さかなとたわむる 其の弐 相手の気持ちになってみよう・・・。
いきなり、説教くさい話になっちゃって申し訳ないんですけど、いろんな生き物に出会うときには、もちろん自分以外の存在(ガイドさんや、一緒に潜ってる仲 間達、そして、これからお友達になるハズの生物etc...)があるわけで、やっぱり自分の我侭だけをとおしちゃうと、どうしたって、少なからずカドも立 つでしょう? ここ最近、そんな我侭を押し通しちゃう方って少しづつ増えてる気がするんですよね。
まずは、人間関係から言っちゃうと、「エントリーしたからにはオラが海だっ。」って感じの、自分のチーム以外は知ったこっちゃないリーダーの方。仲間と一 緒なのに、被写体を私物化する、あるいは、よそのチームが見てるのに横から割り込んで、被写体を略奪するカメラマン?(って認めたくないね)なんかが目に 付きますね。あなた達、友達なくしますよ、きっと・・・。
と、怒りを発散してスッキリしたところで、いよいよ本題です。
人間同士の場合は、我侭勝手をしちゃうと、ちゃんと(?)後から怒られたり、冷たい視線で責められたり、ということがあるので、皆さん、結構、気を使ったりしてるんじゃないかと思います。
ところが相手が魚なんかだと、出会えたのが嬉しくって、ついつい、強引に攻めちゃったりしてませんか?「ひたすら追う」「捕まえる」「住居を粉砕する」な んてことを、気付かないうちにやってないですか?(あぁっ!これ、俺も人のこと言えないかも・・・。)特にカメラやビデオをやってる方は、「ついつい夢中 になって・・・。」って時には要注意でしょう。
まあ、基本的に、ダイビング自体、多少なりとも自然に対して負担になるものなんだから、100%自然に優しいなんてのは無理な話なわけで・・・。
そこでちょっとした提案なんですが、自分がふと気付いた時だけでいいですから、相手(自分が見ている生き物達)の気持ちになってみませんか?
僕らが何気なく「ヒョイッ」と手を出すことも、ちっこい生物からしたら、いきなり空から怪獣が襲ってきたのとおんなじくらい怖い(のかもしれない)んですよ。やっぱりそんなのいやでしょ。ね。だったら少しは手加減してあげようと思いませんか?
と、こんな風に考えてみれば、ほんの少しだけでも、優しくなれるような気がしません?
1999年~2002年に書いていたコラムに、加筆、修正をしたものです