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うっすら

これは前に書いたことの変奏になるのだけれど、人生では、例えば歯医者で数十万もするような治療を提案されるときや、英語を数年かけて学び直して新たな業務にチャレンジしようかというときだったり、わりと大きな決断が迫られるような機会が定期的にやってくる。そういうとき、本当はやったほうがいいのは判っているんだけど、結局は現状維持を選んでしまう。天秤の反対側の皿にいつも、「でもどうせ死ぬし」という気持ちが載っていて、全部面倒くさくなるような働きをする。

極度の野菜嫌いだった自分は、幼少期から今みで、死ぬよ、と言われ続けてきた。いつのまにか、そっかぁ死ぬのかぁ、と思うようになっていた。死生観などといえば仰々しいけれど、ずっとうっすらグレーで、常時不健康。身体も考え方も。

生命力とは、どこからやってくるものなのか。生きていくことに理由はないだろうけど、それでもモチベーションを補給しなきゃ走れなくなってしまう。ライフを回復しないまま来てしまった。明日も頑張ろう、とか、本気で、心の底から、思えるような、のって、どんなかんじなんだろう。

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