2023.09.16 (忍者めし)

道を歩いていたら、サッと数メートル先の視界を横切る人が見えた。

何だ?

男性は歩道の左手に並ぶどこかのお店から勢いよく飛び出し、勢いよく飛び出し過ぎたせいで、車道との境ギリギリの歩道の端で踏みとどまるはめに陥っていた。

確かにこのあたりのお店の入り口は歩道から数段上がった階段上に設置されており、勢いよく飛び出してしまうと、そのままの勢いのまま歩道へ排出されてしまう。

あのまま止まらず、もう数歩進んで片膝をついたら、殿に呼びつけられた忍びの者が御前に参上する図になるな。

そんなことを思いながら、次にその男性がその状態からどうリカバーするのかと見守っていると、男性は歩道ギリギリの場所から、何事もなかったかのようにくるっと方向転換し、そのまま歩道の通常ルートに戻り歩いて行った。

ふつうーー!!
いや、でもま、そうなるよな。
と思って、しばらく男性の後ろ姿を見ていたが、通常ルートに戻っているにもかかわらず、まだ肩の辺りにウキウキが残っている。
暗い中を歩いているのに、肩の辺りがキラキラしているみたいに見えて腹立たしい(別にいいだろ。)

でもま、しっかり余韻を噛みしめるがよい。(誰?)

そう思いつつ、視線をそのお店があるあたりへ移動させるが、特に店の前に看板が出ているわけでもなく、今歩いている場所からはそのお店が何のお店かまでは判別することができなかった。

男性にそこまでのエネルギーとウキウキを提供できる店ってどこなんだ? 

同じ並びのお店を何軒か通り過ぎ、いざそのお店の前まできて顔を向けると……天下一品。

妥当! 非常に妥当!!
確かに、これは納得だわ(コッテリ ニッコリみたいに書くな)。

そろそろラーメンが美味しい季節になる。

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