はじめての胃カメラ
人生で初めて「胃カメラ」を体験したのでメモです。
胃カメラを体験した経緯
なぜ胃カメラ(内視鏡検査)をやる事になったかと言うと、「逆流性食道炎」の疑いがあったからです。胃液が胃から上がってくる病気で、不快感があったり、喉にダメージが出たりします。
激辛ラーメンとか食べてTwitterで自慢していた僕ですが、多分そんな事しているうちに胃がダメージ受けてたんだと思います。生活リズムもめちゃくちゃで、笑えないくらいの夜更かししまくっているので。朝に寝て夕方に起きるっていう昼夜逆転の極みです。
で、夜、布団で横になると、胃酸が逆流してくる感覚があったのです。なんか苦い液体が喉の奥からやってくる。前もあったんですが、今回はあまりにも胃酸が込み上げてくるせいで翌日に喉がヒリヒリするレベルでした。
で、しまいには胃が狂って、何も食べてなくても満腹感のある状態が続いてしまい、腸からは「ぎゅるるる〜」と腹の虫が鳴っているのに胃は満腹という訳の分からない状態が数日続いて、最初は減量に繋がるかなって思ってたんですが、だんだん「あれ?もしかして割とヤバい?」となって病院に行きました。そしたら「逆流性食道炎だろうから後日胃カメラするね」って事になりました。
この時は「胃カメラか〜ドキドキするなぁ」程度に思ってたんですが……
胃カメラ直前の断食
検査は朝に行い、胃の状態を的確に確認するために「前日夜9時からは何も食わず、当日朝は食べるのも飲むのも禁止」と言われました。つまり検査前日の夜は食べ物はアウトでも飲み物はオーケー。当日の朝は飲み物もアウト。
ただ、僕は生活リズムが狂っていて、夜なんて昼間みたいなものなので、前日夜は9時を過ぎても昼食気分でなんか食べてました。ヤンヤンつけボーのパチモンみたいな駄菓子を食べて、チェリオの「ライフガード」をゴクゴク飲みまくり。
気付けば深夜6時です。検査まで残り3時間。どう見積もっても睡眠時間が1時間ほどしか確保できません。終わった。しかも空腹。でも6時は深夜っていうよりもう朝です。「当日朝は飲まず食わずで来い」と言われているけど喉がカラカラ……
国立大の頭をフル回転させて、「起きてからが朝」との結論に達すると、ライフガードをガブ飲み。そして睡眠へ。
……一瞬でした。寝たと思ったらアラームの音が響き、たった1時間の睡眠タイム終了です。
しかし二度寝に突入。そして起きたら検査15分前で大慌てでした。
胃カメラの準備
病院に着くと、まず胃以外の様子の確認のためにエコー検査が行われました。超音波を出す器具を体に押し当てて、体内の様子を確認します。
親身になってくれる感じの良いお医者さんだったんですが、エコー検査はサディストそのもの。肋骨がへし折れそうなくらい器具をグリグリ押し付けてきて、「グハッ」「ぐふっ」とか言いながら検査を受けてました。そういうものなんでしょうけど、内臓がやられてるか確認するための検査で内臓がやられるんじゃねえのかと思いました。
続いて、胃カメラの準備です。待機室みたいな所でなんかマズい透明な液体を200mlくらい飲まされました。つらかったです。しかしこれは序の口でしかありませんでした。
言われるがままにベッドに横になると、看護師さんが変な液体を手に取って「じゃあ鼻から入れますねー」と言い出しました。え?
ビビる間も無く両方の鼻に得体の知れない液体を流し込まれました。
変な液体が鼻の奥から喉に達する感覚。でもあんまり刺激は無かったので耐えられました。鼻うがいってこういう感じなのかな……とか思ってると、看護師さんが別の変な液体を手に持ちながら「詰まってない方の鼻を教えてください」と言い出しました。え?
ぼく「右は詰まってます」
看護師「じゃあ左に流しますねー」
ぼく「えっ?ムグッ」
今度は刺激のある液体を流し込まれました。鼻の奥が痛い!なにこれ!
伝わるか分かりませんが、点鼻薬がうっかり奥まで飛んでしまって喉まで流れた時のダメージに近かったです。多分これらの液体は胃を見やすくする薬だったり、喉の麻酔薬なんでしょうね。
涙を流しそうになると、看護師さんが細い変な器具を手に取っていました。
ぼく「まさか」
看護師さんは「本番はこんな感じの物を差します」と言いながら、僕の鼻にその器具をぶち込みました。「本番じゃないのになんでさすの!?」と、大きな疑問が僕の中で浮かびます。鼻の中を人工物が無理やり押し進んでいく不快感に、またしても「うっぐっ!」と思わず声が漏れます。
器具が鼻を通って喉まで達している感覚があります。喉の奥に器具が刺さってる感じで、ちょっと痛い。唾液を飲み込むとつっかえる感覚があり非常に不快です。
ただ、この器具はよく見ると管のようになっていて、この器具を通して胃カメラを差し込むのかな?と想像しました。「胃カメラって、この器具の中を通るくらい細いんだなぁ〜。これならいけるかな」と思いました。
そんな事を考えていたら、看護師さんにその器具を抜かれました。「あれ?抜いちゃうの?」と思ってたら、そのまま内視鏡室に案内されました。
胃カメラ投入
「ここに横になってください」と案内されたベッドには、枕の周りにティッシュが大量に敷き詰められていました。色々と察します。ベッドに横向きに寝転びます。
ベッドの横には巨大な機械が置いてあります。そしていろんな管が繋がっています。たぶん胃カメラに使う機械なんだろうなぁと考えます。
しばらくしてお医者さんが持ってきたのは……さっきの管と比較にならない太さの胃カメラ。
ぼく「ふ……ふと……」
恐怖から思わず声を漏らします。「そんな太いの……入らないよぉ!」の状態。(直径1cmくらいでした)
黒くて1mくらいの長さがある胃カメラ。看護師さんに押さえつけられながら、鼻にぶち込まれます。
ぼく「グゴゴゴ!!」
変な声が漏れる。完全に拷問です。お医者さんはどんどんグリグリとカメラをぶち込んでいきます。ゆっくり入れるんじゃなく、10cmずつくらい一気にグッ、グッ、と入れる感じ。緩急をつけないで!!って心の中で叫びました。話が違う!誰かが「今の胃カメラはだいぶ楽」って言ってたのに!
カメラにローションみたいなの塗ってたのでヌルッと入っていきますけど、鼻や喉に固い異物がぶち込まれる不快感は強大です。喉が太い管で半分塞がれる状態で、呼吸もしづらく、唾液もうまく飲み込めない。飲み込もうとすると、喉ちんこが器具に当たるような感覚があります。
しかも、これでもかと言わんばかりにグリグリと奥へ奥へさし込み、少し引いたと思ったらまた差し込み、捻り、もう地獄。
そして、胃カメラには何か管みたいなのが搭載されていて、洗浄液みたいなのを先っちょから出せるようです。冷たい液体が胃の中に注がれるのが分かります。いま体のどこまで伸ばされているのかが分かって、とにかく不快。ほんとに人体にこんな事していいのか!?と思ってしまいます。
洗浄液が出るのと同時に空気も出ているのか、ゲップが込み上げてきます。数十秒ごとに「ゲプッ」「ゲプッ」と繰り返す僕。でも恥ずかしさは微塵もありません。辛すぎて。昨日の昼に食べたニンニクラーメンで息が臭くないかな?との心配もしてましたが、そんなこと忘れるくらいにつらい。
看護師さんが背中をささってくれていましたが、それより手を握って欲しかったです。「体の力を抜いて」と言われていましたが、無理。このまま苦しんで死ぬのは嫌だ!誰か手を繋いで!!ってなってました。
もうキツすぎて不快すぎてワケがわからず、とにかく無心になろうと必死でした。このまま意識が飛べばどれだけ楽だろう……と。
やがて、洗浄液で体が奥から冷やされたせいか、体が震えてきました。歯をガチガチと鳴らしながら、口から足までガクブル。悪寒っていうかもう死の恐怖に対する震えなのかなと思いました。逆流性食道炎よりキツい。
しばらくすると、いつの間にかカメラがほぼ抜かれてました。最後はヌポン!と抜かれて終了。抜かれる時に、最後の仕上げたばかりに「ゲェェェッッ!」と特大ゲップが出てきました。人生で一番大きなゲップでした。
ぼく「た、助かった……」
結果
検査の結果、やはり逆流性食道炎でした。薬をもらいました。それを早く渡せと思いました。受診料は窓口負担が7千円くらいで、日本の素晴らしい医療保険制度のおかげで1万円以上が皆さんの保険料から支払われました。
胃以外は特に問題なかったです。目視で色々と確認するってのは重要なんでしょうね。でももう二度としたくないです、ホンマに。
今も鼻の奥が腫れてて、喉も痛いです。逆流性食道炎よりキツいだろこれ。二度と胃カメラをすることがないよう、体は大事にしようと思いました。ところで部屋に消化にいいものは無いので今からラーメンを食べます。
逆流性食道炎の原因は聞き忘れました。またいつかお医者さんに聞きます。最後まで読んでいただきありがとうございました。