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フリーソフトで”のぼり旗”発注までの流れ

概要

私はデザインの専門家ではないです。しかし最近canvaなどのツールを使ってそれっぽいデザインが簡単にできるようになったので、自分でデザインして、のぼり旗などを発注をするようにしています。
デザインはそれなりに簡単にできるようになったのですが、発注する会社によって、デザインファイルに求められる仕様(決まり)が様々あります。
のぼり旗などのデザインを発注する際に以下の点に注意する必要があります。(代表例)

  • 解像度が良いか。(350dpi以上)

  • 画像サイズが実際のサイズに合っているか。

  • CMYKカラーになっているか。

  • .AIファイルになっているか。

Adobe Illustratorがあれば問題ないですが、なるべくフリーソフトで対応する場合、上記は障害となります。以下では、フリーソフトを使う前提で上記注意点の解決法を記載します。
今回使用するフリーソフトは、Imagemagickです。
ImageMagickは、デジタル画像の作成、編集、合成、変換などを行うための無料のオープンソースソフトウェアです。


インストール方法等は以下を参考にしてください。
【Windows10】imageMagick7のインストール手順【画像編集】

解像度が良いか。(350dpi以上)

最初にcanvaで作成したデザインを、.png形式でダウンロードします。サイズは大きい方がいいので今回は3.125倍マックスにしました。

できたファイルを任意のフォルダに保存します。この後CMYKカラーに変換するのでフォルダの中には、sRGB2014.iccとJapanColor2011Coated.iccも保存します。

  • sRGB2014.iccダウンロード

https://www.color.org/srgbprofiles.xalter

  • JapanColor2011Coated.iccダウンロード

ICCプロファイル|Japan Color認証制度

フォルダは以下のようになります。

フォルダの中身

ターミナルを開いてカレントディレクトリを、画像ファイルが入っているところに変更します。
そして、以下のコマンドを実行します。

magick convert sample.png -density 350 -units PixelsPerInch sample.tiff

こうすることで350dpiDPIの解像度でTIFFファイルが作成されます。

ちなみに、DPIは "Dots Per Inch" の略で、1インチ(2.54センチメートル)あたりのドット(ピクセル)数を表します。これは画像の解像度を示す指標であり、値が大きいほど画像は詳細で鮮明になります。

画像サイズが実際のサイズに合っているか。

発注する会社によって余白の指定があるため、実際の寸法に合わせてデザインファイルを作成する必要があります。

サイズの修正も、ImageMagickを使って行います。
例えばここでは横:高さを、1140mm*1330mmに変更します。
ImageMagickではピクセルで指定する必要があるので最初に計算をします.

# 公式
ピクセル = (ミリメートル * ピクセルの密度) / 25.4

# 計算式
ピクセル = (1140mm * 350dpi) / 25.4 = 15708.661

ターミナルで以下コマンド実行します。ここで指定するピクセル値は整数である必要があります。

# 縦横を比を固定。幅を指定のサイズに変更。
magick convert sample.tiff -resize 15709× sample_resize.tiff

# 縦横比を無視。(あまり使わないかも)
magick convert sample.tiff -resize 15709×18327! sample_resize.tiff

サイト変更については以下サイトを参考にしています。
画像の拡大・縮小

CMYKカラーになっているか。

CMYKは、色を表現するための一般的なカラーモデルです。シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、およびキー(Key)で構成されています。

CMYKカラーモデルは主に印刷業界で使用されています。ウェブデザインでは、RGBカラーモデルが一般的ですが、印刷物に対してCMYKに変換する必要があります。

しかし、先ほど変換したsample.tiffファイルにはカラープロファイルが含まれていないため、直接JapanColor2011Coated.iccを埋め込んでも、CMYKのデータにはなりません。

そこで、いったんsRGB2014.iccのカラープロファイルを埋め込み、その後でJapanColor2011Coated.iccを再度埋め込みます。
cmykカラー埋め込んだファイルを、.pdf形式にします。

こちらも、ImageMagickを使って行います。

magick convert sample_resize.tiff -profile sRGB2014.icc -intent Relative -black-point-compensation -profile JapanColor2011Coated.icc sample_resize_cmyk.pdf

CMYKカラー変更については、以下サイトを参考にしています。
【Inkscapeの使い方】InkscapeのファイルをCMYKのデータにする方法

.AIファイルになっているか。

デザインを発注する際、Illustratorで作成したAIファイルが必用になる場合があります。

ここでは、一番シンプルな方法をご紹介します。
上記で作成した、sample_resize_cmyk.ppdファイルを拡張子だけ.aiに変換します。

ここは一番自信がない所で、このやり方でいいか正直よくわかっていません。ただ実際にこのファイルで発注して問題なかったという実績があったので記載しています。


これで本当にいいのかどうかっていうのはよく分かりません。。。わかる方いらっしゃったらアドバイス頂ければ幸いです。

まとめ

いかがだったでしょうか。デザイン初心者の私がネット検索を中心にフリーソフトで、CMYKカラーに変換などしました。最近ではAIの発展で私のような素人でもデザイン~のぼり旗を発注することが、とても簡単にできるようになりました。
正直プロのデザイナーさんがやるよりは質は低いです。でもそれなりの品質で低価格でできる点は非常にメリットだと感じています。


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