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海外旅行での気づき(オーストラリア・ケアンズ)Day1

1.前置き

コロナ禍(2020年11月)に結婚したこともあり、新婚旅行に行けませんでした。妻と話し合い、やはり「海外に行きたいね」となり、一昨年、昨年に本当は行きたかったのですが、世の中はそういう状況ではなかったので、結局行けずじまいでした。

2023年春に、日本ではようやくマスク解禁になり、海外旅行にも、そこまで周囲を気にせず行けるようになったので、「海外に3年遅れの新婚旅行に行こう!」となりました。


2.オーストラリア・ケアンズを選んだ背景

なぜオーストラリア・ケアンズを選んだのか?

妻との話し合いで「どこに行く?」となり、「お互い行ったことのある場所は?」となりました。

私:「最近は出張でドイツ、大学時代の学会で台湾、大学院修了の旅行でヨーロッパ(イタリア、フランス)、その前はアメリカ(ニューヨーク周辺)、小さい頃に家族旅行でハワイ」

妻:「大学の卒業旅行でグアム」

お互いの思いとして、「お互いが経験したことのない場所、かつ、英語圏が良い」となりました。お互い、英会話や英語の勉強をしているので、現地で試してみたい思いもありました。

続いて、妻より「動物と触れ合える場所がいい!」とのこと。妻は大の動物好きです。

私:「そういえば、小さい頃、”動物奇想天外”をよく見ていたなあ。番組の最後に、抽選で、『マレーシア航空で行く、クアラルンプール〇〇の旅!』とか、コタキナバル、ケアンズとか印象に残っているなあ」「あとは、鶴のスワロフスキーとか笑」

妻:「ケアンズがいいなあ。コアラ抱っこできるし。日本ではコアラ抱っこできないし、本場のコアラを見たい!」「ケアンズは成田から直行便があるし」「なかなか休み取れないから、なるべく時間をかけずに行けるところがいい」

私」「そうしよう!自分もなかなか休みが取れないので…」

こうして、ケアンズ行きに決定しました。本来なら、結婚後1年間、会社の福利厚生で結婚休暇(1週間)があったのですが、コロナ禍のためにそれを使わずじまいで期限切れとなってしまいました。(もったいない…!)

今回は会社のリフレッシュ休暇制度を使い、移動日2日間、現地3日間の旅行としました。(妻は妻で頑張って有給休暇を取得してくれました。)

11月末のケアンズは夏です。気温10°近い場所から、気温30°近い場所に移動し、3日間過ごし、戻ってくるのは結構しんどいかと思いましたが、時差が1時間しかないのが救いでした。また、フライトも6.5時間程度なので、ヨーロッパやアメリカへの直行便に比べると、身体への負担は小さいと思います。

今回の新婚旅行では、いろいろな気づきがありました。3日間の経験を書いていきます。

行きの機窓より、ケアンズ近辺の海岸とクネクネした川。自然のままの感じが好きです。

3.Day1

ケアンズに到着したのは朝5:00頃。前日は長距離出張からの帰りでかなり疲れており、昼近くまで寝てしまいました。そのせいか、機内ではほぼ眠れず。

また、空港のカフェで飲んだラテのミルクがよくなかったようでお腹を壊し、機内のトイレを往復する羽目になりました。

たまーに、カフェオレやラテの牛乳でお腹を壊します。アイスコーヒーも身体に合わないようで、なるべく飲まないようにしています。体調としては、最悪の出だしでした。

空港を出ると、蒸し暑さを感じます。夏に戻った感じですが、昼間でも、日本の夏のような、身体が焼けるような暑さはありませんでした。

最高気温は30°程度。日本では、特に関東内陸部では40°近い暑さになりますが、そのような暑さはなく、薄着で快適に過ごせます。

3.1. ハプニング

待っていたタクシーに乗り、ホテルに向かいました。3日とも、ホテルからバスでの送迎付きの現地ツアーを予約していたので、「タクシーにお世話になることはあまりないかな」と思っていたのですが、違いました。

身支度を終わらせ、待ち合わせの場所に行ったのですが、時間になっても、一向にバスが現れません。10分経っても来る気配なし。

私は眠気に耐えながらバスを待っていたのですが、妻がだんだんソワソワしはじめました。私はホテルの受付に、ツアーバスの到着について質問したのですが、何せ、現地の英語はかなり早口で、聞き取るのに精いっぱいでした。

受付:「ああ、少し遅れることはよくあるから、あと10分経っても来なかったらツアー会社に直接電話してみたら?」という感じでした。

結局10分経っても来なかったので、私からツアー会社に電話をかけました。

「海外で通話するとどれくらいお金かかるんだろう?」と少し不安でしたが、かけました。プライベートで、英語で電話をかけるのは初めての経験だったのでちょっと緊張しました。

私は「時間になっても待ち合わせ場所にバスが来ないんですが」と話したつもりですが、ツアー会社受付と話がなかなかかみ合わず、結局、現地の日本語が話せる人に転送されてしまいました。

しかし、彼は日本語がそこまで流暢ではなく、再び話がかみ合わなくなったため、予約者本人である妻が電話対応することになりました。このとき、妻はだいぶしびれを切らしており、怒った口調でツアー会社の担当者と話をしていました。

妻は15分くらい、電話をしていました。かなり揉めているようでした。妻によると、

  • 「ツアーバスは待ち合わせ場所に迎えにきたが、私たちがいなかった。少し待ったが、それでも現れなかったので、スルーした」

  • 「ツアー会社の指定する待ち合わせ場所が曖昧だったため、私たちは違う場所で待ち合わせをしていたみたい」

  • 「『もう一度迎えに来てほしい』『場所指定が曖昧だからこうなった』と言うも、午後からなら迎えに行けるとのこと」

  • 「でも、午後からでは、コアラの撮影に間に合わない…」

妻としては、「コアラ抱っこ&写真撮影がこの旅行で逃せないところ」と言っていたので、「これは死守しないとまずいし、ケアンズに来た意味がないな」と思いました。

ツアー会社からは、「コアラ撮影に間に合わせたいなら、直接現地に来て」「Uber Taxiを使って」と指示がありました。

妻は「納得いかない」「なんで追加料金払わないといけないんだ」「参加者が待ち合わせ場所にいなかったら、普通電話かけるなり、ホテルの受付に連絡したりするでしょ?」と怒っており、冷静さを失っていました。

私はドコモユーザーですが、事前に「Ahamo」に切り替えていました。Wi-Fiスポット以外でも20GBまでなら通信ができるので、Uber Taxiアプリをダウンロードできました。事前に情報を仕入れて準備したのが功を奏しました。

3.2. Uber Taxiを通して

日本ではUber Eatsは使ったことがあっても、Uber Taxiは未経験でした。日本ではGo Taxiだと思っていましたが、2023年11月現在では、14都府県でUber Taxiが利用できるとのことです。

「海外では白タクに注意しないと」と思っていたので、若干不安でしたが、手続きを進めました。

ちなみに、日本でUber Taxiが普及しない理由は、Uber Taxiが、国交省の法規制の壁を克服できなかったためだそうです。

以下、興味深い記事がありました。そして、記事の一文に衝撃を受けました。

法規制、コンプライアンスに関する考え方は、日本と米国(特にアメリカ シリコンバレー)では大きく異なるとのこと。技術の進展が法令整備を追い越しており、日本は法令ありきで何事も進めるからだと思います。

たしかに、コンプライアンスは重要ですが、技術先行型で突っ切り、ルールメイクを先取りするのが、ビジネス的に重要なのかと思います。正直言ってわかりきっていることだと思いますが、改めて認識させられました。

「米国では法を犯した個人は罰金や懲役刑をくらいますが、企業のコンプライアンスは違います。西洋社会には罰則金がコンプライアンスのための費用より低い場合には、法を破って良いどころか、むしろCEOは法を破るべきフィデューシャリー・デューティーを負うと考える人々がいるんです」(日本語訳は著者)

https://coralcap.co/2021/04/why-uber-ride-failed-in-japan/

「新婚旅行中に何を考えているのか?」と思われる方もいそうですが、帰国後にリサーチしています。最近、わからないことはすぐに調べないと気が済まないようになっているからです。妻からも、「あなたはすぐにGoogle検索するね」と言われます。

Uber Taxiの続きです。登録は携帯番号を送り、SMSで認証。クレジットカード情報も登録し、すぐに使える状態になりました。今いる場所と目的の場所を入力すると、ルートが自動設定され、なんと、近くにいるUber Taxiのドライバーとマッチングを始めました!ルート検索からドライバーのマッチングまで3分程度とかなり早かったです。

マッチングしたドライバーは現地の韓国人でした。ドライバーの顔写真やプロフィール、車のナンバーも見ることができ、事前にどんな人が来るのかわかり、安心できました。

ドライバーが来るまでは、マップ上にドライバーの位置がリアルタイムで表示されます。そして、マップでの表示時間通りにドライバーが現れ、「Are you 〇〇(私の名前)?」と聞かれました。

「なんで私の名前を知っているんだ?」と一瞬思いましたが、バカですね。日本の感覚でUber Taxiを使うとこうなります。最初に登録済みだからです。

私も「Are you ××(ドライバーの名前)?」と聞き返し、「Thank you for picking us up!!」とお礼を伝えました。本当に困っていたので。(聞き返さなくても、アプリ上の車のナンバーを見ればいのですが)

お礼を伝えると、相手の韓国人ドライバーはとれも嬉しそうでした。

車中、「どういう経緯でタクシーを使ったのか(バスをmissしたなど)」「旅行初日そうそう大変でしたね」「日本人や韓国人だったら、お客が待ち合わせにいなければ電話で確認したり、ホテルの受付にも確認取るだろうけど、こちらではそういうことはないしないよ」など話が盛り上がりました。

相手が、同じアジア系であったこと、また、会話のペースも、私たちに合わせてくれたのか、ゆっくり目かつ日本語英語っぽく話してくれたので、かなり話せました。

彼はケアンズに移住して10年ほど。韓国南部出身で、ケアンズの自然、子育て環境の良さに惹かれて移住したとのこと。ケアンズにはアジア系の2世、3世が多いとのことで、ブリスベンなどの大都市と比べると、日本人にフレンドリーな方が多いとのこと。

3.3. 日本と似ているところ・違うところ

空港からのタクシーで気づいたのは、日本と同じ左側通行であること。そのためか、道中の山と海が迫る風景には既視感がありました。

植生は熱帯地方独特ですが、遠目から山や海を見ると、「ここは日本ではないか?」と勘違いするほどでした。

また、「ラウンドアバウト」と呼ばれる環状交差点が多数ありました。日本ではあまり見かけませんが、特に欧州では多数見られます。

ラウンドアバウトのメリットとしては、車同士の交通事故の防止、交通の流れをスムーズにするメリットがあるとのこと。

枝の道路同士は直接交差しないため、十字交差点より一箇所の衝突点に車が集中しないことや 、常にステアリングを切っていることで速度の抑制につながること、クルマが常に一方向からしか来ないため、安全確認が容易であることなどが、事故を抑制した理由だと考えられる。

その他にも信号機を設置する必要がないため、災害などの停電時にも交差点として機能すること、信号待ちがないので騒音問題や環境対策にも有効、景観を損ねない(中央島に緑地帯を設けることも可能)といったメリットもある。

https://bestcarweb.jp/feature/column/301136

デメリットとしては、日本に対してのみ当てはまるかもしれないです。交差点に広い面積が必要であり、国土の狭い日本にはデメリットです。また、日本は歩行者優先社会であり、「車を止める方が安全」と考えているからです。

ラウンドアバウトは中央島が必要なため、十字型の交差点よりも広い場所を必要とする。住宅街のように交差点のスペースが広く取れない場所では、簡単に改修することはできない。そしてこれが、日本で普及が進まない最大の理由だ。

「とにかく止めた方が安全」という日本の考え方と「クルマを止めずにゆるやかな流れを作ることで安全を確保する」という欧米の考え方の相異も、普及が進まない理由のひとつかもしれない。

https://bestcarweb.jp/feature/column/301136

ケアンズでは、本当にみんな車を飛ばします。(宿泊した場所が、ケアンズ郊外だったこともありそうですが)横断歩道はほぼ常に赤信号。青になっても、5秒ほどで赤に変わります。

実際、ホテル近くは、歩行者はほぼいませんでした。近くに大きめのスーパーマーケットとファストフード屋があるくらいで、ほかは住宅でした。

3.4. Hartley's Crocodile Adventures

Uber Taxiで目的地のHartley's Crocodile Adventuresにつきました。日本で言う動物園ですが、自然と一体化しているのが魅力的です。

遅れてツアーに参加し、ワニの鶏肉捕食シーンからほぼ放し飼いのカンガルー、ワラビー、ウォンバット、そしてお目当てのコアラ抱っこまで、ガイドの説明とともに堪能しました。英語での説明、かつ、流暢すぎてほぼ聞き取れなかったのが残念でした。

Hartley's Crocodile Adventuresの動物たち

ちなみに、ワラビーとカンガルーの違いは身体の大きさとのことです。どちらも有袋類ですが、大きい方がカンガルー、小さい方がワラビー、その中間はワラルーと言うらしいです。

また、カンガルー、ワラビーの体色は住んでいる場所によって異なるとのことです。ここは英語で質問できました。

「日本の動物園だとワラビーの色が黒っぽいのですが、ここのワラビーは色が赤茶っぽいです。なぜ色が違うのですか?」

回答としては、住んでいる場所によって色が異なるそうです。赤茶系は、乾燥地帯、黒系は熱帯雨林地域に多いそうです。

種類の多いカンガルーは、オーストラリアのさまざまな地域に生息しています。

アカカンガルーはオーストラリア本土全域の乾燥地帯に分布しています。とくに疎林や平原を好みます。

オオカンガルーはタスマニア島を含むオーストラリア東部に生息しています。一定の雨量があり、草や低木が生い茂ったやぶを好みます。

https://zoozoodiary.com/facts/kangaroo-species/

ちなみに、ツアーに参加されている、特に欧米系の方々はとても積極的に質問します!ガイドとお客で常に会話が繰り広げられており、寡黙に「フーン」「へー」と言いながらついていく日本人(私たち…)とは違いました。

たとえ、日本での日本語によるツアーでも、日本人はあまりしゃべらず、ガイドの話を聞くだけと思います。この傾向は、会社でのプレゼンテーションと聴衆の関係にも見られると思います。(日本人は、プレゼン中に質問することはあまりない)

一方、Day2で出会ったインド系の方々は、日本人と似ていて大人しい印象でした。職場でもインド系の方々と仕事をしたことがありますが、同じ印象を受けました。

4.4. 英語力に関して

先日、仕事で監査に立ち会い、アメリカの監査官を前に、英語で会話したのですが、そのときはかなりうまくいきました。

監査官は、私の会社のパートナーでもあり、事業内容もよく知っているし、日本人は英語が苦手、というのもよくわかっておられたと思います。比較的ゆっくり目に、平易な表現で話をしてくれたと思います。

しかし、現地ではそうはいきません。また、ツアー先の情報収集不足だったのもあります。ボートでのワニ観察、カンガルー、ワラビー、ウォンバット、そしてコアラの予備知識があれば、もっと英語でのツアーを楽しめたかもしれません。

監査のときは周到な準備をしました。やはり、準備をすれば話せるということです。

Day2に続きます。



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