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セックスと人工授精



近い将来、人工授精の確率が今よりも高まったとして、社会にセックスは残るのだろうか?人工授精のほうが安全で身体に優しいということになり、セックスは危険だという認識が今以上に強固になっていくのではないか、と、SFのようなことを思う。

自然に存在している性質や、人間に元から備わっているものが、人工物に置き換わる。ラクだね便利だねとその人工物に慣れていくうちに、その性質が失われていく。文明は人間を甘えさせ、人間は文明に依存していく。人間から自由が遠ざかっていく。

ほんとうに考えないといけないのは、そこに幸せがあるかどうかだということ。セックスの代わりの幸福として「仕事を通じた自己実現」や「誰かの役に立つこと」が挙がるような現実が、もう目の前に来ているように思う。社会は、人間を幸せから遠ざける方向に進んでいるように思えてならない。

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