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まっしーのChorus note 13 コンクールの夏(第79回東京都合唱コンクール)

今年もこの季節がやってまいりました。第79回東京都合唱コンクールが9月21日~23日の3日間、文京シビックセンター大ホールで開催されました。
私は3日目に出演したのですが、名演の連続でホールは熱気に包まれていました。

ここ数年は早稲田大学コール・フリューゲルと合唱団WAKAGE NO ITARIの2団体を指揮していたのですが、フリューゲルは今年は清水昭先生が指揮を振られる、ということで、私はわかげだけの出演でした。そのフリューゲルは、何と全国大会の切符を勝ち取り、とてもとても嬉しい気持ちになりました!本当におめでとうございます!!みんな、よくがんばりました!

合唱団WAKAGE NO ITARIのセットリストは、課題曲はM4「陥星」(松本望作曲)、自由曲は「行き過ぎて」(西村朗作曲)。

課題曲の「陥星」は、男声合唱とピアノのための組曲「瞬間の輝き」の第3曲目。かつて組曲で歌った時に、柔らかく美しい響きを持つアカペラのこの曲に心底感動したので、課題曲は是非これを!と選びました(団員の中にはこの組曲を初演したメンバーがいて、大変喜んでいました)。

自由曲の「行き過ぎて」は、同声合唱(女声または男声)とピアノのための組曲「夏の庭」の第3曲目。この曲が出版された2010年にすぐ譜面を買って、やってみたい!と思っていたのですが、詩がかなり抽象的なこともあり、なかなか実演に踏み切れずにいました。
(昨年9月には西村先生が亡くなられる、という大変悲しい出来事がありました)
今年のコンクールの選曲を進める中で、今のわかげなら、曲の難易度や詩の難解さも乗り越えてきっといい演奏ができるはずだ!と思い、念願を叶えることにしました。

今年の課題曲・自由曲の楽譜(課題曲は撮影用に組曲のものを用意しました)

課題曲、自由曲とも音楽的な要求が大層高いので、練習は困難を極めることもありましたが、団員が本当によく踏ん張り、コンクールの直前期の急成長(!)もあって、各自の歌い方がグッと変わってきたところで本番を迎えることができました。

出演順が1番、11:00過ぎの本番開始ということで、団員の練習開始は早朝からとなりましたが、団名のとおりのパワーと気合いで、全力の演奏ができました。
結果は2年連続の銀賞、ということで、金賞までの壁はまだまだ高いですが、自分たちらしい演奏ができた、という点は間違いがなく、演奏中は本当に楽しい時間でした。

自由曲のピアノを引き受けてくださったのは、清水史さん。いろいろな現場でご一緒することはあったのですが、本番は何と初顔合わせ。景色が見えるかのような多彩な音色を持つ史さんの演奏に、私も団員も感動するとともに、自分たちの演奏も頑張らねば!と一層気持ちが高まりました。
史さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました!また必ずどこかで!!

わかげの運営チームが早速Youtubeに課題曲・自由曲とも演奏をアップしましたので、是非お聴きください。

出演順が1番、ということは、かなりの数の団体の演奏が聴けるめったにないチャンス!と思い、結局5番の女声合唱団ぴゅあはーとから、シード演奏のCombinir di coristaまでを全部客席で聴きました。どの合唱団の演奏もこの日のために磨き上げられたものばかりで、甲乙付けがたい、とはまさにこのこと、と思いました。

審査結果とは全く関係のない、私の個人的な感想として、いくつか印象に残ったことを。

・女声合唱団ぴゅあはーと
自由曲の「モニュメント」(信長貴富作曲)は、5月の東京カンタートの時に舞台袖&モニター越しに聴いていてもすごい!と感動していたのですが、客席で聴くことができ、圧倒されました!!

・創価学会しなの合唱団
自由曲の「ハレー彗星独白」(鈴木輝昭作曲)は、歌った事があるので、聴くのを楽しみしていましたが、精密さと迫力を併せ持った演奏が素晴らしく、感動でした。

・合唱団星のまたたき~あい混声合唱団
課題曲がどちらもG4(朝日作曲賞受賞作)。連続して聴けたので、両団の持ち味や特徴、捉え方の違いがよく分かり、楽しめました!(もちろんどちらの演奏も素晴らしい!)

・粋声
自由曲はBarberの「Aguns Dei」。「Pacem」の音と切った後の余韻に、祈りを感じずにはいられませんでした。

・CANTUS ANIMAE
自由曲は三善晃作曲の「レクィエム」Ⅲ。渾身の演奏とはこのこと、と思いました。熱量というか、伝えたい気持ちの高さというか。

・混声合唱団鈴優会
「地上の平和」の室内楽的(?)な演奏を初めて聴きましたが、隅々まで行き届いた演奏で、曲のイメージが大きく変わりました。

・合唱団ひぐらし
昨年の「コンクールで演奏会!」とはまたひと味違った形で、今年も「コンクールで演奏会!」でした。合唱団から「合唱大好きオーラ」がコンクールでもあふれ出ているところがひぐらしの大好きなところで、今年もしっかり出てました!

・Combinir di corista
参りました。「Deep river」の「Deep」の「D」の子音1つで、いきなり心を持って行かれました。音楽とは、表現とは、を改めて考えさせられました。

今年のプログラムです!来年は80回ですね!

ということで、長い記事になってしまいましたが、最後に、いつもながらこの大会をスムーズに、あたたかく、そして適正に運営してくださる東京都合唱連盟の皆さま始め、大会の運営にあたられました全ての皆さまに感謝申し上げます。

自分の本番スケジュールもここで一旦一区切り。次は10月中旬から年末に掛けて、ほぼ毎週なにがしかの本番や講師としての参加などが続きます。それまでは美味しいものでも食べて充電しようと思います。スケジュールのご案内は後ほどいたします。

みなさまも季節の変わり目に体調を崩されませんように。
秋も「合唱やろうぜ!」 私も頑張ります!!


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