キャリア満足度を左右するパートナーとの関係
先日、母校のキャリア懇談会で高校生向けに仕事の話をする、という機会がありました。
「仕事を楽しむ大人になるために」というテーマでお話をしてきたのですが、その中で伝えたかったことの一つが、「満足のいく仕事人生を送りたかったらパートナーとの関係が重要!」ということです。
私は人生全般の満足度が多分比較的高いのですが、今の生活に満足できている要因の一つは、パートナーとの関係があるような気がしています。
HBRでコーン・フェリーのCEO継承グローバルリーダーであるジェーン・スティーブンソン氏が書いていた通り、「配偶者選びがキャリア形成の成否を分ける」というのは私も事実だと思っています。
記事の中で「配偶者は、職業的野心の支援者となるか妨害者となるかどちらか」という一節がありますが、共働き家庭において、お互いが良き支援者になれるかどうかは、対話の量と質がものをいうのではないかと感じています。
仕事の話ばかりをしているのもどうかと思うことはあるのですが、我が家は子供が幼い頃から、
・どちらが育休をメインで取るか
・家事・育児のアウトソーシングにどこまで費用をかけるか
・何歳でどのくらいの年収になりたいか
・管理職になるのはいつ頃か
・転職して一時的に年収が下がった時に家計をどうするか
・資格取得のためにどのくらいのお金と時間を投資するか
というようなことを、日常の会話の中でよく話していました。
結婚して10年ちょっと経ち、振り返ってみてよかったなと思うのは「お互いが子育てのためにキャリアを犠牲にしない」という価値観を20代の頃から共有してこれたことです。
「家事や育児の負担を減らすためには、赤字にならない限り、稼いだお金をどれだけ使ってもよい」
「その代わり、どちらも時短は取らずにキャリアアップを優先する」
という合意が取れていたことは、私にとっての働きやすさに繋がっていました。
もし夫が、
「せっかく働いているのに、お惣菜を買ったりするのは無駄だ」とか
「こんなに高い学童に入れるくらいなら、時短にして家で子供を見ればいいじゃないか」とか言う人だったら、私は今のようにパラレルワークができるようなスキルは持てていなかったんじゃないかなと思います。
パートナーシップに関しての研究で有名な、ジョン・ゴッドマン博士によると、夫婦やカップルの間に発生する問題の約7割は、解決しない問題だそうです。
これまで数回の離婚の危機を経た我が家ですが、最近は、将来の理想とするライフスタイルや、思春期の娘に対してのそれぞれの役割を話すようになり、娘が家を出たら別居婚にするのもありだね、という話をしたりしています。
そもそも夫婦の問題は解決しづらいものだ、ということを理解した上で、できるだけ多くの対話をして、お互いが望んでいることを知り、譲れるところを見つけていくという意識は、二人が充実した仕事生活を送る上で大事なのだろうな、ということが分かってきつつあります。
結婚なんてしてもしなくても、どちらでもよいもの。
だからこそ、結婚したことがキャリアにとっても人生にとってもプラスになるような道を見つけていきたいなと思っています。
『デュアルキャリア・カップル』は共働きの方必読なので、リンクを貼っておきますね。
(全編通して、とにかくパートナーと対話をしろ、としか言っていない本です笑