一人ひとつの物語
今日は自分たちで作ったかるたをしたと、お迎えのときに幼稚園の先生からお話があった。
どの文字のかるたを作ったのかと上の子に尋ねると「急に風が吹いてきてお花がダンスした」と書いたと言うので「じゃあ『き』の文字だったってこと?」ともう一度尋ねると「そう」と答えた。
けれどもしばらくしてから「違う」と言う。
本当は「『大きな太陽がピカピカ光って、急に風が吹いてきてお花がダンスした』だった」とのこと。つまり「お」の文字のかるたを作ったらしい。
では「お花がダンスした」だけでよいのではと思ってしまうけれども、そうならないのが幼稚園児。他の子たちも「犬も歩けば棒にあたる」みたいな短いセンテンスではなく、小さなお話のようになっていて面白かった。こんな一人ひとつの物語は、いつ消えてしまうのだろうと思う。