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感想は移り変わる

昨日気合い100連発のことを書いてからあれこれ色々考えているのだけれど、森美術館の会場で見たときの感想と、卯城さんの意見を知ってからの感想を忘れないうちに書いておく。なので今日は純粋なメモ。

①会場で見たときの感想(解釈?)
・この動画がボケなのだとしたら、ツッコミは「早く片付けろよ!」が適当なのだと思った。
・そう感じたのは、映像が円陣を俯瞰で撮るカメラと円陣内部のカメラで2つ並行に提示されており、円陣内部の異様な盛り上がりと、荒れ地の長閑さの対比が印象的だったから。俯瞰カメラがユーモアを生み出している
・若者たちが周囲の瓦礫に目もくれず、円陣の内部で感情を高めているのは、メディアが震災というコンテンツを感動ポルノのように消費していることの皮肉なのだと思った。
・言葉の解釈。「日本最高」「復興がんばろう」といったポジティブなフレーズも、結局は発言主が周囲によく見られたく発した言葉にすぎない。意地悪な言い方をすれば、結局はモテたいだけ。だから「彼女作るぞ」云々の話が出てくる。
・感動ポルノに過ぎないのだから、興奮できれば何でもよく、「30マイクロシーベルト」も「放射能最高」も出てくる。
・総括すれば、震災を感動ポルノ化するメディア批判なのだと思った。

②コメントを聞いて
・言葉を心の叫びとマジで受け取れば、解釈は大きく変わるように感じられる。
・解釈の中心となるのは「放射能最高」と言った相馬の若者の心情。そこに至るまでどういう経緯があったのか、想像を巡らせる必要がある。
・「復興がんばろう」「日本最高」という言葉は、彼らにはどのように聞こえるのか。東京の周縁としての福島をふるさととすること。東京と冠された電力会社によってふるさとを破壊された者にとって、「復興がんばろう」という言葉はどのように感じるものなのだろうか。
・「放射能最高」という倒錯した叫びは、「復興がんばろう」「日本最高」といった欺瞞が堆積によって導かれた。
・そもそも、復興とは誰にとっての復興なのだろうか。再び東京に貢献するため?

③その他
・②の解釈も納得はできるが、円陣のふざけた感じはどう捉えるべきか。円陣内部に流れる独特なノリ、異様な雰囲気のことは考えてもいいのかもしれない。真面目な解釈だけで捉えてよいものだったか?



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