して、母親は肯定的ではない。どれだけ辛さを訴えても、お金がかかるからと嫌がった。自分でお金を出せるほど家業のバイト代は高くなかった。

家業の手伝いに対してはもう半ば諦めている。肝臓がボロボロになって私が仕事をしなくて良くなるか、事業が安定して私が仕事をしなくて良くなるか。どちらかに行き着くまで家の仕事を辞めるつもりはない。人工透析でも必要になれば多額の障害者年金を受給できるし、悪い話ではない。

こうやって頑張っているのは父親にも母親にもひもじい思いをしてほしくないからだ。それに私が仕事を人に押し付ければ、押し付けられた人が辛い思いをする。責められたくない。ただでさえ眠くて動きたくないのに、家の中の空気が悪くなったら最悪だ。逃げ場がなさすぎる。揉め事は嫌だ。

多分、オーバードーズをしている人は中々死なない。私は一度にブロンを30から40錠ほど飲む。同じような用量を常飲する人間のブログを読んだが、そのブログは長大だった。薬物の濫用くらいで人は病気になったり死んだりはしないということだ。

薬を飲んで働けるなら良いだろう。仕事で追い詰められてうつになって手帳もらっても仕事を辞めさせてくれなかったくせに、今更何を善人ぶって薬はやめなさいとか言えるのだろう。私の人生はすでにめちゃくちゃだ。

もう手遅れなのにオーバードーズはやめなさいってなに?私は死んだって構わないし、死んで困るのに死んでしまいたくなるような仕打ちをしたのなら、それって自業自得だよな。

私は、親か私が死ぬまで時給400円程度の仕事をし続けなければならない。そう決心をした邪魔をしないで欲しい。



そういえばいつか、親に「やりたい仕事はあるのか?」と聞かれて、冗談半分で「霊とか相談所」って答えたことがあった。影山茂夫のアルバイト代は時給300円だったっけ?今でも似たようなもんだよな。

本当はパン屋さんになりたかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?