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知恵比べ、真っ最中

先週末までの状況

 5月末から罠を掛け始め、先週末で丸々2週間となったこの場所。相変わらず目当ての猪には罠を見切られている状態なのではあるが、状況的には悪くなっていないような気はしている。

 まるで「もののけ姫」に出てくるような模様のこの猪が、目当ての猪なのだが、こいつには上手に罠を避けられてしまっている。
 がしかし、警戒してはいるものの、前回のように脱兎のごとく逃げるのではなく戻って来ている点については、こちらにも多少ばかりの知恵がついてきた証拠なのではないかと勝手に思っている。まあ、罠設置後早々に雨が降ったというのもあるのだが。

 因みにこれは罠設置翌日の夜に現れた猪。目当ての猪より大分小さいが、この猪は問題なく罠を通過している。通過しているのに掛からないのは大きな問題とはいえ、設置方法については多少マシになったと考えてよいと思える映像だった。

罠作動に関する問題

 6月6日に設置位置を多少移動してから1週間、この獣道は獣たちで賑わっていた。猪、穴熊、キョン、アライグマ、狸、ハクビシン等々、この付近にいるであろうほぼ全ての獣が映っていて、獣道としてはかなりよい場所であることには間違いが無い。
 しかも設置した罠の上を次から次へと通過しているのだから、全体的には上手く行っているはずなのになぜか罠が作動しない。仕掛け方と踏み板の作動不良が問題と考えている。特に踏み板の作動状態については一考の余地ありなので、今後は別の形式に変更して臨もうと思っている。

罠作成に掛かる問題

 現在、罠の手持ちが5個しかないので、先月末から設置エリア拡大によって、明らかに足りなくなってしまった。このままではカバー出来る範囲が狭く、効果的な罠設置が行えないため新たに罠を作ることにした。実はネットで「くくり罠」を調べればいくらでも市販の罠は売っているのだが、獲るまでのプロセスも楽しむというのが目的なので、時間が掛かるけど自作とした。

 ところがこれはこれで、また上手く行かない。

 作り方は見て・聞いて・実践した・・・ので、すぐ作れるだろうと思っていたけど、これが全く上手く出来ない。道具を買い、色々準備をし、思い描いた工程を進めてみるのだが出来上がりは非常に残念な仕上がり。釣りの仕掛けでもそうだけど、こりゃダメだという仕上がりの仕掛けでは大体釣れない。だからきっとこれでは獲れない。

 何がダメなのか

 一度作るのをやめ、1週間よく考えてみた・・・なるほど同じ道具を使って同じ材料を加工しているけどやっている人が別人だ。
 ならば、同じ道具を使うのではなく、同じ作り方をするのではなく、オリジナルの作り方をすればいいだけなのだ。仕事でもそうだけど、結論は同じでも辿るルートは千差万別。自分なりの工程を考える必要があったのね。
 ということで、自分のやり方をふんだんに取り入れてみたら、8割がたは上手く出来るようになった。後、もう少し改良が必要だけどここは何とかなりそうなので、近いうちに新たな罠の作成は完了する予定。
 獲物を捕まえる前にこうした段取りがあるものまた面白い。

罠設置に掛かる問題

 罠作成については問題解決の糸口が見えたので、今後は大丈夫と思っていたのだけど、もう一つ見回りという大きな問題があった。
 週末しか見回りにいけない以上、全ての罠について現状と同等の環境を作らなければならない。
 罠の設置数最大は30個。将来的に最大数の設置があるか分からないけれど、今回の設置エリア拡大で罠数に不足が出ていることを踏まえれば、20個程度は今後対応が必要になるであろうということ。
 この点についてはまだ模索中だけども、解消しなければならない問題なので何かしらの答えを出したい。

色々なオプションを楽しめていると思う

 猪を捕える。これが目標であることは変わりがないけれど、最近はそれに付随する様々なオプションが楽しい。罠を作ることもそう、市販の罠を研究することもそう、それぞれにそれぞれの楽しみがある。トレイルカメラのSDカードの画像を毎週確認することも今はとても楽しみ。
 もちろん仕掛けた罠に獲物が掛かるのが一番嬉しいのだとは思うけれど、今はそれだけが重要ではなくなってきているような気もする。肉はまだ冷蔵庫にあるから、それが無くなる前に獲れたらいいなという感じ、焦っても獲れないし。
 今回もミゾゴイという鳥が映っていた。名前を教えてもらい、調べてみたら結構なレアキャラみたいで、現在の生息数は世界で1,000羽以下と推定されているのだとか。全世界にたった1,000羽しかいない鳥の1匹をトレイルカメラで捉えるなんて何て幸運で、面白いことなんだろうつくづく思う。




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