共感工房 “中国も大人になってきました”
◆ 私も、この件に関しては、中国の主張に同感です。
~~< 以下 引用 >~~ ■ 中国、WTOでトランプ関税を非難 「一方的で世界貿易が崩壊」 ⇒ ■https://x.gd/HLV3d ■
中国は18日に開かれた世界貿易機関(WTO)の会合で、トランプ米大統領が発動または示唆した関税措置を非難し、世界の貿易体制が崩壊し、世界的な景気後退が引き起こされる恐れがあると警告した。
中国の李成鋼WTO大使は「米国の一方主義的な行動で、規則に基づく多国間貿易体制が崩壊する恐れがある」と指摘。「関税措置に関連する衝撃で経済の不確実性が高まり、世界貿易が混乱し、物価上昇や世界的な景気後退が引き起こされるリスクがある」と警告した。
◆ 今は、何でも“グローバル”に発想しないとダメな時代です。
中国も、今は、政治的には共産主義でも、経済的には“資本主義経済のシステム”をとっています。
資本主義経済のシステムは私の造語ですが、私は、それは、“適正な競争を維持できれば、良いものを安く提供する企業が繁栄する”という価値観(考え方?)。[ #適正な競争の維持 ]
トランプ関税は、そんな考え方に逆行している。つまり、トランプ関税は“度を越した保護主義”。目先的にはそこそこの成果は出せても、長期的にはうまくいくはずもない。[ #度を越した保護主義 ]
アメリカ人には“高くても良いものを買う”人は少ない。一部のお金持ちにはそんな人もいると思いますが、大多数のアメリカの一般消費者にはそんな人は少ない。
◆ 私は、学生時代には“管理工学”を専攻していました。
私が学生の頃の管理工学では、“どうすれば工場の管理がうまくできるか”が主要なテーマでした。
指導教授には、“部品や作業を標準化して、流れ作業によって一定品質のものを大量に作る”という考え方の人が多かった。いわゆる“インダストリアル・エンジニアリング”。
それは、一般には、“少品種大量生産を効率的にやるフォードシステム”と言われていたやり方でした。
でも、そんな仕事のやり方では、仕事におもしろさはなく、人材も育たない。[ #仕事のおもしろさ ]
ということで、日本では、単純作業や高い肉体的負荷がかかる作業などをロボット化したり、小集団活動(QCサークルや提案制度)などで、仕事に面白さを付加する工夫をしています。
そうしないと、作業者たちがやる気になってくれないし、品質も向上しないのです。
◆ それに、社会の価値観が多様化してくると、むしろ、多品種少量生産のニーズが求められるようになりました。
私は、そのことを“時代の要請”という言い方をしています。
でも、アメリカ人は頑ななまでに過去にうまくいった方法に固執する。そんな時代の要請にうまく対応できない。そして、結果的には、技術革新に遅れてしまうことになる。
フォードシステムは多品種少量生産に対応できない。そうなると、工場管理が難しくなる。ということで、アメリカの“ビッグ3”は時代に対応できず廃れてきました。[ #ビッグ3も廃れる ]
ビッグ3だけでなく、トランプ氏の相棒のイーロン・マスク氏のテスラ社さえも、大々的にメキシコや中国での生産拠点をめざしているという。
それに、巨大な票田の労働組合を度を越して配慮してしまう傾向も感じます。まぁ、労働組合は大きな票田なので無視もできないのでしょう。
◆ その点、中国人は時代の要請にもうまく対応できるらしい。
私流に考えれば、中国がそんなやり方を身に着けることができたのは、“ユニクロ”の影響が大きかったと思います。
ユニクロが大々的に製造拠点を中国に移した時は、反対していた専門家も少なくなかった。今では、それは、中国と日本の双方にとって絶大なメリットがあったのです。
当初の頃は、ユニクロも“中国を製造拠点にすれば安く作れる”程度の発想だったのだと思います。
でも、今では、中国人の工場管理技術者が中国以外のアジアの製造拠点の指導をしているという。私は、ユニクロの人材育成のやり方が卓越していたのだと考えています。
私は、工場管理に限らず、大切なのは“人材の育成”だと思います。[ #人材の育成が大切 ]