共感工房 “政商は使い捨てにできる”

◆ アメリカに本格的な“政商”が生まれました。

~~< 以下 引用 >~~   ■ イーロン・マスクが青ざめた…!トランプとの蜜月は早くも終わるのか…?突如、現れたライバルとの「トランプ争奪戦」、その仁義なき中身 ⇒ https://x.gd/nYxAZ ■


◎大暴れのイーロン・マスク

 前編『イーロン・マスクがアメリカ連邦政府で「大暴れ」…!政府効率化省で「電撃戦」で行われた「大粛清」のヤバすぎる中身』でも解説してきたが、マスク氏は、新設の政府効率化省(別名ドージ省)のトップとして第2次トランプ政権に入閣した。

 トランプ大統領とマスク氏による「衝撃と畏怖 (Shock and Awe)」作戦は、出だしにおいて極めて鮮やかな成果を挙げているように見える。

 ただし、この先トランプ大統領やドージ省が訴訟の嵐にさらされ、連邦裁判所によって一部の「成果」が無効化されることは十分予見できる。しかし、マスク氏が摘発した一部の不正は、明らかに国民が納めた税金の乱用や不正使用のように見えるため、トランプ政権はたとえ裁判に負けても、有権者の支持を得られるかもしれない。


◎はびこっていた「公金チューチュー」

 トランプ大統領は「USAIDは過激で気の触れた連中によって運営されている。彼らを排除し、その後どうするか判断する」と語っており、実際にマスク氏を通してUSAIDの閉鎖を、2月3日に命じた。


◎権威を高めるマスクの死角

 毎年6兆ドル(約929兆円)という天文学的な支出を管理する米財務省の最高機密である決済システムへのアクセス権を得たのだから、あらゆる連邦政府支出を精査して不正や詐欺を追及することはもちろん、不適切とみなした支出は即座に政権中枢に頼んでストップをかけられる、まさに神のような立場である。

 だが、そのマスク氏でさえ、孫悟空のように「お釈迦様」であるトランプ氏の手のひらの上で暴れているに過ぎないと思わせる出来事が起こった。

 トランプ大統領が1月21日、マスク氏の人工知能(AI)開発の「宿敵」であるスタートアップOpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)をホワイトハウスに招き、最大5000億ドル(約78兆円)の国家的な民間AI開発プロジェクトである「スターゲート計画」を、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長とオラクルのラリー・エリソン会長とともに発表したのだ。


◎「孫悟空」にされたイーロン・マスク

 現在のところトランプ大統領は、マスク氏が自身の思い通りに動いてくれていると満足を表明している。だが、連邦政府のあり方を根本的に変えるという「破壊者」の役目をマスク氏が演じ終わったとトランプ氏が見定めた際に、二人の関係は変化するかも知れない。


◆ イーロン・マスク氏は、まさに“政商”。

 “政商”とは、政府つまり政治家(政治)や官僚(行政)とのコネや癒着(官民癒着)により、優位に事業を進めようとする事業家のこと。[ #政商 ]

 日本では“土建業”に政商が多い気がしますが、私は、アメリカでは軍需事業者に政商が多いと見ていました。ちなみに、軍需事業者はテキサスに多いらしい。

 何しろ、マスク氏はトランプ氏から約3億ドルで政府要職を入手しました。一般の感覚からすればすごい金額ですが、世界一の大金持ちのマスク氏にとっては、はした金。(→ 注1)


 これで政府の6兆ドルものお金を陰で操作できるなら、“安い買いもの”です。[ #安い買いもの ]


◆ トランプ氏も自分のお金儲けには目がないタイプ。

 でも、トランプ氏は、裕福な育ちで大統領経験者でもあったので、その点ではそれなりの国際政治の感性も身に着けており、単なる成りあがりのマスク氏よりも、一枚上手。

 トランプ氏は、マスク氏が自分の思い通りにならない時はクビにできる。“使い捨て”要員です。トランプ氏に次の選挙はないので、個人的に大金が必要になることもない。[ #使い捨て要員 ]

 トランプ氏は、孫悟空の“西遊記”で言えば、“三蔵法師”の立場なのです。[ #三蔵法師 ]


 蛇足になりますが、政治家の経験もない“小商人タイプ”のマスク氏の傍若無人で過激な言動は、欧州各国で深刻な顰蹙を買っているらしい。

 マスク氏の主力事業のテスラの車などは、欧州各国で不買キャンペーンに直面しているという。

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●(注1)  マスク氏は約3億ドルで政府要職を入手した云々については、2025.02.04のブログ 『自分の役割はこなしているようですが …』をご覧ください。[→ https://x.gd/1iU7i ]

#コラム #ブログ #天眼流 #天の邪鬼 #共感工房

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