家庭教師の仕事・算数(小4,偏差値30)

SAPIX 小学4年生の問題

生徒さん: こうたくん(仮称)(偏差値30)

みかんが110個、りんごが80個あります。これを子どもたちに同じ数ずつ配ったところ、みかんは12個あまり、りんごは4個足りませんでした。子どもは何人いますか?


生徒さん、全く筆が進みません。こういう時というのは問題がちゃんとイメージできていないので、まずは読むところから始めます。(国語が苦手な子は特に)

※もちろん、塾で解法を習ってきますが、内容は理解できていません。


まずは問題文をしっかりイメージさせる

みかんやりんごや、子どもたちが想像できているでしょうか。
問題文を読みながら身振り手振りでイメージを膨らませていきます。

「子どもが1人だったら、みかん110こ全部くばれ…るよね!
子どもが2人だったら、みかん110こ全部くばれ…るよね!
子どもが3人だったら、みかん110こ全部くばれ…ないね!! 2個余っちゃうね。」

子どもを1人ずつ増やしていって、問題文のように余るのは何人かを求めればいいんだ。ということをわかってもらいます。

さて、子どもにみかんを配るイメージを掴んでもらったところで、この問題は数が大きすぎるので、小さい数で練習してもらいます。


簡単な問題に落とし込む

具体的には、数字を小さくして、あまりをなくします。

みかん24個、りんご36個があります。これを子どもたちに同じ数ずつ配ったところすべて配りきれました。子どもは何人いますか?


「12人!」

「なんで?」

「最大公約数」

こういうもんだいでは最大公約数を使うと習ったんですね。ですが、なぜ最大公約数を求めるのかを言ってもらわないといけません。最小公倍数を求めるのか最大公約数を求めるのか暗記してるだけだと、混乱して間違いの元です。

「24も36もちょうど割り切れる数を求めたんだね。たしかに、12人だったらちょうど割り切れるね。…他にはない?」

「…ない!」

あんまり考えていませんね。最大公約数を求める、ということにしか意識がいっていないのでしょう。大切なのは、問題をちゃんと把握するということです。

「子ども1人だったらどうかな?」 この質問で、問題文を把握する足がかりを作ります。

「みかん24こ持ってて、24こ全部子どもにあげちゃった。どう? あまる?」

「あまんない! あっ。」

そういって、1,2,3,4,6,12と12の約数 (24と36の公約数) を全部書きました。

配るということがイメージできたようです。算数でつまずいているときというのは、そのほとんどが「問題文がイメージできてないこと」によるものです。イメージできているかの確認を塾でするのは困難です。自宅学習ではこの点によく気をつけて勉強を進めてくださいね。

さてと、ここから少しずつあまりを増やしていってあまりができる場合はどうなるかを考えてもらいます。まだまだ先は長いですが、慌てず少しずつ慣れていきましょう。

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