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エージェントとの付き合い方

最近、キャリアチェンジというイベントを経験したのもあり、今回は「エージェントとの付き合い方」について思うことをつらつらと。

Customer Success Manager になってからのキャリアは、大きな企業で部署異動するような感覚で、転職でステップアップしてきました。

自分がCSMのキャリアをスタートしたときは、CSMというポジションの黎明期だったので、CSMというキーワードで探すのも一苦労。
数少ないリストから見つけられたとしても、CSMというポジションが担う仕事も会社ごとにバラバラな感じなため、なかなかターゲットにたどりつけない状況でした。
そんな時、転職エージェントからの紹介は、自分で探してもなかなか見つからないという理由で活用していました。

でも、今は巷にCSMというポジションが非常にたくさん出てくるように。
「営業」とか「技術」とか、よくある転職サイトの職種にCSMという言葉はないものの、キーワード検索すれば普通に出てくるレベルになりました。
ようやく時代が追いついてきた感じです 笑

というのもあり、Customer Success Manager のポジションを探すのに、エージェントを活用していたそもそもの目的が、自身の中ではなくなりつつありました…

更に、最近は(ひどい言葉で大変申し訳ないが)ホント使えない・・・と思うエージェントにも、残念ながらよく出くわすようになりました。
そう思うようになったのも、数を重ねてきた結果なのかもしれませんが(笑)、付き合うエージェントの目利きもそれなりにできるようになってきたかなと思うので、自分なりの視点で付き合い方のポイントをまとめてみました。

1.スカウトメッセージ受信時点で、職務経歴書やプロフィールの読み込み程度を把握すること

転職サイトに来るメッセージをみれば大体判断できることですが、機械的に送られているものは多いです。
なので、興味持ったメッセージを送ってきたエージェントとお話するときは、ポジションの話から入るのではなく、なぜ自分に声をかけてきたのか?を最初に聞いてみることをお勧めします。
読んだ内容を踏まえての求人紹介なのか、単なるおとりの求人でコンタクトのきっかけを作るだけ…だったのか?、そのような背景も声かけてきた理由を聞くことでわかります。

2.「キャリアの壁打ち」してくれるようなエージェントは向こうからやってこない

これもコンタクトのきっかけを作るための謳い文句であることが多いな・・・と感じていることの一つだったりします。
本当に迷っているときに相談してみたことがあるのですが、結局、エージェント自身が持っている案件にとりあえず応募してみよう・・・という流れに持ち込まれるだけで、このパターンから始まったコミュニケーションで、キャリアの壁打ちとして機能することは残念ながら経験できませんでした。。

まぁ、仕方ありません・・・お金を払っているのは自分ではなく、Engageが成功することで発生するわけですから。
と、割り切ることができれば、逆にこちらから使えそうだろうか?という視点で見ることもできるかと思います。
時間がなくて・・・という場合は、あまりこの手のお誘いには乗らない方が無難かもしれませんが、持っている案件や実績、得意な業界と自分の方向性が合っている場合はキープしておくのもありかなと思います。

3.「非公開」「コンフィデンシャル」という文句はそうでないケースも多々ある

新規ビジネスで高めの役職ポジションならありえますが、そうでない場合、企業の採用ページに募集要項が掲載されていることは多々あります。
もらったものが本当に非公開なのか?は、一部例外除けば企業の採用ページにある求人一覧を確認して判断可能です。この売り文句で釣ってきて、実際そうでなかった…というエージェントはやめておいた方がよいかなと思います。
出たばかりのほやほや求人で、タイミング的にサイトにまだUpされていないだけ…でなかったりすることもありますが、付き合うエージェントをかなり絞った採用をしない限りは、まずありえない・・・というのが印象です。

ちなみに、採用ページのJob Discription がふわっとしていて、詳細は選考プロセスに入らないとわからないポジションもたまにあります。
JD以上の内容をエージェントに聞いても不明なら、そもそもエージェントを頼る意義がなくなってしまうので、直接企業の応募ページからApplyして、選考プロセスに自ら行くのも手かと思います。

4.本当に面白い求人はエージェント経由では出てこないこともある

まだスタートフェーズの比較的小さな組織は、裁量のある仕事をしたい人には魅力的な環境であることも多々ありますが、そもそもそのようなフェーズの組織だと、採用活動自体があまりうまく回っていないこともあるという印象です。
また、比較的年収が高い層をエージェントを使って採用するのが難しいといった事情から、エージェントの持つリストに出てこないレアポジションもあります。
自分のやりたいこと、経験してみたい分野が比較的明確になっているなら、エージェントを頼らず、自分からドアをたたくことをお勧めします。
実際に、直近の活動ではエージェントは一切経由しないで応募しましたが、エージェント経由で応募したときには何となく存在したコミュニケーションの壁のようなものがなく、フランクに色々とお話できたり、現場を見ることもできたので、とても満足のいく活動になりました。

直接応募の場合、エージェントに支払うフィーが発生しないので、年収交渉の面でもアドバンテージになると思います。

5.調整も交渉も結局自分でやることには変わりない

エージェントを使うメリットに、スケジュール調整や年収交渉というのも目にしてきましたが、何回か転職して感じたのは、そこにエージェントのメリットはあまりないな・・・というところでした。
スケジュール調整で言えば、応募企業とのやり取りの間に階層が増えることでタイムラグは発生しますし、年収交渉も結局理由やポイントは自分で考えなければならず、オファー面談があればコミュニケーションするのは自分自身。複数のエージェント経由で応募した選考がいくつかある場合、結局スケジュール調整は自分になりますから。。
と考えると、ここにエージェントを活用するメリットはあまりないという印象です。
初めての転職だったら、エージェントの存在は心強いのかもしれません。

ちなみに、自分のケースは、初めての転職はダイレクトリクルーティングでしたが、セカンドオピニオン的な意見を信頼関係ができていたエージェントの方にも聞けたことは、エージェントを利用していて助かりました。

6.情報交換と思えば・・・

自身が採用にも関わっていれば、エージェントは貴重な存在になりそうですが、求職者視点だと情報交換目的でお話してみたいか?がモチベーションになるかと考えています。
キャリアの相談というポイントを考えると、必ずしもエージェントである必要もないですし、(大企業志向でないからかもしれないですが・・・)企業の方々とカジュアルにお話した方が、リアルな情報に触れられる点でアドバンテージがあります。
なので、本当に聞いてみたい話題を持っていることがわからないと、お付き合いするモチベーションにはつながらず・・・ですね。

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以前のように仕事を探したい⇒エージェントに登録⇒エージェントと面談⇒紹介、という流れからLinkedIn、Wantedly や Eight など、ソーシャルなキャリアSNSも増えてきて、企業のリクルーターからダイレクトでコミュニケーションを持つのも普通になってきました。

エージェントの強みは、たくさんの求職者と企業をEngageしてきたところから派生する情報や、採用ノウハウと理解してますが、その強みはSNSというプラットフォームが出てきたことで、以前よりは薄くなっていくのかなとも感じています。

また、求職者からみて、エージェントのEngageはとても効率よくポジションを探せる反面、応募した企業とのコミュニケーションが形式的になってしまい、場合によってはエージェントを経由したことが交渉の面で弱みになることもある…

大手企業では特定のエージェントを介した採用をしているところもありますが、そういう大手志望でもなく、やりたい分野が決まっている場合は、自分自身で企業の扉をたたく・・・といったアプローチをすることも最初の選択肢にお勧めしたいなと思います。


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