題... 日本の社会的特質
◆ 昔、“白い巨塔”というドラマが話題になりました。
一般人の良識とはかけ離れたことが、白衣を着た先生方の間では、あたりまえのように行われているというドラマでした。[ #白い巨塔 ]
ちなみに、そちら方面のことにさほど関心がなかったので、私は直接は見ていません。
でも、私は、友人や知人などから大学病院の“医局”などのうさん臭い様子は聞いていたので、そんなこともあるのだろうとは思っていました。
組織のトップに間違った価値観の人が座ると、知らず知らずのうちに、そうなっていくのは避けられないと思います。
◆ 30年近く前、厚生省の技官(医者)で検疫課長だった宮本政於氏という人が書いた、暴露本の“お役所の掟”や“お役所のご法度”を思い出します。[ #お役所のご法度 ]
厚生省(今は厚生労働省)は、組織としての利権的なことだけを気にしている印象でした。正しいとか間違いではなく、先輩たちがやってきたことを連綿と続けるだけ。
結局、宮本氏は、組織のトップの逆鱗に触れて、懲戒免職になってしまいました。
私が組織のトップなら、そんな天の邪鬼は、何かの時に活躍できるはずなので、とりあえずはどこかに移し、クビにはしないで温存します。
私は、世界中が常識的にやっている“検査の徹底と隔離の充実”を、なぜ日本の厚生省はやらないのかが不思議でしたが、たぶん、厚生省も“白い巨塔”状態なのでしょう。
◆ つまり、日本という国は、革新を好まない社会ということ。
これまで、社会的な革新が実現できたのは“明治維新”くらいしかありません。それと、太平洋戦争の“敗戦”でしょうかね。
日本では、昔から先輩たちがやってきたことを打ち壊してはダメなのだと思います。
私は、“小泉構造改革”でそれを打ち崩せるかと期待しましたが、あれも、“郵政民営化”だけに終わってしまいました。
結果としては、小泉構造改革を引き継いだはずの安倍晋三氏によって、わが国は、また元の“守旧派路線”の国に戻されてしまいました。
守旧派路線では“変化は悪”なのです。先輩たちが築き上げてきた昔からのやり方を頑なに守ることが善なのだと思います。[ #変化は悪 ]
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