さかなとたわむる 其の伍 餌付けってやつは・・・。

最近はちょっとづつ減っているようですが、魚の餌付けをしているところは、いまでも決して少なくないと思います。

と言っている私も、昔は結構やっていました。確かに、水中で餌付けをすると、数多くの魚達が、すぐ目の前まで寄ってきてくれます。が・・・。この餌付けという行為は魚にどのような影響を及ぼしているのでしょうか?

餌付けをする立場としては、すぐに魚と仲良くなれる、魚に餌を与えてあげる(魚の採餌の労力を軽減してあげる)、と行った事がプラス要因(イメージ?)としてあげられるでしょうか。

しかし、餌付いた魚は、概してかなり(不自然に)太ってきているような気がします。またこれらの個体には寄生虫が居ることが多いような気がします。また、 人口の餌(本来水中に無いソーセージなど)を使っている場合は、特に、魚達が見なれない食物に対して警戒心が薄くなっているようです。種類にもよります が、このような魚達は、簡単に釣り上げられてしまいます。

きちんとしたデータを取っているわけでは無いので、餌付けが悪いことであるとは断言はしません。しかし悪いことである可能性はぬぐえません。ですから、当店では、野生動物への餌付けは行ないません。

私は、ただでさえ、我々は水中への侵入者であり、その時点で、彼らの生活に対して何らかのストレスを与えているものと考えています。そのうえ、彼らの生活を脅かす行為は(餌付けを含め)断じて慎むべきだと思っています。

もう一つ、むやみな施しは、彼らの野生の誇りを傷つけるように思えるのですが・・・。

あなたは、楽に生活が送れるのならば、他人の施しで生きていくことに満足できますか?

1999年~2002年に書いていたコラムに、加筆、修正をしたものです

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