天の邪鬼’ @メルケル首相は、さすが、気骨があります


◆ 賢明な判断だと思います。

~~< 以下 引用 >~~  ■ 米欧関係の転換点か=独首相、依存見直しへ ⇒ http://bit.ly/2qI73DD    トランプ米大統領が1日、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」からの離脱を表明したことで、環境重視の欧州各国政府が米国への不信感を一層募らせることは避けられない。欧州を実質的に率いるドイツのメルケル首相は対米依存の見直しを訴えており、米国の同協定離脱は米欧関係の転換点となる可能性がある。


◆ 何かにつけて“アメリカ一辺倒”では、ロクなことにはなりません。

 メルケル首相の考え方は、私の“社会相対性理論”が暗示するところと同じ。(→ 注1)
 アメリカの主張が常に正しいかのようにアメリカを過大評価するのは間違い。アメリカも、しばしば間違いを起こすのです。
 あえてアメリカに“敵対”する必要もありませんが、アメリカの属国でもないのにアメリカの言いなりになるのは正しいことではありません。[#属国]


◆ アメリカには歴史に育まれた重厚さはありません。

 重厚さとは微妙な表現ですが、いわば、格式や伝統の類のこと。アメリカは、独立国としてはたかだか300年強の歴史の国。歴史ということでは、先進国中の新参者。
 開拓者精神やチャレンジ精神などは旺盛でも、いわば力とお金で成りあがってきたような国で、まだまだ歴史に裏打ちされた重厚さと言えるほどのものはありません。
 その点、わが日本は多少の紆余曲折などはあったにしても、2000年以上の歴史の重厚さがあります。ちなみに、中国には、もっと長い歴史があります。[#歴史]
 単に歴史が長ければいいということでもありませんが、歴史に育まれた格式と伝統にはそれなりの良さもある。それをないがしろにし、自分の価値観を強引に他国に押しつけてはいけません。


◆ 人々の“ものの考え方”も、そんな歴史によって長い間に育まれてきています。

 それは、いわば“民族性”なので、一朝一夕には変えられないし変えてはいけません。自分の“アイデンティティ”が脆弱化し、そんな民族はいずれ滅びてしまいます。
 そもそも、力とお金だけで成り上がってきた国に無理難題を押し付けられて言いなりになるようでは、苦労して現在を築いてきたご先祖たちに申し訳がない。
 メルケル首相は、さすが、歴史を誇るドイツの首相。なかなか気骨があります。メルケル首相は尊敬したくなる人物。強い者にはヘイコラしてしまう安倍首相とは大違い。[#気骨]
 この際は余談になりますが、結果的には失敗だった米・英・日が強引に始めた“イラク戦争”に最後まで反対したのもドイツやフランスでした。
 蛇足ですが、鉄の女という愛称で呼ばれていたサッチャー首相といい、わが国の小池都知事といい、女の政治家には気骨の人が多いような気もしますね。

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●(注1)  私の“社会相対性理論”については、2014.1.17のブログ 『社会相対性理論と達観力』をご覧ください。[→ http://bit.ly/2czNfe1]


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