共感工房 “高度な技術者を増やすより全社的な底上げ”

◆ 私がものづくり企業として一番評価している自動車メーカーのフォルクスワーゲンがそうするのだから、それが正しいやり方なのでしょう。

~~< 以下 引用 >~~   ■ VW、独の工場閉鎖見送り 30年までに3万5千人削減 ⇒ https://is.gd/zdnWrU ■

 ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は20日、検討していたドイツ国内の工場閉鎖を見送る方針を固めた。労働組合との交渉で合意した。

 一方、ドイツ国内の工場の生産能力は減らし、2030年までに最大3万5千人以上の従業員を削減する。コスト競争力を高め、電動化などで転換期を迎える自動車業界での生き残りを目指す。


◆ それにしても、35000人も削減するというのはすごい。

 ドイツ人はドイツ人以外の人を信頼していないのだと思います。だから、何でもドイツ人にやらせようとする。でも、ドイツ人以外の人にとっては、それは、堅苦しすぎる。

 そんな考え方がうまく機能しているのは、ドイツが誇る“マイスター制度”のおかげ。[ #マイスター制度 ]

 マイスター制度を信奉しているドイツでは、ドイツ国内の工場を閉鎖することは難しいと思います。それをやると、そこで、技術力が停滞してしまうことにもなりがち。


 日本には“職人気質”ということばがありますが、実は、それに似たような考え方はドイツではマイスターたちが引き継いでいるのだと思います。[ #職人気質 ]

 だから、私はマイスター制度で技術力を育んできたドイツのやり方も好きなのです。


◆ ドイツの技術力の育み方は、日本の技術力の育み方とは少し違います。

 日本のやり方は、TQCなどの全社的改善活動などによって、労働者全体の機能を底上げしていこうとするやり方。日本では、少数の高度な技術者をつくるのは好まれません。[ #労働者全体の機能を底上げ ]

 ドイツのやり方では、必然的にコストがかかる。技術志向の人たちには、“良いもの”を作ろうとする避けがたい習性があります。

 そうすると、“手抜き”的にもなってしまいがちな改善などはできないし、過剰品質にもなりがち。だから、ドイツ製は、一般に“価格が高くなる”。[ #価格が高い ]

 少しくらい高くても、少しでも良いものつくろうと努力するのがドイツのマイスターたちだと思います。

 私も車に乗るならドイツ製がいいと思っていますが、ドイツ製の車は、購入価格も高くメンテナンス費用も高いので、私の稼ぎでは残念ながら買えないのです。

 そういう人には、日本製は最高です。日本製は、安いのに、品質などもドイツ製に大きく引けをとるわけではありません

#コラム #ブログ #天眼流 #天の邪鬼 #共感工房

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