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題... 為替が強い国が“経済の強い国”なのです

◆ ついに、円は130円台になりました。

 “円安”。以前から、私は、円は140~150円位までいくと予言していました。(→ 注1)

 為替は、常に“オーバーシュート”を繰り返しながら適正水準に落ち着いていく習性があります。大切なことは、どれくらいが円の適正水準なのかを想定しておくこと。

 日銀の役割は、その水準をめざして臨機応変な金利政策を実施することだと思っていたのですが、黒田日銀総裁にはその役割の大切さが理解できていないらしい

 日本は、憲法上、軍事強国にはなれない。日本は、技術や経済で強い国になることをめざすことが大切そのためには円高が不可欠。円高だと、海外のお金も集めやすい。[ #経済強国 ]


◆ ところが、インフレが深刻化して国民生活は逼迫しているにもかかわらず、黒田日銀総裁は、“家計の値上げ許容度も高まってきている”とトンチンカンな主張をしている。

 どれくらいの水準が適正なのかは私にもわかりませんが、私は、過去の経験などから、直感的には100円前後が妥当だと考えています。

 円安では、先進国・成熟国になった日本にとっては、良い面はほとんどありません。日本の場合、円高の方が何かにつけて都合がいいのです。

 円高なら、資源輸入大国の日本では生活が楽になる。食料もエネルギーも安く買えるし、海外旅行も謳歌できる。私は、そんな暮らしこそが豊かな暮らしだと思っています。

 単純労働などの労働者不足が顕著な超高齢社会の日本では、質の高い外国人労働者が日本をめざしてくれる配慮も必要になりますが、それも、円高なら可能になる。

 そんなことも理解できない黒田日銀総裁は“大馬鹿者”。何があっても、円安政策を継続したがる。臨機応変な為替政策という発想がない。私は理解に苦しみます。(→ 注2)


◆ その代わり、輸出工業製品は高くなって海外での価格競争力は落ちる。でも、その面の心配は無用。

 日本の先端的工業製品製造企業は、20~30年前から着実に“消費地生産”を推進し、今では、日本は発展途上国型の“加工貿易立国”の国ではありません。[ #消費地生産 ]

 私は、以前より、日本は“技術貿易立国”に脱皮すべきと主張しています。技術貿易立国というのは、製品輸出をめざすのではなく、工場システム全体を輸出するという発想。[ #技術貿易立国 ] (→ 注3)

 工場を輸出できれば“雇用”にも貢献できる。雇用は、どの国にとっても、経済政策の最重要課題。雇用が増えれば生活は安定するし、仕事を通じて労働者の技術も向上する。

 副次的には、“貿易摩擦”も起こりません。相手先の国民には、自国の国産品ということになります。アメリカ人には、ホンダはアメリカ企業と思っている人も少なくないとか。

 軍事的な支援をすることだけが海外貢献ではない。これは、日本がめざすべき先進国としての日本型の海外貢献なのです。[ #海外貢献 ]

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●(注1)  円が140~150円までいくということについては、2022.04.20のブログ『未曽有の超三バカトリオの経済失策のせい』をご覧ください。[→ https://bit.ly/3y4wC3b ]

(注2)  馬鹿者ということついては、2018.02.19のブログ『程度をわきまえないのは“馬鹿者”なのです』をご覧ください。[→ http://bit.ly/2szjUXg ]

●(注3)  “技術貿易立国”の考え方などについては、2019.08.11のブログ 『技術貿易立国というキーワード → http://bit.ly/2OYWaaH 』、2007.02.24のブログ 『生活文明郷-ビジョン → http://bit.ly/1lsxD8A 』、2007.03.12のブログ 『技術貿易立国だ-10 → http://bit.ly/2Ez6qQA 』などをご覧ください。

#コラム #ブログ #天眼流 #天の邪鬼 #共感工房


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