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ミステリと

ミステリと言う勿れはいびつなドラマだ。主演の菅田将暉をはじめ、各話ゲストの演技がすばらしい。謎解きには新鮮さがあり、ハッとさせられる展開も多い。その一方で、作品の細部には粗の多さが目立つ(悪口になるので詳述は控えるが)。手放しに賞賛するには抵抗があるが、完全に駄作だとくさす気分にもならない。いまはこういうのがウケるのか、と感心する一方で、ついていけないな、という年老いた気分にもなる。歳とったな、なんて感じで。

今週の第9話を録画で見ながら、物語全体が「虐待」と「心理学」というテーマに貫かれていることに気付いた。主人公の「整」やヒロインの「ライカ」をはじめ、虐待サバイバーの人物が高頻度で登場する。彼らは不条理な暴力に苦しみ、犯罪の磁場に足を踏み入れていく。

心理学について、まず「整」は心理学専攻の学生、「ライカ」は虐待により解離性同一性障害の患者という設定だ。謎解き部では、犯人のサイコパス性が動機の説明に使用される。またいじめに関するカウンセリングの挿話もあり、インターネット上で話題にもなった。



それにしても、このドラマの、異様な幼さは何なのだろう。

まだまとまらないので、続きは今度。

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