【前編】小学生の子どもにスマホを持たせる?持たせるなら何歳から?
お子さんにスマホを持たせていますか?
持たせるなら何歳から持たせようと考えていますか?
持たせる場合、どれぐらいスマホルールを作ろうと思っていますか?
いま子育て真っ只中のパパママにとって「子どものスマホ問題」は大きな悩みではないでしょうか?何を隠そう、私も子どものスマホに関しては現在進行形で悩み中です。
親の考えとしては、スマホはまだ早すぎると思っています。しかし、10歳の長女のクラスで携帯を持っていないのは長女を入れて4人ほど。(28人のクラスの中。) みんなが携帯に夢中な様子を見ているだけの長女の気持ちを考えると少し同情してしまう……というのが正直な気持ちです。
そんな中、先日 BBC Radio 4で「『スマートフォンのない子供時代』を求める親たち」という興味深いプログラムがあったのでさっそく聞いてみました!
そしてこのプログラムを聞き終えた後、子どものスマホをどうするか悩んでいた私が、ぼんやりとした自分のやり方を見いだせたような気がしています。
・BBC Radio 4 「『スマートフォンのない子供時代』を求める親たち」
ラジオの冒頭でラジオパーソナリティが
「ブリアナ・ゲイの母エスターが求めているように、16歳未満の子どもたちにスマホのアクセスを禁止させるべきでしょうか」
という一言から、プログラムはスタート。
少し補足すると2023年2月、イギリスのチェシャー州にあるカルチェスという小さな村で、当時16歳のトランスジェンダー少女が、15歳の少年、少女に殺害されるという事件が起こりました。
ニュースによると、犯人の少年、少女はネット上の闇サイトで拷問動画や殺害動画、歴史に残るような連続殺人犯のドキュメンタリーに夢中だったそうです。
事件後、被害者の母であるエスター・ゲイは子どものスマホの禁止を呼びかけ続けています。
ラジオには子どもを持つ3人の親を招き、それぞれの子どもたちのスマホとの付き合い方や、問題と感じること、どのように子どもとスマホの問題について向き合っていくべきかといった内容が話し合われました。
このプログラムに招かれた3人は……========================================================
【1】ジェームス:15歳、13歳、10歳の子どもを持つ父親。
3人の子どもたちは全員スマホを持っている。
【2】アンナ :児童青年精神病院に入院中の16歳の娘を持つ母親。
子どもはスマホを持っている。
【3】ケイト :10歳、8歳、4歳の3人の男の子を持つ母親。
子どもにまだスマホを持たせていない。
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といった、異なる年齢のお子さんを持つ親御さんたち。最初に話を始めたのは10歳の息子にスマートフォンを与えないことが、どれほど難しいかを語るケイトでした。
・ケイトの問題:子どもにスマホを持たせないことが、とてつもなく難しい
彼女のお話は、まさに私の長女の現状です。我が家の子どもたちが通う現地校は、ケイトのお子さんが通う小学校と異なり、小学4年生から保護者の送迎が必須ではなくなります。そのため4年生(7〜9歳)でスマホを与えられている子どもたちもいました。
我が家は下に長男がおり、まだ保護者の送迎が必須なので長女も必然的に送迎されていますが、長女のクラスでは弟や妹がいない子は、一人で登下校する子もたくさんいます。確かに一人で登下校するのであれば、安全のために持たせたい気持ちになります。
・ジェームスの問題:親としてちゃんと把握できてるのか
ジェームスのやり方は、我が家がしようと考え中のアイデアにとても似ています。我が家も子どもに最初はガラケーを持たせ、様子を見てからスマホを持たせようかと夫婦で話しています。(まだ話し合ってる段階ですが…。)実際、最初に携帯を持たせる目的はきっと「一人で登下校する時の安全」が一番の目的なので基本的な通話とメッセージさえできれば問題はないかと思います。
YouTubeのような動画サイトを見たい場合は、家のタブレット(ペアレンタルコントロール設定の)で見ればいいわけですしね♪
・アンナの問題:いじめに自傷行為、摂食障害に自殺願望……子どものメンタルヘルス
ソーシャルメディアは子どもに悪影響がある、なんていうのはよく聞く話ですが、実際に子どもに影響が出た親御さんのお話は、とても重みのあるお話でした。
そして彼女のお話からわかるのは「一度スマホを子どもに持たせてしまうと、もう取り上げることは不可能」ということ。これは私たち大人でも同じことが言えますよね。私自身、スマホのない生活に戻ることはとても難しいと思います。
・Dove UKのキャンペーン:ソーシャルメディアに影響された少女たち
去年、日本でもお馴染みのパーソナル・ケアブランド「Dove」がイギリス国内で行っている「Self-Esteem project」のビデオも話題となりました。
ビデオに出てくる少女メアリーはイギリス人のどこにでもいるような明るく元気な女の子。すくすくと育っていくメアリーは、12歳のお誕生日にスマホをプレゼントされました。そしてスマホでソーシャルメディアを眺め続け、自分の見た目を過剰に意識しはじめ、摂食障害になります。
動画の最後には「ソーシャルメディアは2人に1人の子どものメンタルヘルス悪影響を与えています」とのメッセージが……。
このビデオは実話に基づいて制作されているので、心に訴えるものがありました。そして、心に強く訴えるるものがあったからこそ、自分の子どもとスマホをどうしていくか深く真剣に考えさせられています。
・スマホ、SNS、みんなが持ってるから……考えることは山盛り!
我が家の長女は、まだそこまでスマホを欲しがりません。でもたまに「ママ、私はいつから携帯持てる?」とか「クラスで携帯持ってないの、私入れて4人だけなの」なんてことを言って、私にチクチクとプレッシャーをかけてきます(笑)
とりあえず、今はまだ下の子の送迎が必要なので、一人で登下校することはありませんし、子ども一人で町を歩かせることもないので、携帯の必要性は感じていません。
ただスマホと友達の影響力は、子どもにとっては絶大です。スマホで交友関係のカタチや在り方も変わるかもしれませんし、SNSなどの影響も、いい意味でも悪い意味でも侮れません。
後編では、BBC Radio 4に出ていた3人の親御さんたちが、どのようにスマホ問題に対して取り組んでいったらいいと考えているかをご紹介しながら、我が家は子どものスマホをどうするのか考えていきます!
※後編は今週後半に掲載予定です。