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自宅にフィンガーボードを設置した

育休期間中(たまたまコロナ自粛期間が重なった)の目標として、「家の庭にボルダリングの壁を作る」を掲げていた。マンションを購入した際に、庭付きの1階の部屋にしたのも、子どもの遊び場に庭があるのはいいな、という思いはもちろんながら、奥さんの影で密かに思案していたのがこれだ。

ただ現実問題、買ったとはいえ庭は「マンションの共有部分」を「専有している」だけに過ぎず、明確に自分のものにはなっていない。そういう点で戸建てとは違うということが管理会社との相談で明らかになった。ハッキリではないが管理細則にもそんな感じのことは書いてあった。

あとから何か言われるのは嫌なので、まずは壁の作成を断念。部屋の中に壁を作ることも考えたが、間取り的に難しいこともあり、「登るのはジム、トレーニングは家」というまっとうな思考のもと、フィンガーボードを設置した全貌を残しておく(いずれは広い庭のある戸建てに住み替えたいという思いを抱きながら)。

購入したフィンガーボード

設置にあたり、購入したフィンガーボードはこちら。

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フィンガーボードの中ではだいぶ初心者向け。ほとんどの穴がガバで、真ん中のちょっと薄いところでも第一関節はハマるくらいのやさしめボード。本当はジムにもよくあるBeastmakerシリーズがよかったのだが、購入しようと思った当時(だけじゃなく常時)はどこも人気で在庫がなく、カラファテのネットチープマーケットでたまたま売り出していたSoillのこいつを即買いした。ゆくゆくはBeastmakerを買いたい。

メトリウスとかMOONのやつも気になる。家でやるのでチョークアップ必要なやつとかだと厳しいけど、もっと強くなるためにはいずれ買い替えも検討したい。

準備

自分の場合は購入したマンションなのである程度自由が効くが、賃貸だと難しい部分もあるとは思うのであくまで私の環境での話。ただ、賃貸でも可能な取り付け方法で設置している。

設置方法は、ラブリコというDIYでよく利用されているパーツを利用して床と天井に木材を突っ張り、そこに板に取り付けたフィンガーボードを固定する、という方法を用いる。

購入が必要なもの

・フィンガーボード本体
・フィンガーボードを取り付ける板(厚さは30mmが理想。素材は柔らかくなければよいと思う)
・2x4木材:2本
・ラブリコ:2セット

とりあえずこれは最低限。自分が購入したウッドブリスターは横幅600mmなので、最低幅600mmの板があれば付けられるが、ぶら下がるために真下に体が入る方がいいし、フィンガーボード用のビスと、板と2x4材をつけるビスは分けた方がいいので、余裕を持った横幅にするといいと思う。2x4材は幅89mmなので2本で178mm。800mmくらいがちょうど収まりがいいが、自分は幅900mmの板にした(ホームセンターにちょうどいい横幅の板がなかったのでアリモノを使った)。

また、板の厚さは厚いほどが安定するらしい。自分はホームセンターにいい厚さの板がなかったので18mmの板にしたが、30mmはあった方がいい。18mmにした代償として、板からビスが飛び出してしまった。ビスの長さとフィンガーボードの厚さ、板の厚さをちゃんと測って準備するのが大事。

買った板はこんなやつ(写真撮るの忘れました)。サイズは300x900x18。

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2x4木材というのはDIYでよく利用されている整形された木材で、加工しやすく扱いやすいのが特徴。ラブリコはそもそも2x4木材に設置するために作られている。ラブリコを利用するので、高さは設置する高さマイナス95mmにホームセンターでカットしてもらう。うちの場合は設置高が2,010mmだったので、1,915mmに切ってもらった。これを2本購入する。

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2x4材の突っ張りにはラブリコを利用したが、ディアウォールという似たような製品でも可能。違いとしては、ディアウォールはバネの力で突っ張るのに対し、ラブリコはネジを使って突っ張り棒のように突っ張れる。天井の梁が強いならラブリコが簡単でおすすめ。こちらを2本分購入する。

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あれば使う、なければ買うもの

・インパクトドライバー
・板と2x4木材を取り付けるビス(木ネジ)
・下穴用のドリル(経3mmくらい)

フィンガーボードと板、板と2x4材をそれぞれ接着する必要があるので、インパクトドライバーは必要。インパクトドライバーなしで手締めするのも可能らしいが、フィンガーボードでトレーニングする以上にしんどいと思う。フィンガーボードに付属のネジは結構長いのと、フィンガーボード自体がかたい場合が多いためだ。ドMの人はやってみてもいいかもしれない。

ビスの種類はコーススレッドというのもあるが、板と2x4材をつなぐだけであれば木ネジでよいと思う。下穴を開けた方が曲がったりしなくてやりやすいので、3mmくらいのインパクト用ドリルもあると便利。

あった方がいいもの

・メジャー
・水平器
・紙やすり

ラブリコの場合は設置する高さマイナス95mmの2x4材を用意する必要があるので、高さの計測は必須。横幅もフィンガーボードの横幅が収まるように計測しないといけないので、メジャーがあると便利。

水平器はフィンガーボードの水平を見るのももちろんだが、2x4材がちゃんとまっすぐ立てられているかを確認するのにも大事。まっすぐ立ってないと力が変な方向にかかって倒れたりするリスクがあるので、安全のためにもあった方がよい。なので、縦に使っても水平を図れる水平器が理想。

紙やすりは特に子どもがいる場合、支柱である2x4材に触っても危なくないようにあらかじめヤスリがけしておくことをおすすめする。番手は80くらいでいいかな。80(粗目)→180(中目)のように粗さの違うヤスリで二度がけするといいらしい。

設置手順

設置場所の選定

まずは設置場所を決める。よくある設置場所はリビングドアの上なのだが、我が家の場合は、

・ドアの脇に2x4材を立てるスペースがない
・ドアが高く、フィンガーボードを設置してもジャンプしないと届かない

という理由から設置を断念。つけても離陸できないとやる気が起きないし、体が真下に入らないとスローパーとか付けた時にしんどい。幸いにもベランダに出る窓の手前にちょうどいい梁があり、高さも強度もちょうどいいのでそこに設置することにした。

フィンガーボードと板を固定する

フィンガーボードに付属のビスで板に固定する。ウッドブリスターには6つのビス穴があるのだが、ビスはなぜか4本の長いビスと2本の短いビスが付属している。使い分けの説明書らしきものがなく、とりあえずボード下部の2つに短い方を使ってみた。

結論から言うと、ビスが全部板を突き抜けた

これが板の厚さ30mmを勧める理由なのだが、おそらくこういう使い方はメーカー側に想定されておらず、ジムのちゃんとした壁につけることを想定したものだからだろう。ビスが突き抜けても見えないし危なくないからだ。ただ、自宅で作る場合には、ビスが突き抜けてるとやはり危ない。見えない位置だとしてもなんか気になる。板の厚さはちゃんと測って選ぼう。

↓が実際の写真。気持ち上に付けているのは、物足りなくなった時に下部に薄いカチのホールドを付けたらおもしろいかな、と思っただけです。

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2x4材にラブリコをつける

ラブリコは2x4材につけることを前提に作られているので、ハメるだけでよい。しいて気にするとすれば、2x4材の見える面(フィンガーボード側)をどちらにするか気にするくらい。製材時の印字やボコボコの木目があったりするので、購入時に印字や木目はチェックしておくといいと思う。

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ラブリコを付けた2x4材を設置する

2x4材を基準にする位置に1本立て、水平器を当てて真っ直ぐになるように位置を決めたら、ラブリコについているジャッキを締めギュンギュンに固定する(梁が弱いとぶち破ってしまうらしいので気をつけて)。動かないことを確認できたら、もう1本を板の幅に合わせて立て、同じくギュンギュンに締める。2本がまっすぐになっていればOK。

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板にガイド線を引き、ビスを打ち込む

ここまでくればあとはフィンガーボードを付けた板を2x4材に固定して完成。ただし、フィンガーボードを付けた板はかなり重く、付ける位置も高いはずなので、おさえながらビスを打ち込むのは大変。先に板の方にビスを半分くらい打ち込んでおくとよい。

まず板の両サイドにビスを打ち込むガイド線を引く。2x4材と板の端を合わせるときれいなので、横幅が89mmの2x4材の中心にビスを打ち込めるよう、板の端から44.5mmの位置に線を引く。次に、引いた線上に等間隔で3つ穴位置を決め、ドリルで穴をあける。最後に空けた穴にビスを半分くらい打ち込む。(↓ビス打った写真撮り忘れたがこんな感じ)

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2x4材に板を固定する

最後に板を2x4材に固定する。手伝ってもらえる人がいれば、板を支えてもらった方がやりやすいが、1人でもできないことはない。

脚立とかでなるべく高い位置に座り、板を支える。まず1本(右の一番上がいいかな)インパクトドライバーでビスを打ち込む。打ち込んだ時に2x4材が動かないかは確認した方がよい。次に水平器を板に当て、まっすぐになるのを確認しながら、反対側の一番上のビスを打ち込む。この段階でほぼ固定されるので、残りのビスを順番に打ち込んで完成。

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ぶら下がる

あとはやるだけ。ぶら下がってきしんだり揺れないか確認する。ラブリコはネジ式なため、トレーニングやってるうちにゆるむのは普通なので、トレーニング終わりには締め直すのがいい気がする。

参考にしたサイト

設置にあたって参考にさせて頂いたサイトを挙げておく。

https://plan-ltd.co.jp/plog/13206

ほぼこちらのサイトを参考にさせて頂いた。ありがとうございます。

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